迷狂私酔の日々(再)

明鏡止水とはあまりに遠いこの日々。

まだまだウブド

2007年09月29日 | 旅する。
9月29日

いまだにウブド滞在中。

おとといに、前回と同じネット屋に行ったら、夕方のせいなのか、あまりに遅くてメールを3通読むのに1時間かかった。

今日は奮発して7倍の値段で「ウブド最高速度」をうたうネット屋にて。1分で700ルピア、1時間で4万2千ルピア!

では、これまでの旅程を。

9月24日

デルタデワタのミニスーパー(そんなものができているのだ、しかも24時間!)でアクアを買う。画家のツンゲーじさんに会い、挨拶してギャラリーを見せてもらう。2階はアトリエになっていて、絵を習えるそうだ。

宿で、子猫がいなくなって、母猫が半狂乱になって泊り客を襲う。って、たいした事件ではないのだが、みんなで子猫を探し、無事発見。つらつらと事態を眺めてみるに、近所のガキが生まれたての子猫が屋根にいるのを、棒でつついて遊んでいたらしい。猫の最大の天敵は人間である。

夕食は「BiahBiah」にて。ここは、オーナーが日本人の方であるが、バリ料理しか出さない。

9月25日

朝の散歩に遠出。おばちゃんに薦められるまま、ナシ・ブンクスを買う。3千ルピア。宿に帰れば朝食が出るんだが、両方食べる。

マデに電話したら、今日も明日もオダランだというので、明日連れて行ってもらうことに。

昨日の猫騒動で知り合った長期滞在の青年と、闘鶏を見に行く。いろいろ聞きまくってようやくたどり着く。

男たちは、血に興奮しているんだろうか、ギャンブルに燃えているんだろうか、それとも果敢に戦う鶏に魅せられているんだろうか?

明日オダランに行くので正装を買いに行く。パサールにて、11万2千ルピアという半端な金額で妥結。サルン、サファリ、スレンダン、ウダンの4つすべてでこの値段は安いのか高いのか。

街を歩けばオダランのお供えものを運ぶ祭列に出会う。明日は満月である。

夜には、新しい舞踊団の踊りを見る。7万5千ルピアはウブドでは高いのだが、なかなかチャレンジをしていて、興味深かった。ただし、ツーリストにはうけないだろうなあ、と思う。

誕生日ということに気がつき、「バタン・ワル」で自分にルンダン・サピを奮発する。記憶のなかの相場からは2倍以上している。しかし、ここで食後にカプチーノを楽しんで通りを眺める時間はウブドでの至福のひとつである。

9月26日

マデが迎えに来てくれて、オダランに向かう。聞けば、村のお寺ではなく、親戚一族の寺のオダランだという。みなさん、あたたかく受け入れてくれて、やれお茶だ水だお菓子だ飯だ、と世話をやいてくれる。

トペン芝居やワヤンもやる、本格的なオダランで、豚を屠るのも1頭や2頭ではないようだ。

マカン! と2回も食べて(もちろん手で食べる)、さらにマデの家(正確には奥さんの実家)でご馳走になって、5時間で3回も食事ということになる。でも、手作りでしあ¥かも作りたてのバリ料理は本当においしい。

宿に戻り、満月の晩なので、ARMAのステージへ。10万ルピアと法外に高いのだが、意外にパフォーマンスの時間は短く、50分程度である。しかし人気はあるようで、前2列はほとんど日本人客の事前予約席になっている。

ケチャをよりわかりやすいストーリーにして、火の玉をつかみ、蹴り、投げるインパクトのある仕立てにしたものだが、たしかに受けはいいだろうなあ、と思う。

9月27日

散歩。「イバ」の西側の狭い道をずーっと北へ行く。夢のような、冗談のような、絵葉書にもないような光景がずーーーっと展開する。

緑の丘の一本道、ヤシの木が1本、遠くにはライステラス。

そのまま浮かれてスバリの村を抜け、クデワタンで南下してネカ美術館まで来てさらに南下。1920年代のバリの写真展を見て、あまりの内容のなさに愕然とし、結局パサールからモンキーフォレスト通りを経て帰る。およそ4時間のウォーキング。暑い日中にやるもんじゃないな。

途中、またまた本を買い込んでしまう。グレゴール・クラウスが1910年代に撮った写真集、英語とインドネシア語併記のバリ島在住作家による詩のアンソロジー。

宿では、オーナーの家の内寺のオダランをやっていて、お菓子果物盛り合わせ(お供えのお下がりとおぼしい)が泊まり客全員に振舞われる。

夕方、ネットに出かけてあまりの遅さにメール読んだだけで出る。夕闇迫る街に、長い行列がやってきた。オダランのお供えを運ぶ祭列だ。夕日を浴びて正装の女たちの頭上には美しく飾りつけられたお供えが高々とそびえる。

いや、こういう形容は陳腐だな。しかし、いつも見とれることは確かだ。

閉店しようとしていた楽器屋で、ものほしそうに見ていたら、お姉さんが手招きして入れてくれた。いろいろいじってみて、なんの装飾もないスリンを買う。音が気に入った。

9月28日

マデの車に同じ宿で誘いあって3人が同乗して遠出。

ブドゥグル手前で滝に降りて水浴び、ブラタン湖で水の女神を祭るプラ・ウルン・ダヌ・ブラタンへ。

6万ルピアというバイキングのレストランをやめて、道端の屋台でサテ・カンビンを食べる。そういう嗜好は、全員一致している。

パチュンの西あたりだと思うのだが、延々とつづくライステラスで散歩。あぜ道を行けば約3時間のコースだそうだが、今回はもちろんパス。

その後、マデおすすめの温泉へ。ライステラスに落ちる夕日を眺め、熱い打たせ湯で肩や背中を刺激し、というホテルにあってもおかしくないしつらえだが、なにせローカルの人向けなので、外国人でもひとり4千ルピアである。湯上りにはビール。

この日は、夜にサヤンの寺でオダランがあり、チャロナランがあるというので、みんなでサヤンへ。

夜の9時に正装に身を固めてプラへ。

ランダとバロンの戦い、ランダの呪いで自らの体を剣で刺す戦士たち、いわゆるトランス状態を間近で見る。

さらに、気を失った女性を白衣で包んで墓地に運び、聖水などで正気を取り戻す儀式などもあって、いまだにセレモニーの秘儀は神秘的である。

夜中の1時に終わり、帰る(これは、非常に早いほうだ)。

9月29日

今日の朝食はナシ・ブンクスだった。ワヤンは、客の好みをよく知っている。

テラスにて瞑想。もとい、居眠り。

とりあえず、今日やらなければならないことは、何もない。


最新の画像もっと見る

post a comment