3月29日 火曜日 山形県某市
今夜の試合、日本代表対Jリーグ選抜の前に今考えていることをまとめてみる。
つまり、3-4-3とか4-2-3-1というフォーメーションよりも前にやることがあり、いまザッケローニが実は取り組んでいるであろう守備の基本について。
ザッケローニ3-4-3の肝は精密なプレスであり、イタリアでいうディアゴナーレ、簡単に言えば連動した守備である。
(参考:宮崎隆司『世界が指摘する岡田ジャパンの決定的戦術ミス』)
デイアゴナーレとは対角線の意味で、ボールを保持している選手にマークがついたら、その斜め後ろに位置してスペースを消す、つまりパスコースを消す、基本のポジショニングのことである。
今までの日本では高い位置で激しくボールを追っかければ「プレス」と言ってきた弊があったが、それではあまりに非効率で体力を消耗するだけでなく、ボールを奪取しても次につなげなくなっている。
よくあったでしょ、ボールを取ったのにパスコースがなくてすぐにまた奪い返される場面が。
激しくボールにアタックするのではなく、まずいいポジショニングを取る(ディアゴナーレ)。
ボールを奪うのではなく、遅らせる。
無理にボールを奪いにいかないことで、本来のポジショニングを維持する(無駄な消耗をしない)。
パスコースを限定し、展開を読む。
連動した動きでインターセプトする。
インターセプトする選手以外はパスコースを消すと同時にカウンターに備えたポジショニングを取る。
こうすると、ボールを奪うタイミングが必然だから、カウンターに移りやすい(日本代表のようにボールを奪ったのにすぐ奪い返されることが少ない)。逆に言えば日本はボールを奪った時点でカウンター攻撃の態勢にないからパスコースがない。
たまたまラッキーにボールを奪うのではなく、理詰めでボールを「思惑通り」に奪うことをめざすのが、現代フットボールであり、そのために精密な連動が求められている。
とくに3-4-3では中盤の両翼であるサイドハーフが重要で、最後のバックラインが1枚少ないだけに、ミスをすると致命的なピンチに直結する。
ザッケローニが「習得には時間がかかる」と言っている所以である。
その他、「死のエリア」、「予防的カバーリング」、「スカッリョナメント」、「陰のソーン、光のゾーン」など、まだまだサッカー理論は豊穣であるが、今日はこのへんで。
ザッケローニの戦術と日本のポテンシャルの高さ(技術、犠牲的精神)の組み合わせは、期待以上にいい結果をもたらす予感がする。
そして、日本代表対Jリーグ選抜。
前半の日本代表の出来は出色。アジアカップを経て連携が進化し、パスが回るだけでなく、ゴールに迫るスピードが実に鋭い。とくに本田、長友は別格の貫禄が出て来た。
そしてカズのゴール。GKからのロングパスを闘利王が頭で落とした位置も絶妙だったが、するすると抜け出してGKとの一対一を冷静に決めたカズはやはり役者が違った。
元祖「持ってる男」が、いいところを全部もっていっちまった。
今夜の試合、日本代表対Jリーグ選抜の前に今考えていることをまとめてみる。
つまり、3-4-3とか4-2-3-1というフォーメーションよりも前にやることがあり、いまザッケローニが実は取り組んでいるであろう守備の基本について。
ザッケローニ3-4-3の肝は精密なプレスであり、イタリアでいうディアゴナーレ、簡単に言えば連動した守備である。
(参考:宮崎隆司『世界が指摘する岡田ジャパンの決定的戦術ミス』)
デイアゴナーレとは対角線の意味で、ボールを保持している選手にマークがついたら、その斜め後ろに位置してスペースを消す、つまりパスコースを消す、基本のポジショニングのことである。
今までの日本では高い位置で激しくボールを追っかければ「プレス」と言ってきた弊があったが、それではあまりに非効率で体力を消耗するだけでなく、ボールを奪取しても次につなげなくなっている。
よくあったでしょ、ボールを取ったのにパスコースがなくてすぐにまた奪い返される場面が。
激しくボールにアタックするのではなく、まずいいポジショニングを取る(ディアゴナーレ)。
ボールを奪うのではなく、遅らせる。
無理にボールを奪いにいかないことで、本来のポジショニングを維持する(無駄な消耗をしない)。
パスコースを限定し、展開を読む。
連動した動きでインターセプトする。
インターセプトする選手以外はパスコースを消すと同時にカウンターに備えたポジショニングを取る。
こうすると、ボールを奪うタイミングが必然だから、カウンターに移りやすい(日本代表のようにボールを奪ったのにすぐ奪い返されることが少ない)。逆に言えば日本はボールを奪った時点でカウンター攻撃の態勢にないからパスコースがない。
たまたまラッキーにボールを奪うのではなく、理詰めでボールを「思惑通り」に奪うことをめざすのが、現代フットボールであり、そのために精密な連動が求められている。
とくに3-4-3では中盤の両翼であるサイドハーフが重要で、最後のバックラインが1枚少ないだけに、ミスをすると致命的なピンチに直結する。
ザッケローニが「習得には時間がかかる」と言っている所以である。
その他、「死のエリア」、「予防的カバーリング」、「スカッリョナメント」、「陰のソーン、光のゾーン」など、まだまだサッカー理論は豊穣であるが、今日はこのへんで。
ザッケローニの戦術と日本のポテンシャルの高さ(技術、犠牲的精神)の組み合わせは、期待以上にいい結果をもたらす予感がする。
そして、日本代表対Jリーグ選抜。
前半の日本代表の出来は出色。アジアカップを経て連携が進化し、パスが回るだけでなく、ゴールに迫るスピードが実に鋭い。とくに本田、長友は別格の貫禄が出て来た。
そしてカズのゴール。GKからのロングパスを闘利王が頭で落とした位置も絶妙だったが、するすると抜け出してGKとの一対一を冷静に決めたカズはやはり役者が違った。
元祖「持ってる男」が、いいところを全部もっていっちまった。