子供の頃は羨ましいなぁと思った時期も…
でも今はなくてよかったと思います。
相対音感の方がフレキシブルだからです。
前章では演奏前のチューニングの話をしましたが、
さて、ここでちょっと考えてみてください。
某オーケストラのコンサート。
セレモニーのようなチューニングが終わり、いざ演奏が始まったとします。。。
壮大な交響曲。。。長丁場です。
仮にA=442Hzのピッチ合わせで、曲がスタートしたとします。
さあて。。。
最後まで、このピッチをキープしているだろう…と…
たいがいの方は思っていませんか?
まぁ、曲の長さにもよりますし、オーケストラの力量にもよりますから、
一概には言えませんけどね。
演奏は生ものです。人間がこしらえるものです。
私の経験上、演奏中のピッチは変わります。ごく自然に…
誤解のないように、断っておきますが、
それが大きく演奏の出来を左右することは稀で、ほとんどの場合は違和感はありません。
しかも私、相対ですから。。。(絶対の方は気分が悪くなるかも?)
ピッチが変化する(ことがある)…その訳は…
そもそも、管楽器は演奏中に楽器が温まる傾向にあります。
すると、当然ピッチは上がります。
リード楽器は湿度の影響もあるでしょうから、木管族はまさに職人技。。
弦楽器はというと、
おそらく弦に力が加わり続けるわけですから、物理的に張りは緩んでくるでしょう。
ベテランたちは解放弦はあまり使わないと聞きます。
その理由は、ヴィブラートがかかるだけではなく、
もしかしたら指の押さえる位置でピッチの微調節ができるからかもしれませんね。。
(よくわからないから間違っていたら、Vn.N先生! ご指摘ください。)
何れにしても、弦のピッチは時間とともに下がる傾向にあるようです。
さて、
オーケストラでのホルン位置は、横隣(右が左横)が木管で、前方が弦楽器です。
特に木管族は近くだし、それと弦の後ろ側のプルトからの音が…よく聴こえます。
…で、ホルンの位置からは、このズレが気になることが少なくない。
「うぅ〜どっちに合わせよう」
で、ホルン族はどう対応する…と思います?
まぁ、ホルン吹きの方が全てこうなさるとは言いませんが、、
少なくとも私の知る仲間の多くは、とっさにこうします。
木管と弦との隙間のピッチを狙って吹きます。
(もしくは、対応したホルンのトップに合わせます。ホルン族として対処します。暗黙の了解です)
つまりは木管より若干低く、弦より高めに…
そうすると、融合して厚みがかって響くから不思議です。。
というかこうしないとしっくりこない。
まぁ、演奏中のズレの間を埋めるわけですね。これはテンポにおいても当てはまります。
こんな楽しみ…普段は黙っていますけど。。。
これが、オーケストラホルンの(役目でもあり)醍醐味でもあります。。
ベルが後ろを向いているから、できる技かもしれませんね。
だがら、オケが乱れたと思ったら、「まずはホルンを疑え」と言われる所以なのです。
で、だいたいは当たっています。
ホルン初心者の方!
これができるようになると、
「オーケストラのホルンが100倍、楽しくなりますよ!」
よく周囲の音を、音程を、自分の耳で聴く習慣をつけてくださいね。
最後になりますが、参考までに、こちらのブログにアクセスしてみてください。
やっぱりそうなんだ、、、なかなか面白いと思いましたよ。
(-_^)
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