【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

現代の探検家《田邊優貴子》 =23=

2016-12-01 18:50:08 | 冒険記譜・挑戦者達

○◎ Great and Grand Japanese_Explorer  ◎○

○ 南極の凍った湖に潜って、原始地球の生態系を追う =田邊優貴子= ○

◇◆ 第9回 今度は、南極まで2時間ほぼ貸し切り =1/2= ◇◆

 2015年1月8日、私は南米チリの南端にある町、プンタアレナスにいた。今シーズン2度目の南極へ向かうためだ。目的地は南極半島の先端に浮かぶ島々、サウスシェトランド諸島のなかのリビングストン島。 ここプンタアレナスからは、同じサウスシェトランド諸島のキングジョージ島を経由して現地へ向かう予定になっている。

 今回は日本から、私の博士課程時代の実質的な指導教員だった工藤栄さん(南極観測隊の越冬隊長を務めたこともあるバリバリの52歳男性)とともに2人での参加。南極の湖の調査をするに当たって最もやりやすく効率的に進められる最高のコンビである。 ベスト・オブ・南極湖沼調査チームと言っても過言ではない。

時差ボケのプンタアレナス

 日本から44時間かけ、昨晩プンタアレナスに到着したものの、時差ボケで2時間くらいしか眠れずそのまま朝を迎えた。キングジョージ島へはDAPという一般企業が運航している飛行機を使うことになっていた。 朝から町の中心部にあるDAPのオフィスへ出向くと、南極の天候次第だが、天候がよければ明朝3時に出発するとのこと。

 “朝3時”という言葉に少し驚いたが、2カ月前に南アフリカのケープタウンで南極ノボラザレフスカヤ基地行きの飛行機の出発決定をジリジリとホテルで待機し続けたことを頭に浮かべながら、そんなに予定通り飛ばないだろうなと思った。 とにかく、19時ころにどうするかを電話で教えてくれるということだった。

 プンタアレナスの市街地はとても小さく、半日もあれば十分歩いて回ることができる。 明日飛ばなかったら時間をもてあましそうだな、などと考えていると、19時過ぎ、約束通りに私の携帯が鳴った。

「明日の午前5時の出発になったので、4時には空港に着いているように」

 どうやらすんなりと南極行きの飛行機は運航されるようだった。 夕食を手早くすませ、宿に戻り荷物のパッキングをして2時間ほど眠り、朝3時に宿を出た。

 プンタアレナス空港に到着し、セキュリティーゲートを抜け、搭乗口で飛行機を待った。砕氷船に乗って1カ月がかりで南極・昭和基地へ向かうのが常である私には、今回のように普通に空港から飛行機に乗って南極へ向かう手続きに、いまだ違和感を覚えてしまう。 係員に案内されるまま搭乗口を出ると、BAe-146という4発ジェット機があった。

 飛行機に乗り込むと、100近い座席があるにもかかわらず、乗客は私たちともう1人の観光客の3人だけだった。 ほぼ貸し切り状態。 プライベートジェットでの豪華南極フライトと言った感じである。予定より30分早く、4時半に飛行機は離陸した。

 夜間飛行だったが、少しウトウトしていると外は明るくなってきた。 白夜に向かって飛んでいるのである。 出発してから1時間半後、着陸に向けて降下を開始するアナウンスが流れた。 そう、プンタアレナスから南極・キングジョージ島までわずか『2時間』で到着してしまうのだ。 2カ月前、ケープタウンからノボラザレフスカヤ基地まで6時間で到着したことに驚いたばかりだが、今回はそれよりもさらに短い2時間での到着である。

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・・・・・・山を彷徨は法悦、その写真を見るは極楽  憂さを忘るる歓天喜地である・・・・・

森のなかえ

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