先日、久しぶりに外で酒を飲み、飲みすぎてしまった。
家に帰ってから、エアコンも付けずに寝てしまい、真夜中に暑苦しくて目を覚ました。熱中症が頭をよぎり、起き出して水を飲んだが、すっかり目が覚めて、しばらく寝付かれなかった。
酒はそんなに強くないのに、料理がおいしいと、ついつい飲みすぎてしまう。生ビールから始めて、日本酒の鳳凰美田、田酒、鍋島、森嶋と行ってしまった。飲みすぎは、頭にも体にもよくない。いい年をして、それは充分わかっているつもりなのに、時々こんなことがある。
自制のきいた生き方も望ましいが、それだけでは寂しい気もする。人間いろいろと後悔するものだ。飲みすぎだって、翌日のつらい気分を乗り越えれば、次第に回復している自分を感じ、それはそれでわずかな嬉しさもある。そんな言い訳をしている自分である。
酒といえば、昔から思い描いている情景がある。さびれた港町の小さな酒場で、一人酒を飲んでいる。流れている音楽は、マル・ウォルドロンの「レフトアローン」(または八代亜紀の「舟歌」)。季節は秋か冬。店には他の客はなく、女将さん一人だけ。私は、残り少ない人生を振り返るでもなく、静かに酒を飲んでいる。
そんな日が、いつか訪れるのであろうか。