或る双子座の日々

這是一個雙子座的生活日記。
つれづれなるままに

連絡|テルキ病院は無くなってます

2021年02月25日 | ハンガリー(妊娠・出産)
いまだに出産項目を読みに来られる方が多く古い記事を見ていらっしゃり
2017年にはコメント欄でお知らせしていましたが、ハンガリー駐在で出産
時2006年にお世話になったテルキ病院は閉鎖されホームページも消去され
ています。私は帰国して14年も経ち、当ブログの妊娠出産に関する記事に
アクセス頂戴していることに申し訳無さを感じております。

また今日調べてみますとファーストメドセンターも移動していました。
ホームページを見るとブダペスト1区、ハッチュー通りにあるハッチュー
ハーズの5階となっています。セールカールマーン広場とMammutショッ
ピングセンターの近くにあり、車・路面電車・地下鉄のどれでも行きやすい
場所とのことです。HP内に英語で診察予約する電話番号と営業時間の案内、
24時間対応英語電話サービスの案内があります。

FirstMed-the leading provider of private English-speaking family practice

FirstMed is the leading provider of private in-person and online Engli...

FirstMed-the leading provider of private English-speaking family practice

 


大使館は在外邦人のためにさまざまな情報を発信しているのでこまめにチェック
されてください。これから駐在される場合、ご主人に相談して現地情報の収集を
お願いして現地での妊娠・出産が現実的に可能かどうか大体の感触を掴んできて
いただけるといいですね。全世界的なコロナの感染流行の結果、海外における
アジア人襲撃など気になる事件が起きておりますし、各国の事情で入出国もまま
ならない状態に置かれる恐れも普段より大きく、可能であれば日本での妊婦生活
や出産を計画なさったほうが無難なように思います。

在ハンガリー日本国大使館

Ministry of Foreign Affairs of Japan

 


在ハンガリー日本大使館が纏めたハンガリー概況2020年11月配信
https://www.hu.emb-japan.go.jp/files/100119523.pdf

出産のこと 4

2008年12月16日 | ハンガリー(妊娠・出産)
妊娠・出産を考えていて、関連カテゴリーを読み進まれる方のために。
ひさしぶりに以前書いた文章で、更新しますね。

出産が終わって、「これを一人でも多くの方に伝えられたら」とブログを始めた
当初を思い出しました。

プライベートな体験になりますが、ココで出てくる助産師さんは、その後、
First Med Centerを離れてどちらにお勤めか聞いておりませんので
今現在First Med Centerにかかっている方が遭遇することはないと思います。


      
            

無事に出産を終えて、そろそろ退院する頃、病室を訪ねてきた助産師さん。
私のたどたどしい言葉でしたが心をこめて御礼を申し上げました。

happy deliveryができて嬉しい!日本女性の間ではbad caseの話が
一人歩きしていて、妊娠した女性は確実に日本へ帰ると言うようになった。
だけど、私は、知人(同じ先生と助産師さんで出産した。私の妊婦時代、
実に細々と体験を伝えて安心させてくれました)と先生とあなたに会えて
ほんとに良かった。」


そのとき、彼女は、少しためらいがちに個人的な印象として、、、と
前置きしてから色んな気持ちを打ち明けてくれました。


「日本人女性もたくさん出産している。知られていないだけ。
happy caseが10あっても、not happy caseが1つあればオシマイ。
ショッキングな話はパワーがあるから一人歩きしちゃう。」

「そもそも、お産が100%帝王切開にならないって保証ができる?
さまざまなコンディションを考慮して、臨機応変に最も良い方法を考えて
進めるしかないし・・・」

bad caseになるタイプは、クリニックへ通訳と一緒にきて、自分では何も話さない。
その間、ずっと不審そうにしている。そして、出産までの定期検診中はほとんど
なにも質問らしい質問をしない。こちらから尋ねても、じっと静かにしている。
会話らしい会話も無い。そして、出産が終わって落ち着くと途端に様々な不満を
ぶつけてくる・・・。」

「あなたはカタコトのハンガリー語と英語とmixしながら、とにかく一生懸命、
意思疎通しようと努力してくれたし、心を開いてくれたでしょう?それがhappy
に終わった一番の理由よ!よく頑張ったわね」と言ってくれたのでした。



      
            


そういうわけで、もしも妊娠出産をハンガリーでしたいと真剣にお考えになって
いる方はぜひ「自分はhappy caseに入るんだ!」という強い意志を持ってほしい
なぁと思います。一念岩をも通すということばもあります。

出産は現実離れしていて、妊娠とわかってからもうんと先で、どうしてもなにか
他人の身に起きたことのような違和感があります。が、そこでぐっと踏み止まって
これは「私のお産」、この先必ず、私が体験する、「私が頑張る」と思って?

大切なのは主語は「私」であるということ。お医者様や助産師さんや施設の問題
だけで解決できない。私の身体が出産のその日まで健康でなくてはならないし、
出産そのものに耐えなくてはいけない。それは日本に居ても同じ・・・

「私」が真ん中にいて、周りの人は赤ちゃんが出てくるのを助けてくれるひと、
と肝をすえられたら、あとは頑張っていく力がわいてくることと思います。
後続の女性たちがみんな「happy case」のお産を体験できるよう、心から
お祈り申し上げます。


産院での食事 おまけ

2008年06月09日 | ハンガリー(妊娠・出産)
私の場合、出産で日曜の夜に入院し、土曜の午前に退院しました。
その間に、食事メニューも一通り把握してしまい、自分好みのもの
で注文が一定するようになってきました。

そのときから、思い違いかと思いましたが注文したのと違うものが
ドカドカとやってくることがありました。

私は、ハンガリー人が大好きなサラミが苦手です。
ハムは何とか食べますが、市販のジェムレ(丸いパン)にスライス
チーズとレタスなどが入ったものが一番口に合いました。

テルキ病院では、それだけ専門スタッフを用意している証でもある
のですが食事においては専属の栄養士さんがいらっしゃいました。

入院してすぐにご挨拶しましたし、ときどき部屋を回って食事の
ほうはいかがですか?と聞かれることもあったように思います。


退院を明日か明後日に控えた頃には、出産以来、慣れない授乳・
おむつがえ、babyの予防接種や生活リズムの記録をとるなど忙しく
退院後は夫の出勤後ぜんぶを一人でこなせるかなど不安で一杯
でした。

看護士さんやベビーケア専門スタッフさんの説明には辞書を片手に
ノートをとり、ケアの仕方で分からないことは質問事項を纏めて
おくなど、神経質に過ごしていました。

授乳が軌道に乗ると、じっとしていてもどんどん噴出してきて
授乳パッドを使用していても気が付くと上着に染みていて
日に何度も着替えなければなりませんでした。

それだけ多量の水分が出て行くわけで、飲んでも飲んでも喉は渇き、
体温が高く頭に血が上っているのか暑くてたまらない。空腹感も
強く、出産前後に見舞われるという精神的な不安定も、私とて
例外ではありませんでした。


給仕さんが食事を持ってくると、いつものようにテーブルに
置いてくれたのですが例によってオーダーと違う苦手なサラミや
ハムが見えた途端いらないといって泣いてしまいました。

我ながら子供じみていますが、いつも律儀にハンガリー語で
ご挨拶をし笑顔でお礼を述べるアジア人が突然泣き出した
インパクトは大きかったようで、すぐに栄養士さんが部屋を
訪ねてきました。

なぜオーダーしたのと違うものが出てくるのか?
チーズが好きなのにサラミやハムばかり出てくると訴えました。

すると彼女曰く、「あなたは出産後で栄養価の高いものが
必要です。あなたが毎日出してくるオーダーでは量も種類も少なすぎて
栄養が足りません。ですから、私のほうで相応しいものを幾つか
加えたり差し替えたりしたのです」と胸を張っています。

なんと、親切心、それも私の身の上を思ってのことでした。
しかし、このときばかりは精神的にも参っていたので
思っていることを率直に伝えるよりありませんでした。

「私は日本人です。お米が好きです。でも食べられないので
パスタやサンドイッチを頼んでいます。塩辛い食事は苦手です。
肉類のなかではサラミが特に脂っこくて苦手です。チーズが
好きなので、チーズ系のものをオーダーしています。」と。

泣きながら「いま、私が選べるのはチキンスープとチーズ系の
サンドイッチくらいで他には食べたいものがない」と訴えると
親切でしてきたことだけにショックだったようで、しばらく
話をすると「とにかく食べなければ。お好きなものを食べなさい」
という結論になりました。

いまとなっては栄養士さんに気の毒なことをしたと思います。
ですが、あのときは私も必死でしたし、やっぱり堪忍ね、という
キモチで振り返る出来事です。



注:
食事の好みには個人差があって、この先入院する日本女性が
皆さん私のようにしょげかえるとは思いません。
あくまでこんなことが在りました、程度に受け止めてください。
病院やハンガリーを中傷するものではありません。


追記:
毎日見舞いに来てくれる夫に頼んで、夏の買い物に使うような
プラスチック製の保冷ボックスを1つ部屋に持ち込んでいました。
そこへ、フルーツジュースやトマトジュースを買って入れて
おいてもらい、食事時間以外の喉の渇きや空腹を慰めていました。

産院での食事 

2008年05月26日 | ハンガリー(妊娠・出産)
更新がなくても毎日見に来てくださる数十人の皆さん、いつも
本当に有難うございます。(無料で利用しているgooでは
アクセスしてくれた人の数だけは分かります)

さて、表題の件は詳しく書きたかったのですが引越しのドタバタ
で入院していたときにつけたダイアリーが見つかりません。
印象だけをもとに話しますがご容赦ください。

私が出産した2006年冬、テルキ病院での食事は、
部屋に置かれたメニュー(A4の普通紙にプリントされたもの)から自由に
選ぶことが出来ました。

事前に用紙が配られて、自分で記入します。わりと時間をあけずに
オーダーの回収が来てしまいます。付き添いに来る家族の食事も頼め
ますから、相手の好みも聞いていたら、結構迷います。貰ったらすぐに
とりかかるか、空いてる時間に有る程度考えておくとよいでしょう。

メニューは、英語とハンガリー語の両方でかかれていたと思います。
サンドイッチ・スープ・パスタ(ペンネ)・肉料理・ヨーグルト
などに加えてコーヒーや各種ソフトドリンクと満遍なく揃ってました。

病院スタッフではなく1階レストランのスタッフさんがお部屋まで
運んできてくれます。

出産を済ませて、授乳の仕方を教わったり産後の母体のケアとなる
メディカルチェックやbabyの検診・予防接種もあわせてちょうど
7日間。

それだけいると食事メニューも一通り把握してしまい、
頼むものが決まってしまいました。

飲み物はフレッシュオレンジジュースが最高で、
絞りたてのジュースがジャーに入って届くと
毎朝待ってましたとばかりにゴクゴク飲みました。

産後の授乳は、体温がカーッと上がって喉が乾いて
たまらないもの。オレンジのツブツブが入ったジュースは
身体に吸い込まれるような爽やかさでした。

パスタ類は、大きなペンネにインスタントのソースを
かけたようなお味でしたが、イタリアンレストランに
行かない限り、ハンガリーのカフェで出るパスタは
みんなこんな感じですから標準だと思います

他に日本人の私に意外なほど懐かしく味わえたのは
チキンスープでした。さっぱりとした鶏がらのおだしで
鶏肉と野菜とそうめんのようなものが入ったスープは
見た目も透明で飲みやすいものでした。

で、それ以外にしても格別マズイということはありません。
ただ、限られたメニューのなかで入院日数×3ともなれば
単純に考えても回数が多い分、行き詰まりやすい・・・。

それが、塩辛い味付けが「たまの外食」ではなく、ずっと続く。
もともと、しょっぱいのが苦手な私には堪えました。

それほど日本食にこだわりがあったわけではありませんが、
疲れた身体を癒すには白いゴハンの柔らかさ、甘さ、主張しない
優しさが格別と気づかされた期間でした。

退院は土曜の午後だったのですが、正午に昼を済ませてから
出ようということで「おめでとう」と夫がロージャケルト
ショッピングセンターにあるスシ店で買った鉄火巻のお弁当を
持参してくれたときは不覚にも泣きました。(笑)

普段なら、「なにこのマグロ、黒すぎて気持ち悪い」とか
「すんごい高い。なのに、きつすぎるワサビで鮮度を誤魔化して
ないか怪しい」とか根拠もなしにひどい悪態をつきますが。

このときばかりは、マンネリした食事にしょげかえっていたので
美味しい美味しいと一気に一人で平らげてしまいました。
いまとなっては懐かしい思い出。

私は産後の身体に力が入らない状態も、髪をふり乱して
「ああ、お乳出てきて!赤ちゃんに飲ませたいの!」と
祈るような心地で看護婦さんと授乳訓練に挑んでいたときも
お見舞いに来られたら困ると思っていました。

でも、ゲッソリしたノーメイクの顔や貸し出された入院服
一辺倒で着替えもしなかった私でも、母と同年代の友人で
かっこ悪い自分も見せてOKだった知人が差し入れてくれた
ブルーベリーマフィンやおにぎりには痺れました。

もしご出産を考えていらしたら、気の置けない友人を
作りましょう。幸運にも本当にリラックスできるお相手と
友達になれたのでしたら、産前に頼んでおきたい。

お祝いなどギフト系の気遣いは無用なので、おにぎりを
数個、ラップに包んでお見舞い時に持ってきて・・・と。

というようなことを、後に続く女性には話しておこうと
今にして思った次第です。

        ^-^

現地出産と帰国出産

2008年05月05日 | ハンガリー(妊娠・出産)
産後は、母の帰国後に備えなければと強く感じました。
昼間、自分ひとりで赤ちゃんの世話をし、自身の食事や
家事をこなして行けるかと言う大きな不安の裏返しでした。

そして、ブダペスト滞在中の母に肩身の狭い思いをさせても
夫婦揃って大真面目に「どうやって赤ちゃんのお世話をし、
自分達の暮らしを維持していくか」に意識を集中しました。

母という頼りになる存在、支えを時限式に現地暮らしから
失う恐怖感のおかげで瞬発力さえ伴えました。

また、その一点で夫とも共同体意識が強まり、一般に遅いと
言われる男性側の「親になった実感」は出産に立会った
瞬間から始まり、そして強固にされていったように見えました。

こうした経緯から、条件が整っていて自分にそのキモチがあれば
「ブダペスト出産は旦那様にとってもいいよね~」と素朴な感想を
持っていました。

しかし!

滞在中に得られた数少ない知人の一人、同い年で気の合った友人は
私に続いて偶然妊娠されたのですが帰国出産を選びました。

出産3ヶ月前に日本に戻り、産後3ヶ月でハンガリーに戻ってきた
友人。ずっと会えなくて寂しかったのもあるのですが、純然たる
キモチで「酷な質問だけど、ご主人と離れて暮らすの嫌じゃなかった?」
と聞いてしまいました。

「そりゃ、寂しくなかったわけじゃないよ。でも、産後のあの育児に
追いまわされる時期、夫を振り回さないで済んだよ。ブダペストで
仕事に忙しく疲れている夫をドタバタに巻き込まなくて済んで
本当によかったと思う」と話してくれました。

目からウロコ!

正直に帰国出産する妻のキモチをぶつけてくれた友人に感謝すると
ともに、現地出産を選んでも帰国出産を選んでも働く夫の健康を
第一に願い、大切に思う気持ちは同じなんだと心を打たれた一瞬でも
ありました。