何気幸せ日記

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都心の静寂を照らす「星のや東京」~光が紡ぐ日本旅館の美学~

2025-03-07 09:00:00 | 旅行

皆さんは、東京・大手町に佇むラグジュアリーな日本旅館「星のや東京」をご存じでしょうか?

画像参照:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/hoshinoyatokyo/

高層ビルが立ち並ぶビジネス街の中心にありながら、一歩足を踏み入れると、そこにはまるで別世界のような静謐な空間が広がります。

この特別な雰囲気を生み出す要素のひとつが、「照明デザイン」です。

星のや東京の光を手がけたのは、照明デザイナーの武石正宣氏が率いるICE都市環境照明研究所

彼らは、日本の伝統的な旅館文化と現代的なデザインを融合させ、光が織りなす上質な空間を創り出しました。

 

星のや東京の照明コンセプト~「陰影の美と静けさ」~

日本の伝統建築において、光は単なる照明ではなく、空間の奥行きや時間の流れを表現する重要な要素です。

星のや東京では、「陰翳礼讃」の美意識を取り入れ、穏やかで落ち着いた光の使い方が徹底されています。

◎都市の喧騒から解放する穏やかな光 

エントランスをくぐると、まず目に入るのは柔らかな間接照明。

高層ビルの煌々とした明かりとは対照的に、温かみのある光が足元や壁面を優しく包み込み、都市の喧騒を忘れさせる静寂な雰囲気を演出しています。

画像参照:http://www.ice-pick.jp/project/hoshinoya_tokyo/

 

◎和紙を通した光の柔らかさ 

館内の各所に施された和紙の照明が、穏やかな光を生み出しています。

和紙のフィルターを通すことで、光が直接目に入ることなく、空間全体を包み込むような穏やかさを演出。

画像参照:http://www.ice-pick.jp/project/hoshinoya_tokyo/

まるで行灯のように、日本旅館ならではの温もりを感じさせる照明デザインとなっています。

 

◎「時間の移ろい」を表現する光の変化 

星のや東京では、昼と夜で異なる光の表情を持たせています。

日中は自然光を最大限に生かし、障子越しに柔らかく差し込む光が空間を演出。

画像参照:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/hoshinoyatokyo/

一方、夜になると間接照明が主体となり、静かに灯る光が心を落ち着かせ、宿泊者にくつろぎの時間を提供します。

 

◎客室の照明~「光に包まれる安心感」~ 

客室の照明もまた、細部までこだわりが詰まっています。

天井からの直接光を極力排し、足元や壁際に配置された間接照明によって、光が優しく広がる設計に。

画像参照:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/hoshinoyatokyo/

まるで旅館の囲炉裏端でくつろいでいるかのような、安心感と温かみを感じさせる光の使い方がされています。

 

照明デザインの社会的影響

星のや東京の照明デザインは、宿泊者に静けさとくつろぎを提供するだけでなく、日本の伝統美と現代デザインの融合を示す好例としても評価されています。

都市の中に溶け込む旅館という新しい形態を、光の力でより魅力的に表現した星のや東京。

これまでのホテル照明とは異なる、落ち着いた空間演出は、今後の都市型宿泊施設のデザインにも影響を与えることでしょう。

 

最後に

星のや東京の照明デザインは、ただ空間を照らすだけでなく、宿泊者の心を穏やかにし、非日常へと誘う重要な役割を果たしています。

都会の喧騒から離れ、静かに灯る光に包まれながら、日本の伝統美を感じるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?

 

施設詳細 

施設名:星のや東京 

住所:〒100-0004 東京都千代田区大手町一丁目9-1 

アクセス:東京メトロ「大手町駅」より徒歩すぐ 

照明デザイン:ライティングプランナーズアソシエイツ(LPA)


青の革命─青色LEDが照らした未来とデザインへの影響─

2025-03-02 09:00:00 | 日記

夜の街を彩るネオン、スマートフォンの画面、エコな照明。

今や私たちの生活に欠かせないLEDの光。

その中でも、青色LEDの発明は世界を変えた革新的技術でした。

画像参照:https://tracpath.com/works/story/nobel-prize-blue-leds/

今回は、青色LEDの誕生秘話、開発者たちの想い、そしてデザインの世界に与えた影響について紐解いていきます。

 

青色LED誕生のドラマ—開発者たちの挑戦—

LED(発光ダイオード)は1960年代から存在していましたが、当初はの光しか発せませんでした。

光の三原色のうち「青」が欠けていたため、白色光を作ることができず、実用化には限界がありました。

そんな中、1980年代に青色LEDの開発に挑んだのが、名城大学の赤崎勇氏、名古屋大学の天野浩氏、そして後に実用化を成功させた中村修二氏でした。

青色LEDの素材として注目されたのは「窒化ガリウム(GaN)」

しかし、この素材は非常に結晶化が難しく、多くの研究者が途中で断念していました。

赤崎氏と天野氏は「絶対に青色LEDを実現させる」という信念のもと、試行錯誤を繰り返し、1986年に窒化ガリウムの高品質結晶の作製に成功。

さらに中村氏が1990年代に独自の技術を加え、高効率な青色LEDの開発を成し遂げました。

こうして青色LEDが完成し、ついに光の三原色が揃いました。

この功績は2014年、彼らにノーベル物理学賞をもたらすことになります。

 

デザインの世界に与えた衝撃

青色LEDの誕生は、単なる技術革新にとどまらず、デザインの世界にも大きな影響を与えました。

① 照明デザインの進化

従来の白熱灯や蛍光灯では表現できなかった繊細な色彩表現が可能になり、建築やインテリアデザインにおいて「光の演出」が格段に進化しました。

店舗や美術館の照明、住宅の間接照明など、空間演出の幅が広がったのです。

 

② デジタルディスプレイの発展

スマートフォン、テレビ、PCモニターの高精細化も、青色LEDなしでは実現できませんでした。

特に液晶ディスプレイのバックライトや、有機ELの発展にも大きく貢献しています。

③ サステナブルなデザインの実現

LEDは従来の光源に比べて消費電力が少なく、長寿命で環境負荷が低いという特徴があります。

これは、エコデザインやサステナブルな建築において不可欠な要素となり、現在の省エネルギー建築のスタンダードを築きました。

 

最後に

青色LEDの発明は、「不可能を可能にする」挑戦の象徴とも言えます。

開発者たちの粘り強い努力と情熱が、私たちの生活をより豊かに、そして美しく変えてくれました。

日常の中でLEDの光を見かけたとき、その背後にある物語を思い浮かべてみると、いつもと違った視点で世界を見られるかもしれません。

青色LEDが照らす未来は、まだまだ広がり続けています。


未来都市の夜景を彩る「オアシス21」~面出薫が描く光と水のシンフォニー~

2025-03-01 09:00:00 | 旅行

皆さんは名古屋のランドマークである「オアシス21」をご存じでしょうか?

画像参照:https://www.sakaepark.co.jp/oasis21view/

名古屋の栄にある公園やバスターミナルなどの公共施設と商業施設との複合施設で、地域を代表する建築となります。

 

そんな「オアシス21」の夜間の魅力を引き立てる照明デザインを手がけたのは、ライティングプランナーズアソシエイツ(LPA)の面出薫(めんで かおる)氏です。

面出氏は、建築や空間における光の使い方に革新的なアプローチを取り入れることで知られ、光を使った空間演出の第一人者として国内外で高い評価を受けています。

 

面出薫氏のデザインコンセプト~「水と光の共鳴」~

オアシス21の照明デザインは、「水の宇宙船」という象徴的なテーマに基づいて、光と水が一体となるよう設計されています。面出氏が特に意識したのは、以下の3つの要素です。

画像参照:https://www.sakaepark.co.jp/oasis21view/

◎自然との調和
面出氏は、光が建築物だけでなく、自然の要素である水と風景とも共鳴するようにデザインしています。水の上に広がる光のカーテンが空と街並みを映し出し、夜空に溶け込むような幻想的な空間を作り出しました。

◎時間の経過を感じさせる光の変化
照明は単に「明るさ」を提供するためのものではなく、時間の経過や自然の流れを表現するツールでもあります。

オアシス21のライトアップは、夕方から夜にかけて徐々に色合いや光の強さが変化し、訪れる人々に時間の移り変わりを感じさせるよう設計されています。

このような細やかな演出によって、空間に深みと物語性が加えられています。

◎街との一体感を生むランドマークの光
オアシス21は名古屋市のランドマークの一つであり、街全体の景観と調和するような光の使い方が重要でした。

面出氏は、施設全体が遠くからでも目を引き、かつ周囲の街並みと自然に溶け込むようにライトアップをデザインしています。

そのため、光が強すぎて主張することなく、柔らかく街に寄り添うような照明演出を取り入れました。

 

面出氏の想い~「光の質が生む快適さ」~

面出氏は、「光の量ではなく質が大切だ」と繰り返し述べています。

照明は、ただ空間を明るくするために存在するのではなく、空間の雰囲気や人々の心の動きに寄り添うものだと考えています。

オアシス21では、訪れる人々がリラックスし、日常の喧騒から解放されるような光の質感が重視されているのです。

画像参照:https://www.sakaepark.co.jp/oasis21view/

また、彼は光が「記憶に残る空間」を作ることを大切にしています。

オアシス21での照明デザインも、夜空を背景にした水の輝きとともに、訪れる人々の思い出に刻まれることを願って設計されたものです。

 

照明デザインの社会的影響

オアシス21の照明デザインは、地域の魅力を引き立て、観光スポットとしての価値を高めることにも成功しました。

夜になると施設全体が柔らかい光に包まれ、周囲のエリアが一体となって夜景スポットとしての魅力を放っています。

また、環境に配慮した設計が評価され、他の都市開発プロジェクトにおいても、持続可能な照明デザインのモデルケースとされています。

 

最後に

面出薫氏の照明デザインは、ただ空間を照らすだけではなく、人々の心を和らげ、自然や建築と深く共鳴する空間を作り出しています。

オアシス21の夜景を眺めるとき、その光に込められたデザイン哲学に思いを馳せると、さらに感動が深まることでしょう。

名古屋を訪れた際は、ぜひ夜のオアシス21を訪れ、光と水が織りなす幻想的な世界を体験してみてはいかがでしょうか?

 

施設詳細

施設名:オアシス21

住所:〒461-0005 名古屋市東区東桜1丁目11-1

アクセス:名古屋市営地下鉄栄駅から徒歩すぐ

照明ライトアップ:毎日日没後~23:00

 


クリエイターの選択肢:会社員か、経営か?大原拓弥さんの視点から学ぶキャリアデザイン

2025-02-28 09:00:00 | 日記

クリエイターとしてのキャリアを築く上で、「会社員として働くべきか、それとも独立して経営者になるべきか?」という問いに直面することは少なくありません。

安定した環境でスキルを磨きながら働く会社員か、リスクを負いながらも自由な表現とビジネスの可能性を追求する経営者か──。

その選択肢に向き合う上で、大原拓弥さんのキャリアは多くの示唆を与えてくれます。

 

会社員としてのキャリア:安定とスキルの蓄積

会社員としての道は、給与や福利厚生が保証され、安定した環境のもとでスキルを磨くことができるというメリットがあります。

特にクリエイティブ業界では、大手企業に勤めることで豊富なプロジェクトに関わり、経験を積むことができます。

大原さんも、高校卒業後は内装会社に就職し、現場監督としてデザイン・設計・施工管理を学びました。入社3年目には若手トップとして東日本エリアを統括するほどの実績を築き、会社員として大きな成長を遂げています。

このように、会社員として働くことで得られる経験やネットワークは、後のキャリアに大きく影響を与えることになります。



経営者としての挑戦:自由と責任のバランス

一方で、大原さんは会社員としての成功を収めながらも、「経営」という道を選びました。

独立後は飲食店の内装デザインを手掛けるなど、事業の幅を広げながら経営者としてのスキルを磨いています。

経営者の道は自由度が高い一方で、事業の成否が自身の判断に大きく依存するため、常にリスクと向き合わなければなりません。

しかし、それ以上に「自分のビジョンを形にする」喜びがあるのも事実です。

大原さんは「飲食店のデザインは、見た目の美しさだけでなく、空間の使い方や照明、色使い、音響など、多くの要素が組み合わさって一つの『体験』を作り出す」と語っています。

これは、経営者だからこそ可能な、コンセプトの設計から実装までを一貫して手掛ける醍醐味といえるでしょう。

 

会社員か経営者か?選択のポイント

では、クリエイターとしてのキャリアにおいて、どの選択肢を取るべきなのでしょうか?

経営を選択する上でのポイントをまとめてみました。

 

①スキルの習得と人脈形成

経営者であれば、自身の名前で勝負をするのでチャレンジすればするほどスキルを磨くことができ、業界内外での信頼や人脈を構築できます。

大原さんも、事業立ち上げの経験がその後の独立に大きく寄与したといいます。

②自分のビジョンを実現したいか

会社員では、自身のクリエイティブなビジョンを100%実現することは難しい場合もあります。

経営者であれば、リスクを負う代わりに、自分の考えを直接形にできるチャンスがあります。

③リスクと責任を受け入れられるか

経営者としての道は、収益の安定や資金管理、スタッフのマネジメントなど、多くの責任を伴います。

これらのプレッシャーを楽しめるかどうかが、経営者に向いているかどうかの分かれ目になります。

 

最後に:あなたにとっての最適なキャリアとは?

会社員か経営者か、どちらの道を選ぶべきかは個人の価値観や目標次第です。

ただし、大原さんのキャリアから学べることは、「まずは会社員としての経験を積み、そこで得た知識や人脈を活かして独立する」という流れが、リスクを抑えつつ可能性を広げる方法の一つであるということです。

クリエイターとしてのキャリアは、一つの正解があるわけではありません。

しかし、自分の価値観や目指す未来を見据えながら、最適な選択をすることが大切ではないでしょうか?


自然とデザインの極上ハーモニー〜静岡県富士山世界遺産センターの魅力〜

2025-02-26 19:24:39 | 旅行

静岡県富士宮市に位置する「静岡県富士山世界遺産センター」は、富士山の歴史や自然の魅力を体感できる施設として知られています。

画像参照:https://mtfuji-whc.jp/

 

今回は、建築デザインと照明デザインがどのように調和し、訪れる人々に新たな体験を提供しているのか、その魅力に迫ります。

 

富士山を象徴する逆円錐形の建築デザイン

このセンターの最大の特徴は、逆円錐形のユニークな建物です。

設計を手掛けたのは、世界的に有名な建築家・坂茂氏です。

逆円錐形は富士山の水面に映る姿をイメージしており、見る角度によってさまざまな表情を見せるデザインとなっています。

また、外壁には地元産の杉材が格子状に使用され、自然素材の温かみが全体を包み込むような印象を与えます。

画像参照:https://mtfuji-whc.jp/equipment-outline/

これにより、建築そのものが富士山の四季折々の表情と調和し、訪れる人々に静寂と安らぎを提供します。

 

照明デザインが生む幻想的な空間

照明デザインは、建築の美しさをさらに引き立てています。

特に夜間、建物は柔らかな光に包まれ、幻想的な雰囲気が広がります。

外壁の格子状の隙間から漏れ出る光は、まるで星空のように輝き、訪れる人を非日常の世界へと誘います。

内部空間でも、照明は自然光を意識したデザインが取り入れられています。

昼間は大きな窓から差し込む光が、富士山の資料や展示物を優しく照らし、夜間には間接照明がリラックスした空間を演出します。

特に刻々と姿を変える富士山を絵のように切り取るピクチャーウィンドウでは、口径が小さいダウンライを散り散りにし星空を表現しているのでまるで星空を眺めながら富士山を楽しむことができます。

画像参照:https://www.japandesign.ne.jp/space/mtfuji-whc/

 

サステナビリティへのこだわり

この施設では、サステナビリティも重要なテーマとなっています。

地元の材料を多用するだけでなく、エネルギー効率の高いLED照明や自然光の活用により、環境負荷を最小限に抑えています。

これにより、訪れる人々はただ美しい建築を見るだけでなく、未来の環境についても思いを馳せることができます。

 

最後に

静岡県富士山世界遺産センターは、自然と建築、照明が絶妙に調和した空間です。

訪れるたびに新しい発見があり、四季折々の表情を楽しむことができます。

皆さんも、ぜひこの素晴らしいスポットを訪れて、富士山の魅力とデザインの融合を体感してみてはいかがでしょうか?

 

施設詳細

施設名:静岡県富士山世界遺産センター 

住所:〒418-0067 静岡県富士宮市宮町5-12 

営業時間:9:00〜17:00(最終入館16:30) 

定休日:月曜日(祝日の場合は翌平日) 

公式HP:https://mtfuji-whc.jp/