香港警察の個人識別番号システムで調べたところ、9459という番号は「宋艷伶」(そう・えんれい)という女性警官の番号(写真に写っているのは男性警官)
◆なぜ香港はテロの兆しを見せ始めたと言えるか?
香港警察が暴徒により火炎瓶を投げつけられた事態を重要視し、激しく非難した。そして以下のように述べている。
既に深刻な暴力犯罪を構成しており、テロの兆し。これは香港の法治や社会秩序を著しく乱す違法行為であり、市民の生命安全に対する深刻な脅威であり、香港の繁栄と安定を脅かす深刻な挑戦である。
要は「西側諸国によるテロの定義」と「中国が定めたテロの定義」は一致しており、中国が自国で定めて「反テロ法」に基づいて合法的に武力鎮圧をしても「西側諸国による非難は許されない」という予防線を張っているわけだ。
◆変装して香港警察に成りすます不審人物など
ある男性警官の肩についている個人識別番号を写した写真も話題になっています。記者が香港警察の個人識別番号システムで調べたところ、9459という番号は「宋艷伶」(そう・えんれい)という女性警官の番号でした。しかし、写真に写っているのは女性ではなく、れっきとした男性警官なのです。「この男性は一体誰なのか」と、投稿者は疑問を投げかけています。
◆変装してデモ隊に成りすます香港警察など
「デモ参加者を装った警察官を動員した」と初めて認めた。なぜなら11日のデモの中で「変装していると思われる警察官がデモ参加者を逮捕している動画」がデモ参加者によって撮影され、インテ―ネットにアップロードされたからだ。この動かぬ証拠を見て、香港警察は「おとり捜査」をしたことを記者会見で認めたのである。
但し、「非常に暴力的な暴徒」を標的にしたものであって、「決して暴力を煽るようなことはしていない(すなわち、「何かを誘発したわけではない」、「トラブルを起こせという指示はしていない」)」と弁明したのが、かえって怪しい。
中国共産党機関紙「人民日報」の姉妹版「環球時報」の記者・付国豪氏がデモ参加者に取り囲まれ殴打を受けたと中国大陸のメディアが報じた。このとき付氏は「私は香港警察を支持する。さあ、私を殴ってもいいよ!」と叫んでいる。その後デモ参加者に結束バンドで手足を縛られた付氏が倒れて横になり、激しく殴打されている動画が映し出されるのだが、不自然なことがいくつかある。
1.付氏は「さあ、私を殴ってもいいよ!」と叫んでいる。この時の中国語は「可以打我了!」だ。普通なら「打就打ba(口辺に巴)!」(さあ、殴りたければ私を殴れ!)」と言うはずなのに、「可以」(~してもいい)という言葉を使っている。おまけに「了」という文字まで最後に付けたということは、「さあ、殴ってもいい準備ができたよ」「準備OKだよ」というニュアンスを添える。不自然だ。
2.付氏は叫んだ時に、一瞬、笑い顔らしいものを見せている。もちろん「観念した時に勇者が見せる不敵な笑み」として褒めたたえることはできよう。しかし慌てた様子が皆無であるというのは、どうも不自然。
3.付氏は「警官と間違えられた」と報道されているが、なぜその時に「私は新聞記者だ」とひとことも言わず、「私は香港警察を支持する」と叫ぶ必要があったのか。「香港警察を支持する」と言えば、デモ参加者が「殴ってくれるだろう」と計算したのではないのか。
4.「暴徒は付国豪の所持品をすべて奪った」と環球時報は報道しているが、その奪い方が不自然だ。携帯やキーホルダーあるいはカードなどが一つ一つずつ地面に置かれた紙(らしきもの?)の上に「きちんと」奪われて行って、動画がその一つ一つが紙の上に置かれていくのを「きちんと」撮影している。このような「暴徒による強奪」など、あり得るだろうか。
5.彼の上司に当たる環球時報の胡錫進・編集長は、付は「報道以外、なんの任務も負っていなかった」、「彼はスパイではない」と強調し、45秒ほどの動画を公開した。そして最後に「その場にいるのはテロリストだ!」という言葉で結んでいる。この言葉が欲しかったのではないのか。
6.不思議なことに、あれほどの暴行を受けながら、付氏は軽傷で済み、翌日には普通に行動している。「芝居は終わったのか・・・」という印象を与える。
◆香港に駐留する中国人民解放軍
香港にはいま約8000人ほど(一説には1万人)の中国人民解放軍が駐留している。
――中国の中央政府(北京)は、何としても香港のデモを鎮圧したいが、国際社会の目があるため、なかなか軍を出動させることができないで焦っている。今年は建国70周年記念。10月1日以前に解決しなければならない。そこで、デモが「テロ行為」であることが証明されれば軍の出動が許されると考えて、「テロの定義」に当てはまるように、香港警察あるいは政府や軍関係者などがデモ参加者に変装して、デモ行為の過激化を目論んでいる。
香港の若者たちが、どうかこの策謀にはまらないよう、願うばかりだ。
それは決して対岸の火ではない。日本でも様々な嘘が起こりつつある。
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