棗（なつめ）

木地の素材を生かした、気分のよい棗です。
江戸時代のお茶の感覚を知ることができます。
底には「左近」という銘。
江戸時代中期の挽物師で塗師でもある、
戸沢左近の作です。
二代、三代続いたといわれていますが、
何代かは不明です。
箱はありません。

　（径７，５センチ、高５，５センチ）

渥美 三筋壺

日本の中世古陶のなかで、好きなのは、
渥美の白いタイプです（黒いタイプが多いのですが）。
白くて、柔らかな土がいいですね。
しかも、これは三筋壺（さんきんこ）です。
三筋壺の多くは、平安末～鎌倉初にかけて、
常滑で焼かれました。
渥美の三筋壺は、図録で見たくらいです。
壷の肩から胴にかけて、勢いのある三本の線が入っています。
それぞれの線は、二重三重になっています。
押し付けがましいところがない、いい壷です。

　（高２５センチ）
＜売約済みになりました＞

鉄鉢

江戸以前の雰囲気をもつ鉄鉢を、
今まで、何度か手にしましたが、
これは、そのなかでもお気に入り。
小ぶりで（古いものほど大きいといわれていますが）、
パッと見は、地味な印象です。
鉄味のよさにドキドキということもありません。
う～んと長いこと使われて、くり返し漆をかけられ、
修理されてきて、今は静かにたたずんでいます。

　（高９，５センチ、口径１３，５センチ）
　 ＜売約済みになりました＞