山梨県南都留郡にある富士急行のバスターミナル、山中湖旭日丘です。富士急行と共同運行事業者が発着します。
旭日丘は、富士五湖の一つ、山中湖の南側湖畔に位置します。
この一帯には、富士急行の前身、富士山麓電気鉄道が開発した別荘地が広がります。
雲の上にそびえる富士山の旭光の美しさから、この地が旭日丘と名付けられました。
バスターミナルは「森の駅 旭日丘」という名称で、商業施設と組み合わせた複合施設になっています。
2006年8月から供用を開始しており、2階部分がバスターミナルで、1階はお土産物店です。
お土産物店。
バスの発券窓口。
いかにも別荘地という雰囲気の森を走り、河口湖駅行きが旭日丘に到着しました。
バスターミナルに停車する河口湖駅行き。
高速バスも発着します。こちらは京王バス東の富士五湖線、新宿行き。
旭日丘は、山中湖の名物、水陸両用バス「KABABUS」のターミナルでもあります。
1周約30分のコースで、森林と湖上を楽しむ事が出来ます。
こちらは御殿場方面の停留所。道路を挟んだ場所にあります。
旭日丘は山中湖の南側ターミナルであり、河口湖方面、御殿場方面、道志方面とのバス路線の結節点です。
さて、ここからは2006年8月まで使われていた、旧・旭日丘バスターミナルを紹介します。
旭日丘から停留所を1つ移動した、現在の山中湖ガーデン前付近にあります。
旧・旭日丘バスターミナル。
現在ではバスターミナル機能はありませんが、富士急行バスの待機場として使われています。
バスの乗降ホーム。
のりばの看板は目隠しされていますが、「高速バスのりば」「新宿方面」と読み取る事ができました。
室内には、出札窓口や、路線図が残されているのが見えます。
このバスターミナルの完成は1976年(昭和51年)。
中央自動車道の高井戸~調布間が開通し、首都高速道路4号線と繋がった年です。これにより、一般道で始まった「新宿~富士五湖線」が、全線高速道路を走れるようになりました。
ガラス面積の多い待合室。外の光がたくさん差し込みそうです。
現役時代は、多くの観光客がこの待合室を利用した事でしょう。
…さてさて、ここまで、現在の旭日丘バスターミナル、旧・旭日丘バスターミナルを紹介してきました。実は旭日丘地区には、もう一つバスターミナル跡が存在します。
さらに停留所を1つ進み、現在の京王リップル山中湖前に移動しました。
ここには、かつて京王帝都電鉄(現在の京王バス)のバスターミナルが設けられていました。
現在はバスターミナルの機能はありませんが、京王バスの待機場として使用されています。
京王と富士急行の共同運行である「新宿~富士五湖線」は、1996年(平成8年)まで相互乗り入れという形態でした。そのためか、山中湖、旭日丘地区のバスターミナルは富士急行と京王で別々の場所に設けられていました。それでも当時の大型時刻表を見ると、富士五湖線の山中湖(旭日丘)は一つしか表記されておらず、時刻表上では同列に扱われていたようです。(京王と富士急で100mも離れていません)
新宿のバスターミナルは、どちらも同じ西口だったのに、山中湖旭日丘のバスターミナルだけが別だったのは、なんとも不思議に思えます。この先は私の勝手な推測ですが、近隣に「京王リップル山中湖」という京王系の貸別荘が今も存在するあたり、京王も山中湖の開発を考えていたのかもしれません。もしも、京王相模原線が橋本から延伸されて、最終的に山中湖に到達したら、ここが山中湖の駅になったのでは?!、、、なんて、妄想のし過ぎですね(^^;
<撮影2014年4月・2017年11月>