バスターミナルなブログ

全国のバスターミナルやバス旅の紹介(※ブログ内のデータは原則として撮影時のものです)

宇治山田駅

2024年05月30日 | 東海


三重県伊勢市に位置する、宇治山田駅です。

近鉄電車、三重交通が発着します。



駅前のバスのりば

伊勢神宮(内宮)の玄関口でもある宇治山田駅には、駅前ロータリーにバスのりばがあります。しかし、今回紹介するのはこちらではなく、電車が発着する高架のプラットホームです。

それでは改札に入り、行ってみましょう。



1~4番線の4つののりばを有する、宇治山田駅。

1番線と2番線は、宇治山田駅止まりの列車が発着する頭端式のホームです。



1番線には平行して、かつて使われていたバス乗降場があります。ここが今回の主役です。

現在はバスの発着はありませんが、概ねそのままの状態で残されており、当時の様子をうかがい知る事ができます。



賢島方には、バスを回転させる転車台がありました。



転車台

中川方から高架へ上がってきたバスは、賢島方にある、この転車台で向きを変えていました。


↑2020年撮影 特急賢島行き(3番線にて撮影)

そもそも、何故に宇治山田駅のプラットホームに、バスのりばがあるのでしょうか。

説明すると、1970年まで近鉄鳥羽線(宇治山田駅~鳥羽駅間)が全線開業しておらず、名古屋や京都、大阪から来ると、この宇治山田駅が終点の駅でした。(1969年に五十鈴川駅まで延伸)鳥羽や賢島へ向かうには、宇治山田駅でバスに乗り継ぐ必要があったのです。そこで、近畿日本鉄道と三重交通は、合弁で三重急行自動車を設立。1961年に「特急バス」が宇治山田~賢島間を結びました。

私の手元に1969年1月の全国版時刻表があります。そこから伊勢志摩の項目を調べると、三重急行のバス路線を見つけました。そこには「指定制」と表記されています。近鉄特急に連絡するバスですから、もしかしたら、近鉄特急の座席指定の仕組みを使っていたのかもしれません。時刻表に記載されている停留所は、宇治山田駅、磯部センター、賢島、観光ホテル前です。全線を50分で結んでいました。便数は1時間あたり2便がありますが、興味深いことに30分間隔のような等間隔ではありません。例えば、上り便の間隔を抜き出すと20分-40分の繰り返しです。近鉄特急のダイヤに詳しい方ならば、ここでピン!と来るかもしれません。名古屋と伊勢とを結ぶ「名伊特急」のダイヤと同じです。

当時のダイヤを調べると、賢島を出発したバスが宇治山田駅に到着するのが、毎時30分と50分です。そして宇治山田駅から近鉄名古屋駅行きの近鉄特急が出発するのが、毎時50分と10分。乗り継ぎ時間20分で賢島~名古屋間が繋がります。当時の近鉄特急は、1964年に開業した東海道新幹線と名阪間でライバル関係にありつつも、同時に新幹線を使って近鉄エリアに利用者を呼び込む戦略をとっており、東京-(新幹線)-名古屋-(近鉄特急)-宇治山田-(三重急行)-賢島という伊勢志摩へのルートが完成しました。

(※ちなみに、上本町行き「阪伊特急」と京都行き「京伊特急」の出発時刻は、宇治山田駅を毎時00分でした。こちらもバスと乗り継げます)

その後、1970年に鳥羽線の全線開業、志摩線の改軌が完成すると、近鉄特急は、鳥羽・賢島まで直通出来るようになります。「特急バス」の役割は終え、翌1971年に廃止されました。



さて、2024年の宇治山田駅です。

2番線に宇治山田駅止まりの近鉄特急がやって来ました。かつてのように、疑似的にバスのりばへと行ってみましょう。



終点の宇治山田駅に到着。

疑似放送:(「ご乗車ありがとうございました。賢島方面のバスは1番線の横から出発致します」)



(「乗車券をお持ちでないお客さまは、窓口へどうぞ」)

車止めの先にあるのは窓口。シャッターが閉じていますが、かつてはバスの乗車券を発売していました。「特急バス」が廃止になった後に、定期観光バスが発着していた時期があったので、その名残かもしれません。



(「賢島方面のバスは、こちら1番線の横から出発致します」)



(「このバスは、志摩観光ホテル前行きです」「乗車券を拝見します」)



(「お待たせしました。出発致します」)

そして、出発したバスは、中川方のアプローチを降りて一般道へ。目的地へと向かうのでした。



一般道から、宇治山田駅をのぞみます。

柵がしてありますが、構造的には今でもプラットホームまで車で行くことが可能です。



転車台を下から。

円形の高架が特徴的です。その高架下は自転車駐輪場になっています。



最後に、一時期発着していた定期観光バスについてふれると、ここを三重交通のバスが発着していました。もちろん転車台も使っていたそうです。

1993年の「近鉄時刻表・秋冬号」(業務用)を調べると、「伊勢志摩周遊定期観光バス」の記載がありました。のりばは「近鉄宇治山田」と「宇治山田駅前」の2か所です。どうやら、1番線の横から出発し、高架を下りて、駅前のバスのりばに寄ってから目的地へ向かっていたようです。

定期観光バスの一例を紹介すると、「神宮とスカイライン」コースは、宇治山田~鳥羽間を約4時間かけて、内宮や伊勢志摩スカイラインを周遊しながら目的地へと向かいます。荒磯料理や松坂牛などの食事付きコースもあります。他にも、鳥羽水族館、ミキモト真珠島、鳥羽湾観光船に寄るコースもありました。



最近では、テレビ番組(NHKのブラタモリ)で転車台が紹介されたこともあってか、この転車台そのものが観光名所になりつつあります。

近畿日本鉄道の伊勢志摩開発に貢献した、歴史的な構造物ですから、後世に残していけたらいいですね。



<撮影2024年4月>
 

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横須賀車庫前

2024年04月26日 | 東海


静岡県掛川市に位置する、横須賀車庫前です。秋葉バスサービスの秋葉中遠線が発着します。

横須賀車庫前は、秋葉中遠線の中遠線区間に位置する停留所で、停留場名からわかるように車庫を併設しています。歴史をたどると、中遠線は1967年に全廃した軽便鉄道・静岡鉄道「駿遠線」(新袋井~新三俣間)の代替路線としての役割を担っており、バス代替後も静岡鉄道、しずてつジャストライン、秋葉バスサービスと、時代と共に形を変えてきました。



横須賀車庫の建物

乗務員さんの休憩施設として機能しています。かつては出札機能があった模様です。



「静鉄横須賀売札所」の文字が残っていました。

改称した痕跡があり、以前は「静岡鉄道横須賀売札所」だったものと思われます。



ベンチと屋根

それからバスポール、飲料の自動販売機を設置しています。



2024年4月現在の「大東支所」方面時刻表

軽便鉄道末期の終点は新三俣でした。大東支所の近隣です。



2024年4月現在の「袋井駅」方面時刻表

袋井駅では、JR東海道本線と乗り換えが出来ます。中遠線区間は、袋井駅南口~横須賀車庫前間の区間便が多く、大東支所便も含め、平日日中は概ね1時間あたり2便運行の時間帯が続きます。土休日は40分間隔が基本です。



敷地の奥のあるのは車庫。

夜間の滞泊もあります。



横須賀車庫前から、袋井方面をのぞみます。

かつては遠鉄バスも発着しており、横須賀車庫から道路を挟んで反対側に、遠鉄バスの横須賀車庫がありました。(※2021年廃止)



さて、車庫からバスが出てきました。



出発を待つ、袋井駅南口行き。

今や貴重なエアロスターKです。横須賀車庫から袋井駅南口までは、約30分の道のり。元気に活躍していました。



<撮影2024年4月>
 

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沼津駅南口(富士急バスターミナル)跡地

2022年05月24日 | 東海


静岡県沼津市に位置する「沼津駅南口」(富士急バスターミナル)の跡地です。

かつて、富士急行グループと、その共同運行事業者が発着していました。

2022年2月現在、建物は取り壊され、跡地は、駐車場と小さなバス待機スペースになっています。



2020年2月に撮影した富士急バスターミナル。(同一地点で撮影)

その後、3月31日をもって、富士急バスターミナルでのバス発着は終了。これが、ほぼ最後の姿です。



駐車場の入口(2022年2月現在)



かつては、プラットホームでした。(2020年2月撮影)



バスが並んで発車を待つ光景。(2020年2月撮影)



今では、面影もありません。



それでも、一角には、バスの待機スペースが設けられており、ここが唯一、バスターミナルの名残と言える場所です。



富士急シティバス名義の看板。



専用のバスターミナルを持たなくなった、富士急シティバスは、沼津駅の発着場所を駅前ロータリーに変更し、現在に至ります。

<撮影2022年2月>

参考:2020年2月訪問 沼津駅南口(富士急バスターミナル)


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三ケ日転向場(廃止後)

2022年01月09日 | 東海


静岡県浜松市北区三ヶ日町に位置する、三ケ日転向場です。

かつて、JRバス関東「東名三ケ日支店」が置かれ、ここで高速バスの乗務員交代が行われていました。しかし、2021年10月28日に営業所機能が愛知県新城市の「新城支店」へ移転。現在は高速バスの発着はありません。



東名高速道路、三ヶ日インターチェンジ料金所前の「JAみっかび特産センター」。

この2階にJRバス関東「東名三ケ日支店」がありました。

駐車場部分がバスの転向場となっており、ここで三ケ日より西側を担当する乗務員さんと、東側を担当する乗務員さんが交代していました。昼は「昼特急号」、夜は「ドリーム号」と、昼夜を問わずバスの発着がありました。



かつての「ジェイアールバス関東 東名三ケ日支店」の入口。



「夜間 JRバス専用駐車場」「JRバス関東・JR東海バス・西日本JRバス」の看板は残っていました。



関連施設の跡地

JRバス関東の乗務員宿泊所は、ほぼ更地に。



西日本JRバス側も解体工事が行われています。

三ケ日に乗務員交代の転向場があった痕跡は、徐々に姿を消そうとしていました。



最後に、特産センターでお土産を二つ購入しました。

三ヶ日みかん(糖度・外観が特選品のミカエース!)

そして、思わず手にとってしまった「ミカちゃんのぬいぐるみ」。最近発売されたばかりのようです。数量限定品なので、欲しい方はお早めに。



<撮影2022年1月>

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もっくる新城(道の駅もっくる新城)

2021年10月26日 | 東海


愛知県新城市に位置する、もっくる新城です。豊鉄バスが発着します。

ちなみに「新城」の読み仮名は「しんしろ」。「しんじょう」ではありません。



もっくる新城(道の駅)があるのは、新東名高速道路の新城インター前。

高速道路のインターを降りてすぐそこです。



「道の駅 もっくる新城」

2015年3月にオープンした新城市の道の駅で、HPによると「もっくる」の由来は”木材・来る”からだとか。奥三河のハブステーションとして地域や観光の拠点となるべく整備されました。



道の駅もっくる新城に乗り入れるバスは、豊鉄バスの新城名古屋藤が丘線「山の湊号」です。もっくる新城~藤が丘駅間を1時間10分程で結びます。

2021年10月28日からは、JRバス「昼特急号」(東京~京都・大阪/横浜~大阪)の乗り入れも始まります。



店内には、フードコート、売店、産直野菜のコーナー。



バス停の横には「足湯」があります。(私の訪問した時はお休みでした)



足湯は、もっくる新城から車で15分「湯谷温泉」のお湯です。



記載されている営業時間は午前10時~午後4時。木曜日は温泉入替の為に利用出来ません。足湯タオルの販売機も設置されていました。

JRバスの「昼特急号」は時刻表上、道の駅もっくる新城で20分間(遅延時は不明)の休憩時間があります。タイミングがあえば「昼特急号」で足湯を満喫できそうです♪

(※「横浜グラン昼特急号」は5分停車。休憩の有無は不明。おそらく乗降と乗務員さんの交代だけのような気がします)



広々とした清潔なトイレ

男子用トイレは戦国をテーマにしています。



奥三河観光案内所



こちらはフードコート。

五平餅やフランクフルトが名物のようです。



超あらびき石焼フランク

私が注文したハーフサイズでも普通の大きさ。噛んだ瞬間に肉汁が口の中に溢れました。オススメです(^^)(注文してから提供されるまで時間を挟む事があるので、高速バスの休憩時間に購入する時は確認した方がいいかもしれません)



バスのりばに豊鉄バスの新城名古屋藤が丘線「山の湊号」が到着しました。

もっくる新城には入りませんが、付近の停留所からは豊鉄バス田口新城線やコミュニティーバスの発着もあります。湯谷温泉へも行けます。



最後に、新城インター付近には「JRマーク」の付いた建物がありました。おそらくJRバス関東「新城支店」と思われます。

報道やリリースによると、10月28日からJRバス「ドリーム号」「昼特急号」の運行経路を東名高速道路から新東名高速道路へ変更し、乗務員さんの乗り継ぎ拠点を「三ヶ日支店」から「新城支店」に変更する予定です。経路変更により、最大30分の運行時間短縮になるとか。

また、「昼特急号」では休憩だけではなく道の駅もっくる新城での乗降も可能となります。JR飯田線の三河東郷駅へ徒歩15分程度の距離。新たな旅の周遊コースにもなりそうです。



<撮影2021年10月>

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沼津駅南口(富士急バスターミナル)

2020年02月21日 | 東海


静岡県沼津市に位置する「沼津駅南口」(富士急バスターミナル)です。

富士急行グループと、その共同運行事業者が発着します。



JR沼津駅の南口には、東海バスオレンジシャトル、伊豆箱根バス、富士急行バスグループの3バス事業者が集まります。東海バスオレンジシャトル、伊豆箱根バスは主に駅前バスのりばを発着しますが、富士急行バスグループだけは、駅前ではなく、独自のバスのりば「富士急バスターミナル」を所有して、そこから発着しています。



「富士急バスターミナル」は、「富士急百貨店 沼津店」(※現在は閉鎖)の1階部分にバス発着場をレイアウトした商業施設併設型バスターミナルです。建物の老朽化により、2019年11月をもってテナントが撤退。現在はバスターミナルのみが利用されています。



バスの発着場は全6バース。

建物の外周に沿って、1~5番線、6番線と配置されます。上の画像で説明すると、左側バスが停車している場所が6番線、奥に向かって5、4、3、2、1番線と続きます。



ちなみに、沼津駅南口止まりのバスは、ターミナルには入らず、公道上の降車バス停に到着します。



1~5番線。



6番線。



プラットホームです。



のりばにスポットを当ててみます。

4番線の全景。



天井から吊り下げられた案内表示。



時刻表と系統図が掲出された案内板。



バスが停車すると、このようになります。

一般路線は中ドアか後ドアから乗車するので、乗車口部分のフェンスには切れ込みが入ります。



高速バスの発車もあります。

「富士急バスターミナル」を発着するバスは大多数が一般路線です。高速バスは原則として北口を発着しますが、「沼津~東京駅線」のうち、唯一1往復だけに南口発着の設定があります。但し、東京発の便は駅前に到着するので「富士急バスターミナル」に入るのは東京駅行きのみです。

5番線、15時45分発の東京駅行きがそれで、原則として「ラブライブ!サンシャイン!!」ラッピングバスが充当される機会が多いです。



さて、老朽化により閉鎖された「富士急百貨店 沼津店」ですが、いよいよ建物の解体作業が始まりました。

私が訪れた2020年2月現在では、建物内部の解体作業が行われていました。そのうち建物全体の解体作業に移行する事でしょう。このバスターミナルを発着するバスの姿が見られる期限は、そう遠くないのかもしれません。解体工事の工期は令和2年12月20日までと記載されていました。



バスの乗車券を販売する「沼津駅南口窓口」は百貨店の1階にありましたが、閉鎖と同時に向かいの建物へ移転をしました。

残るは、バスのりばの移転だけ・・・といったところです。



これからの沼津駅周辺は、鉄道の高架化という大きな事業が予定されています。中心市街地の「まちづくり」も検討が重ねられ「バスターミナルの集約化及びバス案内の改善」といった動きもあります。バスターミナルだけではなく、街のカタチも変わっていくようです。



これらの景色は、いつまで見られるのでしょうか。

<撮影2020年2月>

追記:タイムリーにも、今回の記事を作成中に「沼津市地域公共交通協議会」会議録が沼津市HPにアップされました。まだ事業者からのリリースはありませんが、2020年3月31日をもって「富士急バスターミナル」での発着は終了。4月1日からは駅前のバスのりばを3事業者で共用するようです。

~ おまけ ~

建物が閉鎖される以前の「富士急バスターミナル」の姿も紹介したいと思います。



ここからは2017年6月に撮影した「富士急バスターミナル」です。

当時は飲食店や旅行代理店、100円ショップなどのテナントが入居していました。



中心市街地が賑わっていた往年の時代に比べれば人は少ないのでしょうが、それでもシャッターが開いて、販促の幟が立つだけでターミナルの印象はガラリと変わります。



建物内には、乗車券類を販売する「沼津駅南口窓口」がありました。



ホッと一息、自動販売機コーナー。



最後に、ターミナルに停車するバスとプラットホームです。

昭和の風景を今に残していた「富士急バスターミナル」でした。

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寸又峡温泉

2019年01月07日 | 東海


静岡県、榛原郡川根本町にある寸又峡温泉です。

大鉄アドバンス(大井川鐡道の子会社)の寸又峡線(千頭駅~奥泉駅~寸又峡温泉)が発着します。



寸又峡線の終点、寸又峡温泉のバスターミナルは、お土産物店の一角にあります。



ターミナルには券売機と有人の窓口が置かれ、乗車券類を購入する事が可能です。

バスの便数は、千頭駅~寸又峡温泉間を6.5往復(通学日は7.5往復)運行され、冬季以外では更に1往復が増えます。(2019年1月現在)



バスは最大3台が停車可能。混雑する時期には増車も行われているようです。



バスが停車すると、こんな感じになります。



バスのりば。

土産物店の中なので、買い物に便利です。私は山菜を買って帰りました(^^)



このバスターミナルが、寸又峡温泉の集落では一般車の入れる一番奥になるので、ターミナルの敷地を使って転回していく車を見かける事もあります。



ターミナルの向かいには手湯がありました。

寸又峡温泉は泉質が良いことで有名です。とろりとしたアルカリ性の単純硫黄泉で、肌がツルツルになる美人の湯として知られています。温泉街全体で、芸者さんは置かない、ネオンサインは付けない、山に立て看板を設置しない…等の決まりを守り続け、温泉を楽しみ、静かに保養出来る場所を提供しています。1泊しましたが、本当に良いお湯でツルツルスベスベになりました(^^)



飲食店もそれなりに充実してます。



バスターミナルの先には、昭和43年に廃止となった千頭営林署森林鉄道の大間駅跡地があります。ここから先は徒歩でしか進めません。約1.4km先(約30分)には「夢の吊り橋」という、近年SNSから火が付いた大人気の観光名所があり、多くの観光客が吊り橋を目指して、森林鉄道の廃線跡地を歩いて行きます。



天子トンネル。森林鉄道の遺構と思われますが、明らかにトンネルのサイズが大きいので拡幅されたのかもしれません。



しばらく進み、見えてきました!「夢の吊り橋」です。

チンダル現象によって、エメラルドグリーンの色をしたダム湖の上を吊り橋が渡る神秘的な光景が見られます。

※チンダル現象…わずかな微粒子が水の中に溶け込み、波長の短い光が散乱して青色に見える現象



私が訪れた日は、残念ながら水量の少ない時期だったようですが、それでも素敵な景色でした。



吊り橋の定員は10人まで。

混雑するハイシーズンは一方通行になり、かつ1時間以上の行列になるそうです。



いかにも「インスタ映え」しそうなロケーションです(^^)

人気の理由とハイシーズンの混雑に納得しながら吊り橋を渡りました。



「夢の吊り橋」の上流にあるのは飛龍橋。現在は道路橋になっていますが、かつては森林鉄道が渡っていた橋です。



なかなか良い雰囲気の大間川林道。

寸又峡温泉の源泉は、温泉街から約4Km上流にあり、そこから延々と引き湯されているそうです。今は寸又峡温泉が最も山奥にある集落ですが、以前はこの先にも集落がありました。地図には湯山集落跡という表記もあり、どんな場所なのだろうかと興味が沸いてきます。



ちなみに、森林鉄道はこのような車両が走っていました。きちんと保存され、今も歴史を語り継いでいます。



最後に、気になるニュースがあります。

報道によると、2018年度末をもって、大鉄アドバンスの寸又峡線は通年運行を廃止するそうです。乗客数に季節変動が激しく、赤字の状態が続き、車両の更新も困難な状態なのだとか。私が乗車したのは週末のSL急行に接続する便だったので、大型バスの補助席まで使用する程の乗車がありましたが、車庫には「千頭~寸又峡温泉」のサボを付けたハイエースもいたので、ワゴン車で賄える時もあるようです。

通年運行廃止の正式なリリースは、まだされていません。通年運行が廃止という事は、季節運行になるという意味なのでしょうか。「夢の吊り橋」がヒットしている現状において、通年運行廃止はもったいないような気もしますが、これが現実のようです・・・。



寸又峡への道のりは、つづら折りの細い一本道。今日も山間にエンジンの音がこだまします。



<撮影2019年1月>
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富士サファリパーク ジャングルバスのりば

2017年07月01日 | 東海


静岡県裾野市、富士サファリパーク内にあるジャングルバスのりばです。

ジャングルバスとは、窓の部分に金網が貼られたバスで、サファリパーク内を周遊して動物達を間近で見たり、エサやりを体験したりする事が出来ます。



ジャングルバスのチケットを購入する案内所。

土休日や繁忙期は早い時間帯にチケットが売り切れてしまう事があります。乗車を希望する方は開園してすぐに向かう事をおすすめします。



バスのりば。

右側から1番のりば、2番のりば、3番のりば、5番のりばと並んでいます。



リア側から撮影。

非常口が後方中央に設置されるジャングルバス独特の形状がわかります。



1番のりばに停車しているのは「トラ」。



バスポール。

サファリゾーン1周は約50分と長いので、乗車前のお手洗い利用が推奨されていました。

次発便の発車案内もあります。次は「ゾウ」。



のりばを発車したジャングルバスが、サファリゾーンへと向かいました。



サファリゾーン内を走るジャングルバスとライオン。

(※ここから先は、サファリゾーンのフェンス外側から撮影しました。※「ウォーキングサファリ」に参加)



サファリゾーンは、ジャングルバスだけではなく、自家用車や観光バスでも入れます。ライオンといすゞガーラ。



自家用車と共にコースを周遊するジャングルバス「ライオン」。



ここは草食動物ゾーン。



エサやり体験中のワンシーン。

・・・こんな感じで50分間のサファリを楽しむ事が出来ます。

(ちなみに、上記画像のジャングルバスはナンバープレートが付いているので公道も走れます)



私も乗車してみました。



ライオンへのエサやり体験。ガラスがないので、動物たちの息づかいまで聞こえてきます。



こんなバスもあります。

「スーパージャングルバス」

側面だけではなく、天井部分も金網構造になりました。下から動物を頭上に見上げる気分は想像も付きません。

(※スーパージャングルバスはWeb予約制)



サファリパークの片隅に駐車していた「トラ」。

係の方のお話によると、どうやら引退(?)らしいです。

長年活躍した古参のジャングルバス。前面窓ガラスの形状に時代を感じます。



最後に、バスターミナルに並ぶ、各ジャングルバス。

私は今まで、多くのバスターミナルでバスの並びを撮影してきましたが、この絵づらは衝撃的でした(^^)



<撮影2017年4月>

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箱根西麓 三島大吊橋 その1

2016年02月15日 | 東海


静岡県三島市にある、箱根西麓・三島大吊橋です。沼津登山東海バスが発着します。



2015年12月にオープンしたばかりの三島の新名所、「三島スカイウォーク」の最寄りバス停で、停留所は敷地の中に設けられています。



停留所名は「箱根西麓・三島大吊橋」。三島駅行きも、元箱根港行きのバスも、同じ場所から発着します。



三島駅から元箱根港行きのバスが到着しました。



箱根西麓・三島大吊橋を発着するバスは1路線のみ。三島駅と芦ノ湖の元箱根港を結んでいます。

三島駅~三島大吊橋間の所要時間は約26分。三島大吊橋~元箱根港間は約20分。三島駅と元箱根港の中間に位置しています。



2016年2月現在の時刻表。様々な分類がされていますが、三島駅~元箱根港間を結ぶ路線が毎時1便。土休日には加えて三島発着の区間便が増便されます。



それでは、大吊橋へと行ってみましょう。



入場料金は、大人1000円。



歩行者専用の吊り橋としては、日本最長の全町400m。



私が訪問した日は富士山が見えなかったので、後日、天気の良い日にリベンジしてきました。人が多かったり、風があると、吊り橋が揺れてちょっとしたスリルもあります。

その2へ続く

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箱根西麓 三島大吊橋 その2

2016年02月15日 | 東海
その1からの続き



それでは、三島大吊橋へ進みます!



歩道幅は1.6mあり、車いすを利用される方同士がすれ違うことが出来る幅が確保されています。

正直、高い所が苦手な私ですが、これだけしっかり作ってあれば・・・



しかし、足元を見ると・・・(見なきゃよかった)

一番高い場所で、地上から70mあるそうです(怖



足元は見ずに、景色だけを見ることにしましょう。天気が良ければ富士山を望む事が出来ます。



そして駿河湾。私が訪れた日は”もや”がかかっていましたが、ブルーの海がハッキリ見えたら、さぞかし最高だと思います。条件がそろえば、夕日も見られるかも。



対岸には展望台が設けられていました。



さてさて、吊り橋を楽しみ、停留所の近くに戻ってきました。コーヒーショップで小休憩。



今回、私がチョイスしたメニューは、三島市内で栽培された紅茶。温まります♪

他に富士山麓の牧場で生産された生乳を使用したソフトクリーム等もありました。



続いて、お土産を軽食を販売しているスカイガーデンを紹介します。



温室のような建物。



店内は、数々の花が天井を埋め尽くす、花のシャンデリア。

オリジナルグッツや、伊豆・箱根を代表するお土産も販売しています。



最後にトイレ。まるで高級ホテルのようです。



土休日は道路事情による遅延もありますが、駐車場が混雑するのでバスがおすすめです。平日でも毎時1便(約1時間間隔)が運行されているので、三島側からでも、元箱根港側からでも、利便性が高く、記事でも紹介しましたが、カフェやショップなど、バス待ちで時間をつぶせる場所もあります。

三島駅から往復するには、三島地区が1日乗り放題になる「みしまるきっぷ」(三島駅の東海バス窓口で購入可能)を使うと、通常の往復で大人1120円のところが900円になり、お得。

箱根地区からは、元箱根港~三島駅間の全線が、小田急系「箱根フリーパス」の範囲内なので、既にフリーパスを所持していれば、バス代はかかりません。



バスの発着する停留所がちゃんと敷地内に設けられていたり、土休日は増便体制が構築されていたり、東海バスのHPにはトップページから「三島大吊橋へ行こう」へのリンクが貼られて、アクセス方法や時刻、乗車券などの案内が強化されていたりと、東海バスは丁寧な仕事をしていると感じました。(東海バスは路線バスを使った観光の案内に力を入れています)

屋外だけに天候に左右される観光地ですが、天気の良い日は三島大吊橋を渡ってみてはいかがでしょうか。



<撮影2016年2月>
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