脳梗塞や脳出血などで片側の手足に運動麻痺が起こってしまうと、これまで当たり前にできていた動作ができなくなってしまうことが多いです。
それは、歩くことも難しくなることがありますが、ベッドで寝ている姿勢から起き上がって腰かける、なんて動作でさえ難しくなることがあります。
そんな日常生活の中で介護が必要になる行為の一つに排泄、つまりトイレの介助があります。
トイレの個室内で、ズボンを下げて、下着を下げて、便座に腰かけ、用をたし、陰部をトイレットペーパーでふき、立ち上がり、下着を上げ、ズボンを上げて、トイレの個室から出る、といった一連の動作のどこかに介助が必要になると、「トイレ動作に介助が必要な状態」と判定されます。
脳梗塞などによる片麻痺の方に難しい動作は、「立ち上がり」や「腰かけ」といった姿勢を変える動作と、片手で行う「ズボンや下着の上げ下げ」などです。 これらの動作が、軽い介助があればどうにか行え、ゆくゆく自立に近づけられる人は、リハビリや介護の現場で積極的に練習していきます。
しかし、立位が保てないような状態であったり、そもそも尿意・便意がない、ベッドから起き上がれない、といった状態であったりすると、トイレ動作の練習の優先順位は下がります。 このような状態の時に、紙オムツを使うことが一般的です。
この紙オムツには、赤ちゃんの紙オムツと同じで骨盤をぐるりと包みこむような作りですが、一枚のコストもかかりますので、トイレに行けない患者さんなどで排尿があるたびに交換していると、費用がとてもかかります。
そこで、高齢者や成人の患者さん・ご利用者さんには、併せてパットという女性用のナプキンのような役目の商品を、紙オムツと併せて使用します。
このパットは、一枚ずつの単価が紙オムツよりも安いため、陰部に一枚当てておき、1回の排尿分を1枚で吸収してくれますので、パットのみの交換で済みます。 万が一パットから漏れてしまったり、排便があったりして紙オムツ自体が汚れてしまった場合は、紙オムツもパットも交換する必要がありますが、これらを使用すればパジャマや布団のシーツを汚す心配もありません。 病院や施設では、このトイレの代わりのオムツ交換という介助を、職員が交代制で担当します。
ただ、オムツ交換を行う人数が増えれば増えるほど、オムツ交換の介助にかかる時間が増えていきます。
そこで、業務を楽にしたい職員さんは「紙オムツ内のパットを何枚も重ねて、2~3回の排尿があっても紙オムツすら汚さずに済む」という発想で、パットを3~4枚少しずつずらして陰部にあてがい、強引に紙オムツを閉じてしまう、横着をする場合があります。 こうすると、オムツ交換という業務の回数が減らせる代わりに、骨盤周りだけがモコモコに盛り上がった奇妙なシルエットが出来上がります。
これは非常に、良くありません。 特にリハビリにお連れする患者さんやご利用者さんの場合、立ち上がり動作練習や歩行練習の際に、モコモコ感がひどすぎて姿勢よりも腰回りに気が向いてしまいます。
この患者さん(もしくはご利用者さん)がリハビリのためにベッドから起きて運動することは介護の職員さんもご存知なのですが、それでもモコモコ状態にしているのはどうかと思います。 介助があれば立ち上がれる、歩行練習すらしている、というのであれば、トイレにご案内して排泄介助をすればいい訳ですから、少なくとも職員の多い昼間の時間帯に紙オムツでなければいけない理由もほとんどありません。
最近の紙オムツやパットは、吸収力がとてもよく、1枚のパットでオシッコ2回分くらいは大丈夫、なんて商品もあります。 このようなパットはたしかに高額ですので、施設の負担、ご家族に負担を強いる、という点で、すぐに購入するのは難しい場合もあります。
しかし、いくら人手不足の介護業界とはいえ、患者さん(ご利用者さん)の排泄介助の場面で働き方を改革しなくてもいいと思います。
現在紙オムツ対応をしている方の中で、本当に紙オムツ対応でなければならない方は、どの程度いらっしゃるのか、一度施設内でじっくりと検討していただくとよいと思います。
それは、歩くことも難しくなることがありますが、ベッドで寝ている姿勢から起き上がって腰かける、なんて動作でさえ難しくなることがあります。
そんな日常生活の中で介護が必要になる行為の一つに排泄、つまりトイレの介助があります。
トイレの個室内で、ズボンを下げて、下着を下げて、便座に腰かけ、用をたし、陰部をトイレットペーパーでふき、立ち上がり、下着を上げ、ズボンを上げて、トイレの個室から出る、といった一連の動作のどこかに介助が必要になると、「トイレ動作に介助が必要な状態」と判定されます。
脳梗塞などによる片麻痺の方に難しい動作は、「立ち上がり」や「腰かけ」といった姿勢を変える動作と、片手で行う「ズボンや下着の上げ下げ」などです。 これらの動作が、軽い介助があればどうにか行え、ゆくゆく自立に近づけられる人は、リハビリや介護の現場で積極的に練習していきます。
しかし、立位が保てないような状態であったり、そもそも尿意・便意がない、ベッドから起き上がれない、といった状態であったりすると、トイレ動作の練習の優先順位は下がります。 このような状態の時に、紙オムツを使うことが一般的です。
この紙オムツには、赤ちゃんの紙オムツと同じで骨盤をぐるりと包みこむような作りですが、一枚のコストもかかりますので、トイレに行けない患者さんなどで排尿があるたびに交換していると、費用がとてもかかります。
そこで、高齢者や成人の患者さん・ご利用者さんには、併せてパットという女性用のナプキンのような役目の商品を、紙オムツと併せて使用します。
このパットは、一枚ずつの単価が紙オムツよりも安いため、陰部に一枚当てておき、1回の排尿分を1枚で吸収してくれますので、パットのみの交換で済みます。 万が一パットから漏れてしまったり、排便があったりして紙オムツ自体が汚れてしまった場合は、紙オムツもパットも交換する必要がありますが、これらを使用すればパジャマや布団のシーツを汚す心配もありません。 病院や施設では、このトイレの代わりのオムツ交換という介助を、職員が交代制で担当します。
ただ、オムツ交換を行う人数が増えれば増えるほど、オムツ交換の介助にかかる時間が増えていきます。
そこで、業務を楽にしたい職員さんは「紙オムツ内のパットを何枚も重ねて、2~3回の排尿があっても紙オムツすら汚さずに済む」という発想で、パットを3~4枚少しずつずらして陰部にあてがい、強引に紙オムツを閉じてしまう、横着をする場合があります。 こうすると、オムツ交換という業務の回数が減らせる代わりに、骨盤周りだけがモコモコに盛り上がった奇妙なシルエットが出来上がります。
これは非常に、良くありません。 特にリハビリにお連れする患者さんやご利用者さんの場合、立ち上がり動作練習や歩行練習の際に、モコモコ感がひどすぎて姿勢よりも腰回りに気が向いてしまいます。
この患者さん(もしくはご利用者さん)がリハビリのためにベッドから起きて運動することは介護の職員さんもご存知なのですが、それでもモコモコ状態にしているのはどうかと思います。 介助があれば立ち上がれる、歩行練習すらしている、というのであれば、トイレにご案内して排泄介助をすればいい訳ですから、少なくとも職員の多い昼間の時間帯に紙オムツでなければいけない理由もほとんどありません。
最近の紙オムツやパットは、吸収力がとてもよく、1枚のパットでオシッコ2回分くらいは大丈夫、なんて商品もあります。 このようなパットはたしかに高額ですので、施設の負担、ご家族に負担を強いる、という点で、すぐに購入するのは難しい場合もあります。
しかし、いくら人手不足の介護業界とはいえ、患者さん(ご利用者さん)の排泄介助の場面で働き方を改革しなくてもいいと思います。
現在紙オムツ対応をしている方の中で、本当に紙オムツ対応でなければならない方は、どの程度いらっしゃるのか、一度施設内でじっくりと検討していただくとよいと思います。
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