かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

シフォンケーキ

2012年02月01日 | Angels' message
小学校のタバコの授業では、本物の肺の写真を見せている。

『肺ってさ、触るとどんな感じがすると思う?』

「ぷにぷに?」

不思議なことに、どこのクラスでも、最初の答えでだんぜん多いのが「ぷにぷに」。



『いや、ぷにぷにじゃないなあ』

「じゃあ、かちこち?」

これまた不思議なことに、二番目の答えはたいてい、「かちこち」とか「こちこち」(笑)



『ううん、あのね・・・・・ふわっふわっ!』

「へえ~!!」


『みんなはさ、しっ・ふぉん・けーき・・・って知ってる?』

街中だと、半分くらいが「知っている、食べたことがある」と答えるが、山間部の学校だと「???」と目を点にしている子が多い。



『しふぉんけーきは高級品だからなあ、食べたことないか・・・じゃあねえ、蒸しパンは? あと、カステラとか、イチゴのショートケーキのスポンジの部分?』


ここまで説明すると、全員が想像できるようになる。


『でね、触った感じはねえ、マシュマロみたいにふわっふわっなんだよ』

「おいしそー!!」


改めてシフォンケーキを見ると、我ながら本当に良いたとえをしていると誉めてあげたくなるくらい、肺はシフォンケーキのようだ。
で、生地が上手にきめ細かく焼けなかった場合は、タバコをすってCOPDになった人の肺に、これまたそっくりとなる。


昨日、看護学校で講義をした。
講義が終わって帰ろうとしたら、ある学生が声をかけてきた。

「このあいだ、うちの娘が先生にタバコの授業をしてもらったみたいで、おかあさん、肺ってどんなふうか知ってる?って自慢げに聞いてきたので、シフォンケーキって答えたら、ビックリしていました(笑)」

そう、先週、看護学生にも話をしたところだった。
娘さんは、先日すばらしい感想文を書いてくれたYH小の6年生。


『知らないふりしてあげなかったの?(笑)』

「はい。なんでも知っている母であることを示したかったんで!」


みなさんのシフォンケーキも、ぼろぼろすかすかにしないでください。
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