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キモノを着る楽しみは、季節を楽しむことにもある。
10月から5月までは、袷(裏地の付いている)キモノ、6月と9月は単衣(裏地が付いていない)、7月と8月は麻や絽、紗のように透ける素材のキモノを着る。
ただし、地球温暖化の影響もあり、このへんのルールはゆるくなってきているのが現実的。
洋服の世界では、好みこそあけれど、麻は今や通年で扱われているし、真冬にノースリーブも珍しくなくなた。
夏場にブーツはさすがにどうかと思うが…
けれど、時期はシフトしても、せっかく四季のある国に暮らしているのだから、季節感は大切にしたい。
一年中、キュウリやトマトが店に並ぶようになって、食べもので季節を感じにくくなった。
しかし、やはり旬の食べものは美味しいし、栄養があって、心を豊かにもしてくれる。
帯には季節のものをモチーフにしているものも多い。
少し先取りするのが粋とされている。
今日仕立てあがった柿の実柄の帯。
紬地に手描きされている。
リサイクル着物をほどいて帯に仕立て直した。
柿はこれから、まだまだ美味しい季節。
今日のお教室でどうしても仕上げないと、今年は締めるチャンスを逃してしまうため、朝から夕方まで、がんばった。
先日、野菜直売店で間違って渋柿を買いそうになった。
レジのおばちゃんが「渋柿だけど、いいの?」と確認してくれて助かった。
太い筆の形をしていて、ごつく、昔の柿の味がしそうで食べてみたくなったのだ。
あれの皮をむいて、風通しのいい軒先につるすと、甘い干し柿になるのだろう。
自分で作ってみたくなった。
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