シャルドネに恋をして

一房の葡萄に恋をした酔っぱらいの一人言

気宇な男は、プカプカ...プカ

2017-10-19 20:30:37 | シャルドネ

ー 気宇(きう) ー

     デートの朝に寝坊した。

     慌ててシャワーを浴びて、

     慌ててお化粧して、

     慌てて電車に飛び乗った。

 

     マズイ! 1時間の遅刻・・・・・。

 

     そのとき、

     携帯電話に彼からメールが届いた。

 

     「只今、キャンペーン中!

     1時間まで無料で待ちます!

     遅刻するなら、是非この機会に!」

 

   【気宇】  心のひろさ。

   ※恋する日本語 / 小山薫堂 著 より 

 

 

☆バルナークと心の広い友だち

 

 

 自分は、なかなか「心のひろさ」は持てないので、

 今宵はボルドーの名門シャトーから造られたシャルドネ嬢に、

 心を広げてもらっています(*^^*)

 

 

☆le Chardonnay 2014 / Domaine de Baron'Arques

 

 今宵の恋するシャルドネ嬢は、ボルドーの名門「シャトー・ムートン・ロートシールド」が南フランス・ラングドック地方リムー地区で手がけたワインです。

 2000年に、バロン・フィリップ・ロートシールド社は南フランスのヴィニュロン・ドゥ・シュール・ダルク社によるジョイント・ワイナリーを設立。アメリカのロバート・モンダヴィ社、チリのコンチャ・イ・トロ社に続く第3のジョイント・ワインとして注目を浴びました。※2003年からはバロン・フィリップ・ロートシールド社の単独企業となる。シャルドネは2009年から生産。

 少し濃い小麦色に熟した桃の香りを漂わせ、フレッシュな酸味が魅力を輝かせ、ゆっくりとバターの余韻を残すセクシーなシャルドネ嬢です。

 

☆サーモンのソフト・スモーク

 

  生食用のサーモンに塩、白胡椒を振り、ディルを敷き一晩寝かせた後、ヒッコリー・チップで20分間ソフト・スモークしました。

 最初は、スモーク・テイストがシャルドネ嬢の存在を透き通しそうだったが、徐々にディルの香りが浮き出てきた。口へ運ぶたびにサーモン、ディル、スモークの風味が見え隠れした。シャルドネ嬢の温度が上るに従い樽香とスモークテイストが口の中で共鳴。ご満悦。

 

 

☆鶏モモのセージ・ライム・バター

 

  鶏肉、セージ、ライム、バター。臭みを消したり、心地よい酸味を加えたり、味に奥行きを持たせたりして素晴らしく魅力的なハーモニーを奏でます。そのハーモニーにシャルドネ嬢が参加すると各々の個性を保ちながらシャルドネ嬢の魅力も便乗しています。素晴らしいマッチング...ランデヴー。

 

☆ラングル A.O.C

 

  ラングルA.O.Cといえば、フランスはシャンパーニュ地方ラングル高原のウオッシュ・チーズ。そして、チーズの上のくぼみにシャンパーニュ(日本ではシャンパン)をたらして食するの有名。 でも、今宵は南フランス育ちのステイル・シャルドネ嬢と仲良くしています。

 ラングルは、ベニノキから抽出されるアトナー色素を溶いた水と塩で洗う(ウオッシュ)ことで表面はオレンジ色に仕上がります。

 表面は僅かに古い香りがするが、中身は超ミルキーで口の中はとろけます。食べ頃タイミングですが、自分は賞味期限日前後をおすすめします(※今日が賞味期限日でした)。若いと切りやすくて食べやすいですが、もう少し我慢すればミルキーさが倍増します(あくまでも自分の好みです)。食べるときは室温でね。

 ラングルの中身をナイフですくってバゲットに塗り、口に運び、シャルドネ嬢とご対面、この繰り返しは、永遠の幸せを口の中で満ち溢れさせてくれます。

 ご満悦。

 

 「心の広さ」とは何だろう?

 多分、自分に対しては言わない言葉で、相手がいての言葉だと思う。そして、第3三者から見ると、それは「心のひろさ」とは言わない場合もあるだろう。ひとりの人は「心が広い人」と思っても、ある人は「お人よし」、またある人は「馬鹿じゃない」と言うかもしれない。人によって見方が違うのは当然である。

 自分は、この『気宇』のショートストーリーを読んだとき、このようなジョークのある心の広さを持つメールの送り主に惚れた。そして、半世紀近く前に歌われた”プカプカ”の「俺」が浮かんできた。

 でも、今聴いてみると『気宇』なのは「俺」ではなく、「俺のあん娘」のほうだなぁ~と心の中に笑みが生まれました。

 ちょっと「気宇」になったかなぁ~。

 

♪プカプカ 木村充揮×近藤房之助('08)

 

 

 

 



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