保護したヒナちゃんの兄弟は,とても仲が良かったと思う。
ヒナちゃんが家から出れば 気にして,よく何度も迎えに来てくれてた。
けれど それは私が教えた、‥‥と言ったら笑われるだろうか。
一年目の営巣での雛の兄弟達は仲が悪かった。と言うか意地悪な子がいた。
親はキツイ親でもなかったのに 雛は、私が観察していた時
エサを自分がもらえないと食べた子を突いて「なんでお前が食べた!」と言わんばかり。兄弟で突き合いをしたりする場面を幾度となく見て、
私は「仲良くしなさい」と思わず声かけていた。
雛は、落ちることが珍しくないので いつも下にクッションなど置いていたのだけど 落ちた雛を戻すと「入ってくるな」というような態度をしてみたり
巣立ちした時も、交互にを出ては巣に戻ってきたりした時に「巣に入るな、」
と意地悪をする兄弟が、数羽いるようだった。
いつも私は「意地悪しないの、兄弟仲良くしなさい」と口に出していた。
どうも なぜか1羽、兄弟から嫌われている雛がいる様子で
巣立ち後に1羽戻ってこないと思ったら 1羽だけ お母さんと行動していた。
ツバメでもそういう事があるなんて人間みたいで 性格もあるんだと感じた。
お父さんツバメも 他のオスが来て、車庫内で喧嘩のようになり
体当たりし合って そのせいでお父さんツバメが足を痛めたような気がして 「喧嘩しないの、仲良くね」と縄張りを守る お父さんにまで言ったりしていた。
野生のつばめさん達に通用するかわからないけど 私はそう言い続けていたのです。
雛ちゃん達が一時期 全羽、弱ってしまい 全羽にエサを与えたりした時も
「兄弟、仲良くしてね」と 皆に言い続けていたのです。
それでか、保護ヒナちゃんが巣立ち後、弱り 保護後、元気になり家から
出できた時も兄弟は 「アレー、今までどこにいたの」、とでも言いに来ては心配そうに寄り添い話しかける姿を見て 私は兄弟たちに「ヒナちゃん元気になったからよろしくね~」と伝えたりしもした。
その後も、何度もいつも様子を見に来てくれた兄弟 「一緒に行こうよ~」と
誘ってくれたような気がします。
兄弟の中に混じり 行動することに、気が進まないでいたヒナちゃんも
私の後押しで やっと兄弟と一緒に大空へ飛び立ち 「ウィッウイッ,ウイッ」と可愛い声で鳴きながら皆と一緒に飛ぶ姿を 見上げながら、「あんなに高いところまで飛べるなら大丈夫だね」という嬉しさが込み上げてきました。
それから、 「仲良く助け合うんだよ」という事が 私からツバメの皆へ
向けての「モットー」になり…その後 不思議な事が起こりました。
(続く)