『もへい」よく部屋の中で見つける「虫」につけた名前。あだ名。体長5m位。壁に急に現れ、払おうとするとパッと何処かにはねてしまう。蜘蛛?ネットで調べてみた。生態の解説を読む。個体の大きさ、急に現れ、跳ねる様に動く。多分「ハエトリグモ」の一種?。正面からの拡大された写真は、目が8個もあるかなりユニーク。アニメのキャラクターになれるだろうか?特に大きな黒々とした目に圧倒される。移転した事務所の先住民(虫?)だ。「もへい」。K社長が、なずけ親である。「なぜ?もへい」と尋ねると、長谷川伸の戯曲「一本刀の土俵入り」の駒形茂兵衛からとったと言う。事務所を開いて30年あまり「もへい」は、パット現れ、パット飛び跳ね消える。(同じ個体がこの30年間命を保ってるとは考えないが)一年の季節の節目に現れては隠れる。
1月にK社長は体調を崩した。精密検査の結果は、胃がん。治療方法は、2つ。抗がん剤投与、または、胃の切除。
K社長は、手術を選んだ。抗がん剤の投与を拒否したのは、薬の副作用、時間もかかる。K社長の事業は新型コロナ感染症の流行で、中国の旅行者をターゲットにした医療ツアーが頓挫して、赤字決算になった。自分が癌である事が知れると金湯機関の融資を受けられなくなる。手術方法も開腹ではなく腹腔鏡手術。入院期間が短く済むことが選んだ決めてだった。手術は成功。退院後も元気である事をアピィ―ルした。新型コロナ伝染症の流行が隠れ蓑となり、自宅でのテレワークを金融機関が納得した。しかし、その実態は、胃の切除後の食事は少量、時間をかけて、食べ終わると腹痛に悩ませれ下痢。体重が30㎏代に。もともと偏食気味の食生活であったが、一人暮らしで食事は、地方に在住する妹に頼んだ。妹が作ったおかずを宅配便で送り、それを食べた。「味がない」と電話で言ってきたと妹は話す。食べる味気無さと、食べた後の腹痛が、食事を取らせなくなってしまった。
脱水症になり、入院。腹水、癌の再発、10月の某日急逝した。妹も、友人をも、ただ唖然とするだけだった。
通夜の夜、弔問者の受付にたっていると、「ハエトリグモ」が目の前に現れた。「もへい」思わず呼んだ。ハエトリグモ「もへい」は受付台から壁へ跳ねる様に隠れた。「もへい」が弔問に現れた。そう思わずにはいられなかった。社長は、どんな思いで「もへい」となずけたのか、ちゃんと聞いておけば良かった、、、、。
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