暖かくなってくると広場のベンチに座る人も増え、街に活気が出てきます。
この噴水に水が流れ出したらいよいよ暖かくなったな!と感じるのですが、今朝も気温は0度。日中は暖かくても朝晩はまだ冷えます。本当に暖かくなるまであともう少しです。
そう毎日あることではないのだけれど、昨日は運が良かったのでしょうか、一日に2度も子供からチニャンカ!と言われました。一度めはネルカの幼稚園の庭でサクルカを遊ばせているとき、一人の女の子が私を指差して「チニャンカ!」と大きな声で言いました。母親はバツが悪かったのでしょう。少女の手を引いて足早に去って行きました。もう一度はその後公園で子供たちを遊ばせているとき。やはり幼稚園の帰りでしょう、男の子3人が「チニャンカ!チニャンカ!」と、こちらはしつこく私が振り向くまで叫び続ける勢いでした。
チニャンカとは中国人のこと。東洋人の私を見て言っているのです。この男の子たちのそばにはそれぞれ母親もいます。これが自分の子供だったら絶対に注意するところだけれど、何も言うそぶりもありませんでした。
煩わしいときは更に「チンチャンチョン!(中国語を真似ているつもり)」などと言ってくることもあり、大概無視しますが、うるさいなと思ったら私は「私、日本人なんだけど」と言ってしまいます。たいてい子供はすぐに「あっ」と黙ります。チニャンカという言葉を耳にする度に私は日本人だから、こう言えるけど、これが本当に中国人だったら気の毒にとよく思います。まぁ、中国人だったら、「中国人で何が悪い」とでも言うのでしょうが。子供だから仕方ないとは言え、言われてあまり気分の良いものではありません。
もちろん大人たちはこんなことを口にする人はいませんが、興味津々に近づいてきて話しかけてくる人はいます。そして私が日本人とわかると素朴な疑問を投げかけてきたりします。
子供でも大人でも、共通してスロバキア人に思うことがあります。それは建て前がないこと。見知らぬ人がこうやって興味をあらわにするのもそうですが、もう少し親しくなってからも本音の付き合いです。個人的に私のことがイヤなのか、それとも外国人である私に親しみを感じないのか、何度かお友達になろうと思ってアプローチして断られたことがあります。
はっきりと「あなたとお友達になりたくありません」とまでは言わないけれど、あぁ、気がないな、とわかる答えが返ってきます。
まだネルカが小さかった頃、ママ友もいなかったのでマルツェルの親戚の女性、ちょうどネルカと4ヶ月違いの男の子のいるママに「時々一緒にお散歩に行きませんか」と声をかけました。でも返事は「うちの子生活リズムが定まっていないので、いつ散歩に出られるかわからないの。」
あとはネルカが幼稚園で仲良しのお友達と放課後も遊びたいと言うのでだったら家の方角も同じ(その子の家は私たちの村を通り抜けた隣村にあります)、帰りに寄ってもらおうとママに話しかけました。子供たちが遊びたいと言っているので幼稚園の帰りに時間があったら寄って行きませんか?と。返ってきた言葉は「今は寒いし、暗くなるのも早いから夏になったらにしましょう」半年も先延ばしにするなんてこれも気がないなとすぐに察しがつきます。
でも日本のように笑顔で「うん、じゃぁ連絡するね」と言って待てど暮らせど音沙汰ないなんてことはないのでまぁこれも良いかなと思います。
私にとってマルツェルの友人の奥さん、親戚、そういう人を除いて、なかなかスロバキア人の友達を作るのは苦労するのですが、最近ママ友が一人できました。やはりネルカの幼稚園の親友です。幸い彼女はロシア語と英語の先生で、私とも英語で話してくれるし、日本人の私を怖がったりもしません。幼稚園の後にお宅に上がらせてもらったり、公園で一緒に遊ばせたり、毎日の幼稚園へのお迎えも一層楽しくなりました。
本音しかないとわかれば、遊びに来てね!と声をかけてもらえたら、行ってもいいかな、どうかななんて悩まず、本当に遊びに行っても良いと言ってくれているんだと捉えれば良い。話がそれてしまいましたが、建て前のない付き合い、わかりやすくていいなと思うようになりました。
幼稚園の帰り道
母はチニャンカと言われてしまいますが、ネルカはそんなこととは無縁、クラスの人気者のようです。
朝登園すればネリ~!と抱きしめてくれる親友のリルカちゃん。どんなに遠くからでも「Ahoj(アホイ Hi), Nelka!」と大声で手を振ってくれる男の子、女の子たち。まだネルカが幼い頃に外を連れて歩くと聞こえてくるチニャンカという言葉に、ネルカが幼稚園に行き始めたら、小学校に行き始めたら、どうなるのだろうかと不安に思ったことがありましたが、そんな不安は一切無用のようです。
コメントありがとうございます!
いまじゃ国籍・人種なんてさほど気になりませんけど^^;
子供にはいろんな人たち、習慣があることを、比較的早い段階で体験させてあげたいと考えています。
そういえばスロバキアでは日本人と会うことはありませんでした。リマフスカー・ソボタで中国系一家には会いましたが。
子供には人種なんて関係ないこと、というか、最初は関係ないんですよね、それが周りの大人の影響で人種の違いや差別的なものを学んでいってしまうような気がします。だからその子供たちの無垢な精神を保っていかないとなと思います。
私たちの町はアジア系では中国人とベトナム人がいます。日本人は相変わらず私ひとりです(笑)
コメントありがとうございました。