スロバキア、タトラ山脈の麓より

スロバキア人の夫と2人の娘と私の生活
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スロバキアの魅力 お出かけ記録1Červený Kláštor

2015-07-17 | お出かけ
スロバキアは大変美しい国だと私は思うのですが、なんせ地味な国ですからその魅力を人に伝えるのは難しいことです。そしてこんなに美しい国なのに、スロバキアの人々はあまり自分の国に自信がありません。私の両親が帰った翌日義父母が遊びに来てくれたのですが、義父の最初の言葉は「日本に帰って来なさいと言われなかった?」でした。そんなこと思いつきもしなかったので、義父が何を意味しているのか私は瞬時に理解できませんでした。そういえばマルツェルも私が日本に一時帰国する度にもしかしたら帰って来ないのではないかと心配になるようですし。日本は豊かな国で、何でもあって、便利で…スロバキアは到底敵わない、そう思っているようです。日本の方がいいこともあれば、スロバキアの方が良いこともある、それは当然で、私はむしろスロバキアの良いところが気に入ってここで生活しています。たとえばここの労働環境、育児休暇は3年あり、幼稚園は早朝から夕方までで、3食昼寝付き、小学校の学童だってしっかりある上、会社だって7時に出社すれば3時に上がることだってできる。先ほどマルツェルから「今日は3時半に帰る」と連絡がありました。天気が良いので午後家族で何か一緒にできそうです。日本でそんなお父さんはなかなかいませんよね?良い環境だなと思います。

さて、今回私の両親は母はネルカが生まれて以来、父は結婚式以来のスロバキア訪問でした。父が退職し、やっとゆっくり滞在できることになったのでとにかく季節の良い時期にのんびり来てもらうことが私の一番の願いでした。私たちの生活を見てもらいつつ、一緒におでかけもしよう、そう思っていたので今回は時間と体力の許す限り出歩きました。

お出かけ記録その1、Červený Kláštor(チェルヴェニー・クラーシュトル)です。

チェルヴェニー・クラーシュトルはポーランドとの国境、ピエニニー(Pieniny)山脈、ドゥナイェッツ(Dunajec)川の側にある村です。私たちの町からは車で1時間ほどのところにあります。チェルヴェニー・クラーシュトルとは赤い修道院のこと。その名の通りかつてはここに修道院がありました。屋根に赤いタイルを使っていたので赤い修道院と呼ばれたのだそうです。今その修道院は博物館になっています。私たちはこの村へ川下りと義父母の友人宅を訪ねに行きました。

私は学生のころ、初めてスロバキアを訪れたときにこの川下りを一度したことがあります。細いカヌーのような船をつなぎ合わせて作った筏の船頭さんはBack Street Boysのようなイケメン二人(今回は残念ながらビールジョッキの似合いそうな恰幅の良いおじさん二人でした)、そして友人からこの川がポーランドとスロバキアの国境になっていると聞き、国境というものを目にするのが初めての私は筏がポーランド側に寄れば「あ!私たち今ポーランドにいるんだね!」、スロバキア側に寄れば「あ!スロバキアに戻ってきた!」などと川下りを楽しんだのを覚えています。


Tri Koruny (3つの王冠、それとも3つの頂かな?英語ではthree crownsと訳されています)
10キロから11キロの行程を1時間半ほどで下ります。


犬もカヌーに乗っていました。


かもめは海だけにいるものかと思っていましたが川にもいるんですね。


観光シーズンなので筏は連なって川下り。
ポーランドの筏とスロバキアの筏があります。


川沿いをレンタル自転車で走ることもできます。これも気持ちが良いでしょうね!


ガイドはスロバキア語ですが、見どころは以下

Tri koruny (Three crowns)
Jánošíkov skok/Zbojnícky skok (Brigand jump山賊ジャンプ)スロバキア版ロビンフッド、ヤノシークが飛び越えたと言われる岩
Sedem mníchov (Seven monks7人の僧)7人の修道僧が酒と女遊びにこっそり出かけたのが見つかってしまい、岩に変えられてしまったという話

これだけ抑えておけば大丈夫です。


2 Comments

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スロバキアの魅力 (キクガシラ)
2015-07-18 06:53:36
「スロバキアに行く」「行ってきた」と言っても、どこにあるのか、何があるのか、まったくわからないってのが周囲で良くある反応です。

行ってみると、
日本とは違った自然の豊かさ、食べ物のおいしさ(素朴さ?)で、また行きたくなるんですけどね~。
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キクガシラさん (chihirko)
2015-07-18 14:31:53
そう、スロバキアの魅力って豊かな自然、素朴な人々にあったりするので、実際目にして、肌で触れてみないとわかりませんよね。

知名度が低い上、アクセスが悪くて1週間ほどの短い休暇ではなかなか来にくいっていうのもありますね…。

コメントありがとうございました。
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