容体が急変したと聞いたワタシは
すぐまた病院へ戻った
ほんの数時間前までは
意識もしっかりしていたのに
父は目を閉じて動かなかった
この大きな病院で
父の担当になった医師からは
朝まで無理かもしれないと伝えられた
突然の医師の言葉に
悲しみに打ちひしがれるも
なぜどうしてか
理由を知りたがるワタシに
医師と看護師は
父が暴れたからだと言うのだった
こんな弱った体で
どうやって暴れたのか？
その説明はなかった
そして
母国に帰るつもりで
実家で休んでいるあの女性にも
連絡がいき
国に帰るのはキャンセルになった
もし帰ってしまえば
立場がなくなるのだから
当然だけど
国へ帰って欲しかったのは言うまでもない
ただワタシが見る父は
眠っているようで
このまま目が覚めないなど
到底信じられるわけもない
祈りながら
信じながら
動機も収まらないまま
不安でたまらない
兄に伝えなければ
つづく