120「犬神家の呪い」

昨夜1人でTVをみていたら・・・ケーブルTVで「犬神家の一族」（2006年版）を放映していました

旧作品の「犬神家の一族」は横溝作品の中では一番好きな映画だったので、まだみていなかったこのリメイク版を見ていました

昭和22年の設定ですから、撮影に使われている車、家、調度品、洋服など凝った古いものがたくさん出てきます。集めるのは大変だったと思います

でも・・・きれいすぎるのです
車は・・・形は確かに当時のものですが、たった今買ってきたように汚れもへこみも傷も、まったく見当たりません。

家の窓ガラスはひび割れに障子紙を貼り付けて当時の感じを出していますが、これまたきれい。汚れが無い。

出てくる刑事の足元の靴は、新品のようにピカピカ・・スーツも色はモノトーンですが、デザインが当時のものより細身すぎます。

一番不自然だったのが、若い女優さんのお化粧です
眉の細い、まったく現代のメイク方をそのまま使っている為に、女優さん方はきれいなんですが、部屋の古い時代のたたずまいとまったくあっていないのです。

「当時のセットの中に、俳優を立たせて演技をしている」・・・という感覚です。

もしかしたら、映画を作っているスタッフもすっかり若い人ばかりになって、今の時代と昔の時代の微妙な感覚の違いに気付いていないのではないか・・・と思ってしまいました

ずっと前に作られた（こちらも石坂浩二主演ですが・・）「犬神家の一族」は、もっと粘っこく、まとわり付くような「時代」が映画の中にありました。「時間の流れ」が糸を引くような・・・とでも言いましょうか・・。

こんな感想を持ちながらしばらく見ていると・・・

映画の中のお決まりのシーンで、劇中の重要人物「犬神シズマ」がマスクを持ち上げて、戦場で大火傷を負った顔を一族に見せる、という場面になりました。

見なきゃいいのに、流れでつい・・・見てしまった・・・

「０×△□※～～」

その瞬間、私のお腹がグルグルぐる～

私は、怖いものを見たり、緊張したり、ストレスが加わると、すぐお腹を壊します。犬神シズマの顔を見てしまったとたん、凄い勢いでお腹が・・・

昨日の夜から、いまだにトイレと大の仲良しのままです

恐るべし・・犬神家の呪い・・・いや・・のども痛いから・・かぜかなぁ・・