以前の記事(No,504)で、自宅の裏を発掘調査している、というのを書きました。
藤沢市の、特に私の自宅付近は、昔東海道藤沢宿の中心地であったこと、また川が近くにあり古代から人が住んでいたことが他の発掘調査で分かっているため、家などをたてるときはまず予備調査として「発掘が必要かどうかを決める発掘」が行われます。
2014年6月にたまたま自宅裏で不動産屋が家を建てるために、この発掘調査が行われていることを知り、そこで調査員の方にお話を聞くチャンスがあったので、そのご縁で、年末開催されている「藤沢の歴史」発掘調査報告展示をよく見に行っていました。
・・と、ここまではNo,504を参照下さい。
そして、今年も2015年の年末に展示を見に行ったのですが、そこでなんと!!!
自宅裏から素敵な発掘品が出たという展示を見つけました!!
展示解説には、まさに自宅裏の詳しい記載が載っていました。
備前染付椀(禁裏御用品)・・・椀の手前側に菊の御紋が入っています。
禁裏とは皇室のこと。禁裏御用品とは「皇室から絵柄など細かい注文指示書を受けて作られたもの、ということです。
他にも・・
調査員の女性の方が話していた青い染料を使った陶器もあり、古代の素焼きのものも展示されていました。
調査員の方が「割れた陶器をツグというのですが修復して使っていた」とおっしゃていました。修復した継ぎ師さんの名前が入った陶器もありました。きっと、有名な継ぎ師さんだったのかも。
なんだか当時の方の気持ちまで感じられます。
同じく、藤沢市で発掘されて土器
今の急須に似ていませんか?大きさからいって、ヤカンかな?(w)きれいな文様が素晴らしい。
物を作ることが好きな私は、この古代の土器ヤカンの作家さんの気持ちがなんとなくわかるんです。
きっと彼(彼女かも)は・・
初めはただの模様無しの土器を作っていたのだけれど、近所の古代人の友人たちからこう言われるんです。
「おまえ、こういうの作るのうまいじゃん!きれいな形だよな。」
「ほんと!使い良いし。あなたの作るものが私も欲しいわ!」
「これ、商売にしたら?結構いけるんじゃね?」
などとほめられ、ちょっといい気分に。
彼は思った!
模様を付けたら、もっと素敵なのができるかも。この模様はどうだろう、こっちの模様も作ってみよう。あ、これもいいんじゃないかな?
こっちのほうがもっといいかも・・うん!すごくいいんじゃない?
こういう気持ち、すっごくよくわかる。
この古代人作家さんに、すごく親近感を感じました(w)
歴史って正解がない学問だといつも思います。
どんなに発掘されて研究されて調べても、事実を知っている人は今一人もいない。
「こうだ!」と研究報告されても、正しいか正しくないかは答えが出ない。
想像や推理はできても、答え合わせはできない。「第一人者の通説、と言われていたものは、だいたいその後くつがえる」
どう考えても、自由ってことです。自分で勉強して、私は私の考えで歴史をみるっていうのも面白い!
大判小判が埋まってるんじゃない(@:@)