「お探し物は図書室まで」
を読んだ。
青山美智子の小説。
5編の連作短編。
面白かった。
いずれも前向きになれる。
こういう本は良いね。
5つとも職業に関連する物語。
とは言え、"ニート"や"定年退職"も
あって、いわゆる"お仕事小説"とは
少し違う。
仕事の成功を目指す物語じゃない。
「何をお探し?」
自分の本当に欲することは何かを
再発見する物語だ。
世間とか、世の中とか、そうした
捉えどころのない他人の評価に
いつの間にか振り回されてしまう
ものなんだな、と気付かされた。
主人公は、女性2編、男性3編。
どちらの視点でも書ける著者だ。
これなら読者は男女とも楽しめる。
良い話なんだけどね。
ちょっと出来過ぎのようでもあり、
そこまで甘くはないんじゃない?
とツッコみたくなる。
2021年の本屋大賞2位。
1位じゃないのは、その辺りか。