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聴刻堂日乗

時間の記憶について その3

私は子供の頃、日本史や世界史など
歴史の勉強が苦手でした。
さっぱり頭に入って来なかったのです。

しかし、いつの頃からか、おそらく
司馬遼太郎などの小説を読むうちに
歴史上の出来事がつながって感じられ、
そうすると更に別の話が理解しやすくて
加速度的に理解が進んだ覚えがあります。

白紙の上に1つの点が描かれても
何のことだか解かりません。
けれど、いくつかの点が描かれると
それらの相関から意味が分かります。

例えば、夜空の星を見上げて、星座を
認識すると星の名前を特定できるように。

点と点との関係を忘れてしまうのは
どうやって防げるのかは判りませんが、
毎日新しい点を記憶にとどめていけば
多少は遅らせられるのかもしれません。

毎日何かしら新しいことを発見したり
感じたりして、新たな点を描くこと。
ていねいに生きるとは、そういうこと
なのかとも思います。

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