東海道、山陽、九州新幹線の改正概要は、以下の通り。
★東京発7時台、8時台、18時台、19時台において、一部の『のぞみ』の所要時間を3分短縮させる。
★上記における『のぞみ57号』の時間短縮に伴い、新大阪から先で3分繰り上がり、熊本行最終『つばめ351号』への接続が可能となる。
★名古屋発628の臨時『のぞみ90号』を、土休日、休翌日を中心に設定する。
★『のぞみ』の博多~新大阪間の所要時間を2時間28分に統一させる。(除く『のぞみ64号』『のぞみ98号』)
★『のぞみ2号』は2分の時間短縮で、博多発を6時10分に繰り下げる。これに伴い『ひかり440号』の新山口待避を新岩国待避に変更、徳山で『のぞみ2号』に接続させる。このことで、新山口から利用した場合、新大阪着が23分、東京着が20分繰り上がる。また、広島発719と803の『のぞみ』についても時間短縮分2分繰り上げる。
★東京発1703の『ひかり481号』の行先を岡山から広島に延長変更する。これに伴い岡山着は8分繰り上がる。なお、岡山発2110の『こだま763号』は廃止する。
★平日朝時間帯に博多発651『こだま852号』小倉行、小倉発745『こだま875号』を増発する。
★現行、新大阪を1020に発車している『みずほ615号』を1152発に繰り下げ、久留米に停車させる。また、新大阪発1852の『みずほ619号』を川内に停車させる。
★鹿児島中央を1435に発車している『みずほ616号』を1632発に繰り下げ、川内に停車させる。また、鹿児島中央発1124の『みずほ614号』を久留米に停車させる。
★鹿児島中央発1404の『さくら408号』を1分繰り上げ、『さくら560号』として、新大阪まで直通させる。(福山、姫路にも停車)
★鹿児島中央発1613の『さくら564号』を廃止にする。それに伴い博多発1815の『さくら566号』は徳山通過、新下関停車に変更、博多発1842の『さくら568号』は徳山に新たに停車させ、乗車チャンスを平準化させる。
★博多発1351の『つばめ』熊本行を5分繰り下げ、1356発に変更、鹿児島中央に変更延長させる。それに伴い、博多発1418の『さくら409号』鹿児島中央行を廃止する。
また、熊本発1211の『つばめ322号』を鹿児島中央発1106に延長変更させる。それに伴い、鹿児島中央発1104の『さくら402号』博多行を廃止する。
★博多発915の『つばめ』熊本行、博多発2100の『つばめ』熊本行を廃止する。それに伴い、博多発2016の『つばめ』を14分繰り下げ、『みずほ609号』から接続させる。上りについては、熊本発2010の『つばめ346号』を廃止する。
★博多発1855の博多南行を9分繰り上げ、運転間隔を平準化させる。博多南発1930の博多行は14分繰り下げ、1944発に変更する。
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前回改正で、『のぞみ』だけでなく『ひかり』もN700で統一した東海道新幹線、このことで東京発30分枠『のぞみ』と『ひだま』を中心に40本以上の時間短縮を図った。今回は、朝夕だけ、東京発10分枠、20分枠、40分枠の短縮を行なうこととなった。特に10分枠は、東京~新大阪間で2時間27分運転となり、同時間帯の『のぞみ』の中で最速となった。一部時間だけ時間短縮が可能となったのは、44分前に東京を出発した浜松待避『こだま』にN700運用にしたということなのだろうか。静岡待避『ひだま』については、朝は新横浜~静岡間無停車だから、スジを繰り上げられるけど、夕方は熱海か三島に停車するからな。
山陽新幹線内では下りの時間短縮はないが、時刻が3分繰り上がることで、在来線の接続に余裕が出てくる。1810の『のぞみ』では、岡山での津山線接続が6分から9分に、広島での芸備線接続が7分から11分に、九州では熊本行最終『つばめ』の他、小倉での日田彦山線最終、博多での快速荒木行にもギリギリだが接続する。九州在来線は改正前のダイヤだから、改正後はわからないけど。1910の『のぞみ』では、姫路での姫新線接続が6分から9分に拡大する。
新大阪での熊本への最終は、現行では2009発『さくら573号』だが、東海道新幹線内での時間短縮により2039発『のぞみ57号』へと30分繰り下がる。空路での熊本空港への最終は伊丹発19時40分なので、20時台の新幹線の拡充で空路より優位に立つことになる。熊本空港はアクセスが比較的悪いから、市の中心部でも40分近くかかるからな。同時に新大牟田、新玉名への最終も繰り下がることに。飛行機とバスの乗り継ぎだと、伊丹空港発2015で菊水IC着2304か。玉名周辺には40分早く着くけど、伊丹まで1時間近くかかる。
名古屋→東京間では、名古屋発628東京着807の『のぞみ90号』を新設、『ひかり500号』に比べ、名古屋発は8分繰り下がり、東京着は6分繰上げの8時07着となる。名古屋は他の都市に比べて早朝の集客力が悪いようで、新幹線の始発は新函館北斗に次いで遅い。そのため新設の『のぞみ90号』は定期運転ではないし、この『のぞみ』のために、東海道線下り列車を新設したくらいだ。早朝の集客の悪さは新幹線だけでなく、近鉄特急も最近まで始発は桑名発だった。6時台前半の集客力が悪いが、繁忙期は少し遅い時間帯の東京発『のぞみ』に客が集中して、混雑で遅延してしまう。名古屋発650に臨時がほしいところだ。
『のぞみ90号』は『ひかり500号』などに引っかかるためか、後続の定期『のぞみ268号』より4分遅い。そのため、名古屋発13分早いが、9分差まで追いつかれてしまう。『ひかり500号』は待避のため、浜松発を2分繰り下げるが、新横浜までに回復させるのではないかと。浜松から新横浜まで59分運転になるけど、『ひかり539号』は同区間を58分で走行しているからな。
山陽区間の『のぞみ』は所要時間が2時間28分に統一となる。97年改正で設定された500系『のぞみ』より1分遅いが、新神戸+1駅余計に停車するハンデと、列車の大半がその所要時間になることを考えると、N700のスペックの高さを実感する。データイムの定期列車については、この2時間28分に統一されているので、時間短縮の対象となるのは朝夜の一部列車となる。この一部列車には、品川発600の『のぞみ99号』や、東京発650の『のぞみ7号』も含まれ、博多着が1分繰り上がる。『のぞみ99号』は『かもめ17号』への接続に余裕が出てくるが、繁忙期での遅延だと遅れが1分拡大するだけだ。
朝一番の『のぞみ2号』の博多発は2分繰り下げの610に変更することに。これで西鉄の始発から受ける博多着600の地下鉄からの乗り換えに余裕が出てくる。また、新山口発637の『ひかり』からの乗り継ぎが可能となり、新大阪着は23分繰り上げの838に、東京着は20分繰り上げの1110となる。ちなみに新山口駅発630のリムジンバスに乗れば、山口宇部空港発740の飛行機に乗り継ぐことができ、羽田には9時過ぎに到着する。
東京発1703の『ひかり481号』は、『こだま763号』と一本化することに。臨時『のぞみ195号』の速達化に伴い、姫路での待避時間が5分から3分に、相生での『のぞみ119号』待避もなくなり、岡山まで逃げ切ることで8分繰り上げということなのだろう。東京から新倉敷、三原まで乗り通しとなると遅くて使えないけど、名古屋からだったら後続の『のぞみ55号』に乗っても、新倉敷、三原へはこの『ひかり481号』ということになる。新倉敷、新尾道、三原、東広島へは、西明石、相生通過の『ひかり』を設定すればいいのだけど。西明石4分停車の『ひかり443号』が限界か。
福北間『こだま』は朝時間帯に増発。データイムに本数を減らした在来線と対照的だ。小倉発745の『こだま』は、広島発『さくら』の直後に設定、これで『さくら』の混雑が緩和されればいいのだけど。博多発651は『さくら540号』が9分停車している間に別ホームから出発、小倉までの客を分散させる。
『みずほ615号』は現行ダイヤでは1020発、『さくら551号』の11分続行だから、ピーク時以外利用率が良くなかったのだろう。移動後の時間は正午前の1152発、博多までは『さくら585号』のスジを踏襲することになる。918発『さくら』と1009発『さくら』の間ぐらいがいいのだけど、あえて中途半端な時間に設定して様子見というところか。ちなみに、この時間帯の伊丹発の飛行機は、熊本行が1150に、鹿児島行が1300に設定されている。一方、午後の上り『みずほ』は鹿児島中央発1600、1632、1804、1951の設定に。臨時を1632に繰り下げることで、1638発の『さくら566号』の混雑が緩和されると思われる。
『みずほ』の追加停車は、久留米が1229発の新大阪行、1444発の鹿児島中央行、川内が1645発の新大阪行、2234発の鹿児島中央行といったところ。川内発1645の場合新大阪までの所要時間は3時間39分、後続の『さくら566号』より18分速い。川内駅からも鹿児島空港行のバスが1時間毎に出ているけど、空港まで76分かかる。すぐに飛行機に乗り継いだとしても川内駅から伊丹まで3時間近くかかる。鹿児島中央へは4分遅くなるが、川内だけでなく、伊集院、串木野からもこの時間短縮は大きいのではないかと。ちなみに川内停車『みずほ』は、阿久根方面からの『オーシャンライナーさつま』から接続する。
14時台の鹿児島中央発は、35分の臨時『みずほ』がなくなるが、03分の『さくら』が新大阪まで乗り入れることに。1348の新大阪行『さくら』と続行となるが、出水、新水俣、新八代にも停車、姫路では『のぞみ』の待避を受けるので、新大阪は36分遅い到着となる。一方、16時台の鹿児島中央発は、13分の新大阪行『さくら』が廃止に、代わりに先述した32分の臨時『みずほ』が設定される。この臨時『みずほ』は、山陽区間では廃止となった『さくら』のスジを踏襲する。
臨時『みずほ』は『さくら』スジを踏襲するものの、新下関に停車させるわけにはいかないから、後続の『さくら』の停車駅を調整することとなった。そのことで新下関停車の『さくら』は1806から1840に繰り下がった。現行ダイヤだと『○○のはなし』が新下関1750着で接続しているけど、春臨では『さくら』に合わせて30分以上繰り下げるのだろうか。30分繰り下げても、山陰本線内で定期の普通列車とかぶらないからな。
九州新幹線では、島内完結の『さくら』や『つばめ』を数本ずつ廃止することに。まず、博多~鹿児島中央間『さくら』と博多~熊本間『つばめ』を上下1本ずつ統合して、博多~鹿児島中央間『つばめ』に。所要時間も『さくら』の1時間35分から『つばめ』の1時間48分へ13分増加する。下りの場合、博多発1418の島内『さくら』がなくなったが、臨時『みずほ』は時間帯移動で博多発1430となったので、それに乗れば現行より4分早く鹿児島中央に到着する。上りの場合は、鹿児島中央発博多行『つばめ』が、熊本で8分停車しているから何らかの臨時が設定されているのではないかと。
『さくら』と『つばめ』の統廃合で、山陽直通『さくら』と鹿児島中央発着『つばめ』が毎時1本ずつの時間帯もでてきた。2011年の開業直後では、この2本の他に、新鳥栖、久留米停車の熊本行『さくら』、久留米停車、熊本以南各駅の鹿児島中央行『さくら』の2本が運転されていたが、熊本『さくら』はあっという間に廃止され、新鳥栖停車となった鹿児島中央行『さくら』も段々本数を減らすようになってきた。
博多~熊本間『つばめ』についても、下り2本上り1本廃止されることに。朝夜で運転間隔が30分も満たないので、1本間引いたところでデータイムほど運転間隔は広がらない。
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