小田急電鉄は新型通勤車両『5000形』を導入することを発表した。
『5000形』はオールステンレスの拡幅車体を採用、先頭部は流線形とし、スピード感を強調、窓下にはアズールブルーとインペリアルブルーの帯を入れてスマート感を表現する。
車内は仕切り扉や荷棚だけでなく座席の袖仕切り部に大型強化ガラスを採用、車内照明を天井埋め込み形のLED照明とするなど、全照明をLED化させる。各車両に防犯カメラ4台を搭載することで安全性を向上、空気清浄機も各車両に8台搭載して車内環境を向上させる。制御装置はSic-VVVFインバータ、主電動機、コンプレッサ、空調装置および駆動装置は低騒音型を搭載する。製作会社は川崎重工と総合車両製作所、今年度は10両1編成、来年度は5編成導入する。
また、事業設備投資計画を発表、30000形ロマンスカー1編成、1000形2編成をリニューアルするほか、参宮橋駅、下北沢駅、向ヶ丘遊園駅、片瀬江ノ島駅のリニューアルを進める。ホームドアについては代々木上原、東北沢、世田谷代田、梅ヶ丘に設置、愛甲石田以西では法面改修工事、新百合ヶ丘~柿生間のトンネルにおける耐震補強工事を進める。また、海老名のロマンスカーミュージアムは今年度から施設建物を建築し、2021年春のオープンを目指す。
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4000形以来12年ぶりの通勤車となった小田急5000形、非貫通なのは3000形と同じだが、先頭部は流線形となった。編成はここ数年増結された3000形と同じ10両固定編成、相模大野や新松田で分割併合を頻繁に行ない、10両の各駅停車が無かった頃には考えられなかったことだ。先月の改正で、江ノ島線と新松田~小田原間の各駅停車以外は10両固定編成が充当できるようになったのは大きい。固定編成だと運転台がない分、定員が増える。編成全体の定員で見ると些細なものだけど。
小田急は、昔から帯の色にロイヤルブルーを採用していたわけだが、4000形からはインペリアルブルーを採用して少し濃くなった。5000形では、車体帯にこのインペリアルブルーの他に、水色に近いアズールブルーを初採用することになった。そのためか横浜地下鉄ブルーライン3000形に似ているという印象を受けた。帯は窓ドア下のみで、車体上部に入っていない。そのため、ホームドア駅では帯を見ることができない。
千代田線に乗り入れないので、拡幅車体を採用、相鉄以外で拡幅車体を採用するのは珍しい。車両製作は川崎重工業と総合車両製作所が担当、日本車輛は参加しない。
この5000形6編成60両の投入により、1000系のワイドドア車(1700系)6両編成×6編成がホームドアに対応してないため、廃車となる可能性が一番高い。また、8000形のうち、界磁チョッパ制御である8251F、8255F6両編成×2編成も廃車になると思われる。10両の運用範囲が広がった今では、4両と連結しなければならない6両編成の需要が減ったのだろう。4両編成だったら8両編成に組成することもできるし。なお、8000形の界磁チョッパ車が引退すれば、小田急電鉄はインバーター車で統一される。
事業設備投資計画については、車両面ではEXE1編成のEXE-α化と1000形のリニューアル、駅では下北沢などのリニューアルとなる。ホームドアについては、年度内には代々木八幡から梅ヶ丘までの全駅に設置する形となるが、下北沢の地下2階急行ホームについては来年度の設置になる。新百合ヶ丘~柿生のトンネルというのは本線上りが多摩線をアンダーパスするところを指すのだろう。
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