しーさるの鉄日記

吉備線LRT化で正式合意


岡山市と総社市、JR西日本は吉備線のLRT化で正式に同意した。事業費約240億のうち、国費が38%、岡山市が29%、総社市が9%、JRが24%の負担とする。
計画では3両編成の低床式電車を導入、1時間当たりの運転本数は、ラッシュ時が岡山~備中高松で6本、備中高松~総社で4本、データイムが3本とする予定となっている。駅については現在の10駅に加え、7駅を新設する予定となっている。

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富山港線に続くJR西日本の路線のLRT化、旧型ディーゼルカーが走る吉備線に新型LRTを導入することで近代化を進める。

JR西日本が吉備線と富山港線の路面電車化の検討をするようになったのは2003年、富山港線はその3年後にLRT化されたが、吉備線は検討段階のままだった。2010年になって岡山市とJRが具体的な協議することに、それから8年して同意ということに至った。開業時期は明確にされてないが、

富山港線が富山ライトレール㈱という3セクが運営するようになったのに対し、吉備線はJR西日本が運営に関わることになる。これは、吉備線の車両がLRTに置き換わり、新駅が設置されるだけで、乗務員や駅での案内、運賃体制はそのままということだろうか。富山ライトレールと違って駅の位置は変わらないみたいだし。運賃体制がそのままなら、吉備線沿線から法界院への通学定期が値上げということにはならない。

新聞報道によると、事業費240億のうち、135億は車両基地などの地上設備、36億は車両代、25億は新駅設置、44億は道路拡幅に使われる。ゼロから作る宇都宮の458億の半分くらいかかり、富山の58億を大きく上回る。事業費のうち半数以上は地上設備、車両基地を新設するのにかさんだのだろうか。車両基地は折り返し列車が設定される備中高松に設置される可能性が高い。備中高松を出ると、線路右側は田園地帯だから用地買収は容易いのではないかと。富山ライトレールは、昔からあった城川原の車庫を引き継いだから、地上設備にコストがかからなかったのだな。

車両代は36億、福井の『FUKURAM』ベースの3両で計算すると11編成ということになる。現状の岡山からの所要時間は、備中高松まで20分前後、総社まで40分前後、ラッシュ時は備中高松返しが3運用、総社返しが7運用、データイムは5運用から6運用といったところか。

ラッシュ時の運転間隔は10分間隔になるから、数キロ間隔に交換するところを設置しなければならない。現状の交換可能駅は岡山(3.3キロ)大安寺(5.1キロ)吉備津(2.6キロ)備中高松といった具合、大安寺の1.4キロ手前の備前三門までは複線になるからそこで交換すればクリア、大安寺から2.5キロ先、中山小学校の辺りに交換駅を新設すればクリアとなる。新駅周辺は田園地帯だけど、5分も歩けば住宅街になるから利用者は見込めるだろう。備中高松から先の交換駅は7.8キロ先の総社だけ、ほぼ等間隔にある足守と服部を交換可能とする可能性は高い。富山ライトレールの大広田の例から、駐車場用地を少しつぶすだけで交換駅にすることできるだろう。

車両は2両で定員240名のキハ40+47から、3両で定員155名の『FUKURAM』ベースに置き換わる見込み。ただピーク時は4両運転だから、それに比較すると1列車当たりの輸送力は1/3以下に落ち込む。本数は倍増するから全体の輸送力は2/3に減少、混雑が5割増になるという問題が発生する。積み残しが発生しないか心配なくらいだ。

岡山電気軌道との乗り入れについては、まだ具体化してない状況、乗入れれば吉備線沿線から乗り換えなしで市の中心部へ行けるわけだが。岡山駅西側の陸橋を活かせば、イオンモール近くにも駅を設置できるのだけど。駅東口で岡山電軌の電停がどこへ動くかがキーになるな。仮につながったとしても、FUKURAMタイプの3連が岡山電軌のカーブで曲がれるかどうか。


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