
行動開始は9時近くと珍しく遅い。宮地から特急『かわせみやませみ』に乗るためだ。早く起きて、静岡鉄道から譲渡された熊本電鉄1000形に乗ることも考えていたが、昨日のうちにすぐに乗ることができた。早く起きることができたので、ホテルから20分歩いて、熊本県庁の前のルフィ像を見物することに、熊本県庁は路面電車の走る通りから離れているから、歩くしかなかった。早朝でバスも少なかったし。ホテルに戻って朝食ビッフェで熊本の郷土料理をいただいた。
ホテルをチェックアウトして新水前寺発8時57分の豊肥本線の肥後大津行に乗車した。年末休みの時期とはいえ、座席の7割くらいが埋まる利用率、武蔵塚や光ケ丘まで半分以上が降りた。豊肥本線は、台湾の半導体大手、TSMCが原水の辺りに進出するなどして利用客が増えている。2023年度の平均通過人員は12,889人と1987年の4,902人より倍以上の増加、篠栗線の篠栗~桂川間くらいになっている。原水駅で2021年では878人だった乗車人員が2023年で1445人と増加、2010年で1608人だった武蔵塚の利用客数も2023年で2166人となっている。そのため、原水駅では今年度中をめどにホームを拡張、県とJRは一部複線化を含めた対応の協議を検討するようになった。また、2027年春には三里木と原水の間に新駅が開設される。ここが交換駅となっても、竜田口から武蔵塚の間は4.0キロ、原水~肥後大津間は3.7キロ離れており増発のネックになっている。住宅も密集しているから、途中に駅か信号場を設置して、部分複線化した方が効率的だ。将来的には肥後大津からの空港アクセスも検討されているので、肥後大津行を伸ばすだけなら空港客で混雑する恐れもある。
肥後大津着9時23分、3分接続の南阿蘇鉄道高森行着通に乗り換える。充当車両は、去年の今頃も乗ったMT-4000形、乗客数は30人以上だから席の3/4が埋まったことになる。立野着9時42分、6人降りたが、中国人観光客の団体数十人が乗り込み、車内は一気に混雑した。立野を出ると、立野橋梁を徐行しながら、阿蘇立野ダムを見る。ダムは一年前も見たのだけど、運用開始となったのはその4か月後でつい最近だ。中国人観光客に向けて運転士さんがつたない中国語で観光案内を始めた。肉声で味があるのはいいのだけど、中国語で話すとなると挨拶のみ肉声は後は自動放送の方がいいかもしれない。長陽、加勢で一人ずつ、中松で5人降りた。通し客の割合は高い。徐行したものの、高森には定刻の10時18分に到着した。
高森駅は駅舎が改修されたということで去年立ち寄ったが、完成したのは旧駅舎南側の駅舎棟のみで、それ以外は工事中だったのた。そのあと工事は完成し、2024年7月に供用開始となったので、改めて寄ることにした。去年撮影した写真を見ると、フランキー像の北側は仮囲いとなっており、ホームのその少し奥で立ち入り禁止になっている。その地点からは工事中のラウンジ棟を見ることができた。ただ、新駅舎の中にあるフロアマップには、まだ建てられてないラウンジ棟も案内されていた。
ラウンジ棟は、停車位置から100m以上離れた車庫の立野寄り向かいにある平屋建て、二階建てに見えるが天井が高いだけで、窓が配置されている。ラウンジはカフェとして使われているが、今日は休みのため、ラウンジ棟に入ること自体できなかった。フロアマップによると、カフェのスペースの他にみんなの書斎というラウンジがある。ネットで調べると、じゅうたん敷きの上がりで、駅舎棟の待合室に似た構造だ。ラウンジ棟の前には高森中央(高森町観光交流センター前)のバス停が2か所設置されており、2番乗り場は延岡方面への『たかちほ号』、熊本方面への『たかもり号』が発着、3番乗り場は観光バス専用となっており、先ほどまで同乗していた中国人団体客が乗ることになるバスが停まっていた。鉄道と並行する南阿蘇ゆるっとバスや高森町民バスは、駅舎棟前の1番乗り場からの発着となる。レストハウス棟の近くには、小さなラウンドアバウトが設置されている。
旧駅舎のあった場所は、駅舎棟とラウンジ棟の前を結ぶ回廊が整備された。ただし、旧駅舎のあった辺りは10m近く途切れている。途切れている箇所のラウンジ棟方向寄りには高さ12mの南郷檜の塔を設置、旧駅舎の塔の部分を引き継いだ部分で、低い建物が密集する街の中から見ても目立つ。回廊の上屋や南郷檜の塔の内側は、修羅組みという三次元相持ち構造で木材が組まれている。回廊とホームの間には芝生広場を整備、イベントなどができるようになっている。旧駅舎両側の新駅舎、レスト棟が整備されたことで、ホームは8両編成も停車ができる有効長160mとなったが、そのうち列車が停車するのは駅舎棟側の一部分だけで、それ以外は線路側に点字ブロックのある通路のようになっている。
高森駅には34分滞在して、10時52分の列車で折り返すことに、こりらも席の7割くらいが埋まっていた。途中の乗降は少なく、ほとんどが乗り通り客だった。立野には11時23分に到着、立野からは再び豊肥本線で東へ進むことになった。
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