JR九州の2021年3月13日ダイヤ改正、福岡県内の鹿児島線の改正概要は以下の通り。
●以下の「きらめき」6本の運転を取り止める。
小倉発5時23分、18時21分、博多発16時39分、21時44分、22時32分、0時10分
●データイムの速達「ソニック」を臨時列車に格下げする。
●上り「にちりんシーガイア」の時刻を1時間ほど繰り上げる。
●「ソニック」の最終中津行を30分ほど繰り上げる。
●「有明」の運転を取り止める。
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ダイヤ改正での鹿児島線特急は大幅な見直しが行われることになった。
データイムについては、前回の大分の改正で触れたとおり、速達型ソニックが廃止となった。また、博多発16時39分の『きらめき』も、11月から運休になっていたが、今回の改正で正式に廃止となった。このことで、博多発小倉方面の特急は、7~8時台毎時2本、9~12時台毎時1本、13~16時台毎時2本、17~19時台毎時3本、20~23時台毎時3本となる。小倉発博多方面も小倉発5時23分と18時21分の廃止で、5時台1本、6時台2本、7時台3本、8~12時台毎時2本、13~17時台毎時1本、18時台2本、19時台3本、20~22時台毎時2本、23時台1本となる。
福北間特急は、2001年改正で『ソニック』2本『有明』1本で毎時3本体制となっていたが、2018年改正で『有明』代わりの『きらめき』がデータイムに大幅削減、20年経った今回の改正では、午前の小倉方面、午後の博多方面で毎時1本となり、3年前の1/3になっている。
廃止となった速達型『ソニック』の博多発11分前、小倉発11分後に快速が設定されているものの、30分近く余計にかかる。特に下りは、残った『ソニック』を待っても6分しか変わらない。
21時代以降の『きらめき』については、『ソニック』込みで8本あったのを5本に削減する。21時44分発の廃止で21時24分の『きらめき』から22時05分の『ソニック』まで40分のタイムラグが発生、『ソニック』は福間、東郷を通過するので21時39分の普通を代わりにするしかない。
22時32分の『きらめき』門司港行も廃止、代わりに23時01分の『ソニック』中津行の時刻を22時32分に繰り上げる。『ソニック』になるので、東郷、八幡は通過、小倉着は4分繰り上がる。門司、門司港へは行かなくなるので、9分前に博多を出て、福工大前で追い抜いた快速に乗り継ぐことになる。
22時32分の『ソニック』の後は23時19分の『きらめき』まで47分開くが、そのあとの最終『きらめき』までの間隔は26分と短くなる。夜遅い方が利用客が少なくなることを考えると。23時19分を廃止して、23時01分を残した方が良かったと思うのだけど。なお、新幹線は22時48分と23時28分があるが、23時28分発から戸畑方面への接続はない。
小倉での日豊本線、行橋以南最終は、普通が23時20分、特急が23時53分と、特急の方が遅かったが、特急が23時25分に繰り上がるので、普通と変わらなくなる。最近までこの繰り上げとなった特急が大分まで走っていたのと比べると、だいぶ変わったなと感じる。本州方面からだと、23時34分着の新幹線からの接続がなくなるので、宇島、中津への最終も大分への最終と変わらなくなる。
『きらめき』の廃止で待避がなくなる普通は、待避駅から先で時刻を3分ほど繰り上げるが、博多発21時35分の普通は21時39分に繰り下がる。このことで、博多着21時36分の『みどり』からホーム別になるものの3分で接続するようになる。また、16時39分発の『きらめき』の廃止の兼ね合いか、二日市発16時14分の普通福間行の博多発を16時41分から16時49分に繰り下げ、快速待避駅を福工大前から博多に、ソニック待避駅を福工大前から香椎に変更する。また、時刻繰り下げで、博多着16時42分の下り『さくら』、16時41分の上り『さくら』からの接続が改善される。
小倉発では、まず5時23分の『きらめき』の運転を取りやめ、平日は5時09分の快速、土休日は5時03分の区間快速に格下げする。小倉発5時16分(門司港始発)は、スペースワールドでの待避がなくなるので、小倉発5時20分に繰り下がる。平日の格下げ快速は『きらめき』と同じ6時17分に博多に着くが、土休日の区間快速は19分に繰り下がる。ただ、先行の普通とは10分ほどしか差がないので、土休日だけでも廃止になる可能性は高い。
夕方は18時21分発も廃止となり、『きらめき』は19時台からの設定になる。22時31分発の『にちりんシーガイア』は、小倉始発の22時33分の『きらめき』に変わるが使用車種は787系のままだ。
大牟田発6時43分の特急『有明』は、ついに廃止に。このことで、54年に亘る有明の歴史に幕を閉じ、鳥栖以南から在来線特急が撤退することになる。鳥栖以南からの撤退で、筑後船小屋は、新幹線が停車して在来線特急が通過という現象もなくなる。
2011年に九州新幹線が博多に乗り入れるようになってからは、長洲系統2往復とドリームつばめ引継ぎの熊本系統1往復のみ残ったが、熊本系統は2014年に廃止、2018年の減便改正で朝の1本を残して全廃となった。新幹線並走区間の在来線特急は、首都圏の高崎線、関西圏の東海道・山陽線でも見られるけど、いずれも大牟田、瀬高、羽犬塚よりは需要があるからな。特に通勤時は。
廃止となった『有明』から格下げとなる形で運転されるのが、同時刻に大牟田を発車する快速鳥栖行、終点の鳥栖では『かもめ』に接続するが博多着は7分繰り下がる。その一方、『有明』の廃止で、『かもめ』だけでなく、『有明』に南福岡で抜かれていた基山発普通も博多着が3分繰り上がる。『かもめ』の繰り上げで、『のぞみ』への接続時間が7分だったのが10分に拡大する。
特急の停車しない荒木、筑後船小屋もフォローするので鳥栖着は2分繰り下げとなる。筑後船小屋では新幹線に接続しており、鳥栖での『かもめ』乗り継ぎより17分、廃止前の『有明』より10分早く博多に着くことができる。ただし、接続時間が5分しかないので、階段を上り下り、広場を横切り、切符を買ってから、エスカレーターを上がるというのは少し厳しいかもしれない。久留米での新幹線接続は15分と余裕があるが、240円の課金に対し博多が『かもめ』と同着になる。
二日市、鳥栖方面への普通列車についても特急の廃止に伴い、朝夕に時刻変更を行っている。『有明』が廃止になることで、基山着7時04分の南福岡待避がなくなり、博多着7時43分が7時40分に繰り上がる。それ以外にも、羽犬塚発6時33分が大宰府信号場4分停車を南福岡3分停車に変更、大牟田発6時20分が、二日市8分停車が大宰府信号場5分停車に変更、荒木発6時56分が基山7分停車から原田5分停車に変更しており、一部の駅での発着時刻を数分繰り上げている。
夕方については、博多発18時55分の『かもめ』の廃止の影響で、博多発18時47分の鳥栖行は18時50分に繰り下がる。このことで、博多着18時43分の鹿児島中央発『さくら』からの接続が改善される。二日市以北は新鳥栖経由より博多経由の方が速いからな。
終電時間帯は2320二 2346二 011久 026南となっていたのを、2319南 2346久 006南に変更する。それぞれ、二日市行を南福岡行に短縮、二日市行を久留米行に延長、久留米行を南福岡行に短縮、最終の南福岡行を廃止ということになる。このことで、竹下、笹原、南福岡への最終は20分、南福岡から二日市、久留米への最終は25分繰り上がり、23時51分着の『のぞみ』から接続しなくなる。
以前は、23時台が05荒尾 13快荒尾 25二日 44久留 55二日、0時台が10久留米、25原田、そして1時13分の南福岡行が設定されていた。この頃は22時59分以降の列車は8本あったのが、2018年改正で6本に、そして今回の改正では5本だけになる。南福岡から原田までの最終は0時25分まであったのが、2018改正で0時11分に、今回の改正では23時46分と39分も繰り上がったことになる。ドリームつばめの流れを受け継いだ有明が0時過ぎまで運転されていたのが信じられないようなダイヤだ。
赤間方面への夜間時間帯は、2254折尾 2309赤間 2326門司港 2347福間 002赤間だったのが、2254門司港 2309赤間 2326折尾 002赤間といった具合になる。つまり、23時26分発が門司港行だったのを折尾行に変更、代わりに22時54分の折尾行を門司港まで延長運転させる。折尾から先の特急停車駅は23時45分の『きらめき』門司港行でフォローできるが、陣原、枝光など特急通過駅は、30分以上の終電繰り上げとなる。但し、23時19分の『きらめき』に乗ると、赤間で普通門司港行最終を追い付く。
博多近辺では終電が繰り上がる一方、小倉発23時46分の最終下関行は、小倉発23時53分に繰り下がる。改正前は小倉発23時53分の門司港行を門司で最終下関行に接続させる回りくどいことをやっていたが、今回の改正では出発順序を入れ替えて、23時47分が門司港行、23時53分が下関行としている。このことで23時46分に博多からの『こだま』で到着した客には乗り換え1回で済みようになる。門司港への最終普通は小倉発0時56分から0時30分と26分繰り上がり、0時40分の『かがやき』の方が遅くなる。
小倉から折尾方面では、小倉発22時54分の南福岡行、23時18分の博多行をともに、福間止に短縮変更する。このことで、福間から先の最終は小倉発22時35分の快速博多行となり40分以上繰り上がる。但し、特急料金を課金すれば、23時11分の『ソニック』があるし、新幹線は23時35分の『のぞみ』とさらに遅い時間がある。また、小倉発22時41分の折尾行は、鹿児島本線内での運転を取りやめる。
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