第1回ENEOS太陽光発電パブリックアートコンテストを見てちょっと描いた。素人が30分でできるのはここまでだ。ここから先は、このごろめっきり仕事が減って暇をもてあましている個人の建築パース描きの出番である。
まず、主催者の「太陽光発電システムは、環境に貢献する手段として注目されていますが、デザインを追求したケースはそれほど多くありません。」がよくわからなかった。ただでさえ設置コストが高いというのに、効率以外の何を追求しようというのでしょう。といいつつ、透過だの薄型だのが世に出てきましたから、デザインが追求されるのはこれから(今までなかったのはパネルの自由がきかなかったから)。なのに使えるのががっちりと3種類に限定されているという自由度のなさは、本当のプロフェッショナルの腕の見せ所なんでしょうかね。
とりあえず、
- デザインのために効率を犠牲にしない。
- 設置場所に数十年の耐久性があるか、パネルが可動式。←パネルは丈夫でも建物が倒壊したら困る
- 南の天空が開けていて、普通は人が入ってこない場所。←いたずら、盗難のおそれがある
- 清掃、保守が容易。
- 夏季の冷却に事欠かない。←摂氏25度を超えてくると発電効率がかなり落ちるんだって
などの条件を考えると、噴水の中になった。絵は直径20mの円形の大噴水で、噴水を思い切り吹き上げるのは夏の冷却用途。面の角度調節はパネル1枚15.5kgなら手作業でなんとでもなるだろう。
なぜ「30度がもっとも効率的」といわれるかというと、たぶん、冬場は曇りがちだからでないの。梅雨と台風もあるけれども、前述のとおりパネルの温度が上がりすぎると大して期待ができないので、固定するなら30度くらいのほうが、年間の総発電量では最高になるんじゃないの、という。調整がきくんだったら、北緯34.5度の地点ならば11.1度から58.9度の間でいつでもぴったり太陽に向けてやればいい。
でもこんなのを真面目に送ったら、審査員が気を悪くするだろうな。豪勢なのが好きな人と、自然モチーフが好きな人と、非対称が好きな人だよ。そのどれにも好まれないし、「アート性」などは、まったくないどころか広場の噴水のアート性を減じている都合で元より悪くなってる。安藤忠雄クラスじゃないと許されないすよな。ああ、ちゃんとした絵が描けたら頑張ったのに!
審査員の一人は新潟の人じゃないか。日本海側の人は冬の間中ずっとこんな天気なのを知ってるはずだよ。内心ではあんな太陽電池パネルなんか雪かきの邪魔になるだけなのわかってんだよ。それでよくあっち側に座ってられるよね。
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