この項は、恐ろしく重要な必須の基礎知識が山ほど出てきて、どこから手をつけていいのやら。
まず「気圧」。気体の圧力。単位はPa(パスカル)。100倍のhPa(ヘクトパスカル)が耳慣れた単位。地表面は1013hPa(=1気圧)程度。空気柱の上下での気圧の違いは、高さと密度と重力加速度をかけて求めるんだって。高度差10m×重力加速度9.8m/s^2×空気密度1.2kg/立方メートル=118Pa(1.18hPa)という感じ。これは別に覚えなくてもいいけど、「1000m上がるとだいたい100hPa下がる」程度には知っておいていいと思う。
その位置より上にどれだけの重さの空気が乗っているか、というのが「気圧」の基本的イメージ。だから、風も何もなく釣り合った状態では、上のほうが気圧が低い。
水には、固体・液体・気体の三つの相(そう)がある。物の温度が変わらずに相が変化するときにも、熱の出入りがある。これが潜熱(せんねつ)。氷が融解して水になるとき、水が蒸発して水蒸気になるとき、氷が一足飛びに昇華して水蒸気になるときは、周囲から熱が加わる(周りが冷える)。逆に、凝結したり凍結したりするときは周囲に熱を放出する(周りが暖まる)。
あと、「飽和水蒸気圧」「露点温度」「湿数」「温位」など、理解すべき言葉が盛りだくさん。
熱の出入りがない場合、水蒸気を含まない乾燥した空気は100m上がるとだいたい1度下がる。水蒸気を含む湿った空気は100mにつきだいたい0.5度下がる。
上空の空気を、そのように地上付近(1000hPa)まで下ろしてきたときの温度が「温位」。湿っているほど上がり方が小さい。上空の空気を、含まれている水蒸気がすべて凝結したものとして「乾燥断熱減率」に沿って1000hPaまで持ってきたときの温度が「相当温位」。だから、運用上は、水蒸気を含む場合は必ず温位より相当温位のほうが高くなる……と思っていいはずなんだけど、どうも試験対策としては、1000hPaより気圧の高いところから1000hPaまで持ち上げたときのことも考慮しなければ万全ではないらしい。ひどい試験だな。
「熱力学第一法則」については飛ばす。どのように必要なのかがよく分からないので。
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