Standard-of-Care Axicabtagene Ciloleucel for Relapsed or Refractory Large B-Cell Lymphoma: Results From the US Lymphoma CAR T Consortium
J Clin Oncol. 2020 Sep 20;38(27):3119-3128. doi: 10.1200/JCO.19.02104.
PMID: 32401634 PMCID: PMC7499611
目的
Axicabtagene ciloleucel (axi-cel)はCD19を標的とした自家キメラ抗原受容体(CAR) T細胞治療であり、単アームの第2相試験であるZUMA-1試験の結果に基づいて再発・治療抵抗性の大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)の治療として承認されている(ZUMA-1試験での最良全奏功率は83%、最良完全奏効率は58%)。著者らは、承認された適応に対する標準治療のセッティングにおける、axi-celの臨床的治療成績を報告する。
患者と方法
米国の17施設において、標準治療としてaxi-celを実施する目的で2018年9月30日までに白血球除去を実施した再発・治療抵抗性LBCL患者の全員のデータを後ろ向きに収集した。毒性のグレード評価と管理は、各施設のガイドラインに従って行われた。治療効果は2014年のLugano基準によって行った。
結果
白血球除去を受けた患者298人のうち、275人(92%)がaxi-celによる治療を受けた。登録制のZUMA-1試験と比較して、今回の標準治療研究においては129人(43%)が白血球除去を行った時点での併存症によりZUMA-1の適格基準を満たしていなかった。axi-celで治療された患者のうち、グレード3以上のサイトカイン放出症候群や神経毒性を呈した患者はそれぞれ7%、31%だった。非再発死亡率は4.4%だった。最良の全奏功率と完全奏効率は82%(95% CI, 77%~86%)と64%(58%~69%)だった。CAR-T細胞輸注からのフォローアップ期間の中央値は12.9ヶ月で、無増悪生存期間の中央値は8.3ヶ月(95% CI, 6.0~15.1)であり、全生存期間は中央値に到達しなかった。単変量解析と多変量解析において、ECOG-PSが2~4と不良な患者と、LDHが上昇していた患者は無増悪生存期間と全生存期間が短かった。
結論
再発・治療抵抗性LBCL患者に対するaxi-celの安全性と有効性は、標準治療セッティングにおいても登録制のZUMA-1試験に匹敵するものだった。