季節は冬至に入っておりまして
この時期はクリスマスも有り、なんとなく
煌びやかでウキウキする気分と
新しい年を迎えるにあたって厳かな気分にもなり
そして正月、松の内とめでたい気分に浸るといった
一年の内で一番「神なり仏なり」が身近に感じられる時期とも申せますな

ところで、昔からよく「メリークリスマス!」等と言っておりましたが
恥ずかしい話ではありますが
実は最近になって「メリー」の意味を知った次第で
改めて「メリーって何?」となりますと若干たじろいだ訳でして
これは楽しいとかウキウキするとかの意味だそうですな
そういやメリーゴーラウンドなんて物も昔からありましたね
ま、なにげなく使ってたものでも
改めて知ると何か嬉しい気も致します
ただ英国のエリザベス女王は
メリーには「酒に酔う」といった意味もあるそうで
国民に対するメッセージ等は
メリーでは無くハッピークリスマスと言っていたそうです
1 朝三暮四
中国の古い故事に曰く
ある山に沢山の猿を飼っていた猿翁と呼ばれる者がおったそうな
ところが不況の折、日々の餌代に苦慮し
仕方なく日々の猿達の餌「栃の実」を減らす事になったそうな
そこで猿に「これからは毎日の栃の実を七つに減らさにゃならん、
ついては朝に三つ、夕に四つという事でどうじゃろう」
.....と猿に相談したところ
そりゃもう大変な不平不満、怒りで猿山は大変な事になったそうで
そこであわてた猿翁はこう言い換えたんだそうです
「それじゃ、こうしよう、朝に四つ,夕に三つでどうじゃろ」
すると猿はなぜか早く多くもらえるのが嬉しかったのか
大いに納得して大喜びしたとか
いやあ、よかった,よかったと.....。
というのが大筋でありますが
この話の本旨は
もともと数量が七つと決まっているのを
全体像が把握できず目先の事に執らわれ
言い方や算段と策略でうまく言いくるめられた
猿の愚かさを例えた話でありますが
いやあ、なんつーか
昨今の例の東京都のポイ活による10パーセント還元
当初は27日までの予定でありましたが
予想を上回る利用や
都圏外からの参加者も東京に押し寄せたりして
どうも当初の予定を前倒しにして
24日迄となった模様です
もともと七つの栃の実にも似た予算も決まっていた訳ですから
そう言われれば何とも致し方のないところですが
なんですな「朝三暮四」の教訓ではないですけど
いやあ、もう今の時代
なにはともあれ何でも「先に頂いちまった方が」賢いやり方ですな
後になって貰えないなんて悲劇も起こりそうですし
実際今回もそうですし
この故事も「朝三暮四(ちょうさんぼし)」から
「朝四暮三(ちょうよんぼさん」にでも直して
内容も変更せざるを得ない今日この頃という事ですな
改めて今日に至っては
「朝三暮四」の猿は賢かったと申せましょう
2 ヒンズークリスマス
そんなクリスマス近辺の我が街風情でありますが
どうもインド、ネパール、スリランカ、バングラデイッシュといった
どちらかというと中国、タイ、ベトナム風の風貌とは異なった
同じアジアといえ若干カレー風味の方々の
なんというか大きなコミュニティが街のどこかに形成されてるのでは
と、まあ、そんな気分にさせて頂くほど
街にはインド系の方々の割合が強烈に増えております
で、この際、素朴な疑問ではありますが
インドとその周辺国にはクリスマスはあるのかという事でございまして
大半がヒンドゥー教徒の国であり
一時キリスト教排斥運動もあったと漏れ聞きましたが
この一大街を彩るクリスマス大商戦のさ中
こんなに浮かれ切っている我が国の状況を見て
どんなお気持ちで日々を過ごしていらっしゃるのか
すこしいらぬ心配もしてみた訳です
一時ニューヨークの有名なトレードセンターのクリスマスツリーも
多国籍国家の宗教上の配慮から廃止という話もありましたしね
まあ、とりあえず 検索
成程.......
しかしこれがもうちょっと西のイスラム圏になりますと
又複雑に事情も変わって来ると思いますが
とりあえず我が国にいらっしゃってるインド系の方々は
この多神教国家、ある意味無宗教な国に訪れる訳ですから
ま、それなりに許容し
クリスマス喧騒の中に身を委ねていらっしゃるとは思います
まあ、ケバブ屋の兄ちゃんやカレー屋のマスターにしても
積極的にクリスマス商戦や東京都特別支援事業にも
身を挺して参加しておりましたので
これといった宗教的制約も無いようですな
我が国のクリスマス自体も特別な意味を持っておる訳でも無いですし
これからも高齢化社会が進み
働き手世代の減少から猫の手でも借りたい国内事情はあるにしても
国土や文化的伝統を守る為にも
移民の問題や外国人旅行者の諸問題を見聞きするにあたって
外国人参政権には反対の気持ちも少なからず持っておりますが
こういった部分におきましては
枠を取り払って共生して行きたいとも思う歳の瀬ではあります

等と思いつつ、晴れた冬の日
冷たくなってきた風に煽られながらも
吉祥寺の井之頭恩賜公園に足を運んで参りました
ぐるっと回って池のほとりの弁財天さまのお堂
弁財天さまはもともとインドのサラスヴァティと呼ばれる川の神様
それが海を渡って仏教に取り入れられ
技芸、学業そして金運の神様とされている訳ですが

同時にこの弁財天宮
傍らに人頭蛇身の宇賀神が祭られております
もともとはこの神様は日本古来の川の神であって
つまり仏教での弁財天と神道における宇賀神さまは
神仏習合によって同一とされておる訳です
時に弁財天さまのおつむりに宇賀神様が乗っておられる事もあります

そして裏手にはマネーロンダリングならぬ
銭洗い場もございまして
銭洗い場もございまして

特に来年は巳年というご縁もありますので
恩賜公園の澄んだ空気と玉川上水の湧き出ずる清涼さに
是非パワースポットとしてお詣りされるのもよろしいかと

という事でインド関連の方をよく見かけるという話でしたが
それにしてもあの方々も故郷に
家族とか恋人とか残して学びに来たり、
働きに来ていらっしゃるんでしょうね
この時期、ひと昔前なら正月には故郷に戻って
爺さん婆さんと久しぶりにって
そんな日本の田舎の風景を思い出すところですが
最近はグローバルな波に乗って
海外からの出稼ぎや勉強の為の留学生の方も多い状況となっておりまして
今回の話から申しますと
さしずめ、デリーや、ムンバイに「帰って来いよ~♪」になるんでしょうな
いや日本の歳の瀬の風情も変わってまいります
そんな事もちょっと思いながら
もともと...なんですな......
色々な形でそちら方面とは古より関わり合いが深かった
もともと相容れぬ間柄ではなかった訳ですが
まあこちらもインドの神様からも流れも頂いている
そんな関係上、こちらにいらっしゃる方々も
願わくばこちらの流れにも適応して頂いて
共にクリスマスの東京....心より楽しんで頂きたいと願う次第です
という事で 乙