COTE D'IVOIRE

アビジャンに住んでいました(1999.3-2002.10)
サイト《象牙海岸にて》の続編を綴ってみます。

憲法の再考:バボ大統領進展を約束 

2004年12月10日 | 選挙
 12月6日

バボ大統領は憲法35条の見直しを、2005年の1月にむけて行うとの声明を国会で行いました。
憲法35条というのは、大統領の被選挙資格についての条項ですが、このような約束が南ア、タボ・ムベキ大統領の調停によりもたらされたようです。
ムベキ大統領はアフリカ連合から指名された調停人で、コートジボワール問題和平解決の模索を使命としていたわけですが、この会見の後、両者による共同会見もしくは署名を伴った文書は明らかにされていないようです。
この点において、同じことの繰り返しと西欧報道陣の見方もあるようです。とはいうのも、この国民投票による変更の意志はこれまでも何度かバボ大統領により表明されていたものの、反対意見により見送られてきたということで、書面の約束なくしてうまくいくはずがないとの見方だと思います。
私はこの点、これまで署名してもうまくいかなかった。むしろその署名がフランスの一方的な押し付けとの反発を招いたわけですので、この両者の署名なき調停の成果は意外と効果的かもしれないと思っています。
問題はマルクゥシの協定がコートジボワールという国の法律も民意も無視した形で行われたことに対して、今回はコートジボワールの国の事情を配慮した上での約束事ということで、バボ大統領もやりやすくなったのではないかと思います。この後国会の審議を待ち、国民投票と道のりはまだありそうですが、国民のコンセンサスはこの方向に向かったのではないでしょうか、
もっとも、国民投票の際の問題は以前よりも山積みされているとはいえです。
北部の選挙人名簿は既に反対軍により消却されたと聞いています。どうなることやら、、ここでまた一騒動なくしては前進しないかもしれませんが、小さな一歩が前へ進んだとみることは出来そうです。