※この記事は米国眼科学会のHP『Coronavirus Eye Safety』を元に作成しています。
コロナウイルスは手や口からだけでなく、目からも感染しうることは周知の事実だと思います。
そこで、この記事ではコロナウイルスから目を守るためのたった5つの方法を紹介したいと思います。
この5つの方法は米国眼科学会のHPに記載されている方法です。
コロナウイルスから目を守る理由
コロナウイルスから目を守る方法を説明する前に、そもそもなぜコロナウイルスから目を守る必要があるのか、その理由について説明したいと思います。米国眼科学会はその理由を下記のように述べています。
- コロナウイルスにかかった人が咳をしたり、話したりするとウイルスの粒子が口鼻から他の人の顔にかかります。そして、口鼻からほとんどの確率でこれらの液滴を吸い込むが、目からも同様に入りうる。
- 机やドアノブなどに付着したものを触り、目を触ることで感染が成立しうる
となります。このようにコロナウイルスは飛沫感染、接触感染するリスクがあるため、コロナウイルスから目を守る必要があるのです。
コロナウイルスから目を守る方法
①コンタクトレンズを眼鏡に変える
コンタクトレンズを付ける時、外す時いずれも顔を触ります。また、国民生活センターの調査では116人中16人(約13%)が手を洗わずにコンタクトレンズの付け外しを行っているということが分かっています。この調査は平成15年3月と昔の調査ですから、そのまま同じ結果とは言えませんが、現在も該当する方がいる可能性が十分にあることは間違いありません。一方、眼鏡は基本的に目を触る心配はないため、コンタクトレンズよりも安全だと言えます。
コロナウイルスから目を守る方法
②眼鏡は飛沫感染を防げる
くしゃみをすると、コロナウイルスを含んだ液滴が飛散します。その際に眼鏡は目に入るはずの液滴を物理的に防いでくれます。普段眼鏡をかけていない方もAmazonや楽天で保護眼鏡が売っていますので、医療者の方は保護眼鏡を付けると予防になります。
コロナウイルスから目を守る方法
③長く使用している目薬は電話処方を
ここは米国眼科学会の方法と少し異なります。米国眼科学会の方では保険の関係があるため、その説明がメインになっています。しかし、日本は若干状況が異なります。日本では慢性疾患で、症状等から進行のリスクが低ければ電話での処方が可能になりました。眼科で言えばドライアイや白内障などの目薬がそれに該当します。眼科は患者数が多く、医師との距離も近くなるため、処方だけの患者さんなどは積極的に電話処方をされても良いかと思います。
コロナウイルスから目を守る方法
④目はこすらないようにする
3月は花粉症もあるため、目をこすらないようにするのは非常に難しいですが、目をこすると手に付着したウイルスが目に入る恐れがあります。下記の補助具は本来なら目薬をきちんと差せない人への商品でしたが、目を触らないで差せるため、今回のコロナウイルス対策にも有効だと思います。
コロナウイルスから目を守る方法
⑤標準予防策を徹底する
米国眼科学会はコロナウイルスから目を守る方法として、最後は下記のような標準予防策の具体例を示しています。
- 少なくとも20秒間は石鹸と水で良く洗う
- 食前、化粧室を使った後、鼻をかんだり、咳・くしゃみをしたり、鼻をこすった後は特に手を洗うべき
- 手を洗えない時は60%以上のアルコールを含んだ消毒剤を使う
- 顔(特に目、鼻、口)は触らないようにする
- 患者さんとは距離を取り、呼吸器感染症のある人とは2mほど距離を取った方が良い
- 病気なら家にいる
- 家にあるドアノブなど、感染源になりそうなものは定期的に消毒する
おわりに
いかがでしょうか。今回の記事ではコロナウイルスから目を守る方法として5つの方法を紹介しました。もう一度整理しましょう。
コロナウイルスから目を守る5つの方法
1.コンタクトレンズを眼鏡に変える
2.眼鏡は飛沫感染を防げる
3.長く使用している目薬は電話処方を
4.目はこすらないようにする
5.標準予防策を徹底する
この5つの予防方法をできたら予防策としては満点に近いと思います。しかし、普段からこうした予防方法の習慣がないと忘れてしまうこともあります。自粛ムードになりつつある日本ですから、これを機に自分の癖や習慣を一度見直してみてはいかがでしょうか。そして、この記事が皆さんのコロナウイルスの予防方法となれば幸いです。
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