昨年は東日本大震災やそれに伴う原発問題と大変なことが起こりました。多くの悲しみと絶望の年だったのではないでしょうか。そしてまだつらい現実は続きますが与えられた状況の中で最善を尽くすこと、そして夢を抱くことが生き続けていく上で必要ではないかと思います。
新年ということで只今進行中の慶ばしいプロジェクトを紹介したいと思います。
きっかけは友人からヴァイオリンの裏板を部屋に飾りたいとの申し出でした。クレモナに修業に行く前日本で作りかけていたヴァイオリンが未完のまま眠っていたので二つ返事でOKしました。
試作品だったので美しい杢目の材料は使っておらず何か装飾を施したほうがいいのではと思っていたところ、その友人の友人が京都伝統技法の「きりかね」を勉強しているそうでヴァイオリンの裏板に「きりかね」を施してみたいとの面白そうな提案がありました。
截金・切金(きりかね)とは、金箔を細く直線状に切ったものを、筆と接着剤を用いて貼ることによって文様を表現する伝統技法で、特に仏像・仏画のを荘厳するために発達してきたそうです。
お会いししたところ可憐な女性で、人間国宝の先生の元で修業されたそうです。(ということは彼女も将来は人間国宝かも!!スゴイ)
日本画や香炉に「きりかね」を施しているそうで作品集を見せていただきましたがため息が出るほど繊細で美しく仏様にだけ特別施されてきたものだけに観ているだけでありがたい気持ちになりました。
私の作業工程は終わり彼女にバトンタッチ。
さてどんな素晴らしい作品に生まれ変わるのかとても楽しみです。
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