クレモナ カルテット

【研究】ニスを塗る前・中・後でのチェロの音の変化

チェロで、ニスを塗る前・中・後で音の変化について研究してみました。(フィッティングは同じ駒・魂柱・弦です)
【塗る前】 
ニスを塗る前のチェロの音は前にもお話したとおり、お風呂の中で弾いている感じ!!響きが楽器の表板・裏板から溢れ出てきました。音が煙のように見えたならば、モクモクとあらゆる場所から出てきている感じです。
もしも汚れたり傷まなかったらニスを塗らないほうがよく鳴っていいのでは!?とも思いました。
でも少し手で持っただけで黒ずんできたので日々弾くことを考えるとニスは楽器保護のために塗ったほうがいいです。

【塗っている途中】
ニスを塗っている途中でも一度弾いてみました。
第一印象は「なんと不細工な音なんだ!!」と驚愕。。。
これは大変です!!!
魂柱の位置を変えたり音を出しているうちに楽器も慣れてきたのか、段々と良くなってきました。
音量は減少、ニスを塗っていないときに比べると音に締まりがあり全体から溢れ出るのではなく、一定の方向性・規則性から生まれている印象。
ニスが木に吸い込まれ、コーティングされたことによって響きがブロックされますが、全体に統一感が出てきています。

【塗り終わった後】
ニスが塗り終わった後2週間ほど乾かしてから再び試奏してみました。
5分ほどウォーミングアップしてやるとどんどん音がなってきます。
音量は【塗っている途中】とほぼ同じ、音量が減った分、【塗る前】と比べると音質はアップした印象です。
音質に関して予想として固めになるかと思いましたが、下品でなく洗練された音に思えます。
楽器全体の統一感と音質があります。


抽象的な表現でうまく説明できていない部分も多いとおもいますが、ニスを塗る前・中・後でのチェロの音の変化の研究でした。

コメント一覧

yoko
 ニスは求める色になるまでor厚みになるまで塗ります。ニスの質や木の持つ吸収力にもよりますが、通常30回から45回くらいでしょうか。
もちろんニスの厚みも音質に影響を与えますが、音質全体に占める割合は10%以下だと思います。
 全体の楽器の様子を日々見ながらニスを塗りながら程よい頃合を一作品ごとに、見つけるのが重要です。
はらしま
面白いですね!
http://blog.goo.ne.jp/harashi
ニス塗り途中と完成後の違いが特に。
私も音は硬質になるのではと思いました。
普通何回ニスを塗るのでしょうか?
ニスの厚みによって音質も大きな影響受けるのでしょうね?
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