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daddy-kのいきあたりばったりⅡ

以前のブログが閉鎖でⅡを立上げ。食の別ブログもあります:https://ameblo.jp/mightymogu/

ケニー・ヴァンス/エコーを求めて

2025-04-08 | 札幌の四季

20年以上も昔仕事終りの夕暮れの公園、どこからかコーデッツの「ロリポップ」が聞こえ、見ると若いお嬢さん達がまだ珍しかったアカペラで練習をしていました。

そこはエコーが響く場所では無かったけれど、ケニー・ヴァンスの「ルッキング・フォー・アン・エコー」が連想されて、今もこうしたスタイルの音楽に興味を持ってくれる人がいるんだ!と、嬉しくなった事を思い出します。

ハイ・スクール時代、僕とぺーニーとアイラ、二人のイタリア人の男の子とオール・ディズを歌い、ムーン・グロウズやハープ・トーンズに、ザ・デルスなどを練習したものだった。地下鉄やロビー、講堂、玄関の壁など、エコーが返る場所を求めて。

明日のを成功を夢みて、ストリートで練習に励む若者達の姿は、ジ・アメリカンズのケニー・ヴァンス(右)の姿だったのかも。そしてこのアルバムのジャケットが好きです。 私の持つレコードの中で5本の指に入れておきます。

 

70年代初めにJジ・アメリカンズが解散し、75年に彼が出したアルバムが「ヴァンス32」 その中の1曲が名曲「ルッキング・フオー・アン・エコー」。

今はオール・ディズと呼ばれるけど、あの頃は最新の音楽だったのさ… と歌われた後に、カーニバルのSE~テーマに戻りフェード・アウトする構成は、祭りの時代が終わった侘しさみたいに感じられ、最初は音が無くなった後も、ボーっと無音に浸っていたっけ。

プラノトーンズとのライヴ盤もあり、彼のナレーションに続きファルセットから歌に入ります。1942年生れの彼はこの時(1999年9月)日本で言えば還暦近い歳。にもかかわらず何とも艶のある優しい歌声は天まで届きそうで、熟年男の色気はこうありたいと思ったものです。

 

この曲をテーマとした「Looking for an Echo」と言う映画もありました。60年代初めにヒットを飛ばした人気グループもやがてヒットに見放され、リード・ヴォーカルだった主人公は、今はしがないホテルのバーテンダー兼、ウェディングの伴奏キーボード弾き。と、ここまでは実際にありそうな話ですが、次からがファンタジーで、プロを目指す息子が作ったという設定の「Looking for an Echo」で目覚めた男は再び仲間と共に歌い出し… 音楽はケニー・ヴァンスとザ・プラノトーンズが担当し、懐かしいドゥー・ワップの数々が流れるのはとても良いのですが、邦題を「奇跡の歌」と付けたセンスが私には…

悪口で終わったみたいで申し訳ないのですが、前々回書いた「演歌みたいなR&B」の終りの方で、ケニー・ヴァンスの話に少し触れたのでその続きとして書いてみました。

※2016年に旧teacupに書いた「ルッキング・フォー・アン・エコー/ケニー・ヴァンス」に加筆しました。

ケニー・ヴァンスとザ・プラノトーンズの映像です。⇒Looking For An Echo - Kenny Vance 同じメンバーによるカバー曲、スリープ・ウォークとエンジェル・ベイビーも素敵でした。