この吉野杉の板張り仕上げ。
うちはかなり採用する仕上げでありまして、そりゃ買う板の量も結構なもの。
構造材の梁などもだし、床板の吉野桧などとも合わせると、吉野からほんの少しは褒めてもらっても良いくらい(笑)
壁等も仕上がるとますますイイ感じにあがります。
こんな板が吉野の材木屋さんからおくられてこられ、それを自社で自然乾燥と言えば聞こえがいいですが、「干して・乾かす」。だからうちには常に結構な量の杉板があって、倉庫などで干されているのだけど、あちらこちらのお家で必要になるのが重なってくると、また雨や寒い時期の霜がおりたりでなかなか乾き難い時期になってくると、
作業場までこんな状態になるわけ。
そして大体良い頃合いに乾燥し、板を張るための加工を施されると
こんな風にくくられて、後はうちの大工さん達が現場に持っていって施工するわけです。
乾かしたり、加工するにも、人の手間が必要だし経験や技術も必要となってくるでしょ。
もちろん材木屋さんや建材屋さんでこの最後の状態になったものを注文する事も可能です。(そして実際そういう営業の方がたまに弊社にみえます)
だ・け・ど、それをすると板一枚が大変高くついてしまいまして、なかなか板張りが高価になってしまうのです。
うちの場合、先に述べた様に大工さんの手間をかけてやった方が断然リーズナブル。
大工さん達が作業場で構造材の木を刻む間にできた時間や木枠材を造る際に一緒にやってしまうなどできるから。そしてそれを手早くできる大工さんの体制と経験と知恵があるからできるのですね。
更には、板を百枚単位で買い、少し程度の悪い物が混ざってていても(乾燥していく際に欠点がでてくるものもあります)、それは押入や畳の下地の板として使ってあげる。そういうやり取りができる体制と長年の信頼関係があるから、材木屋さんもリーズナブルな価格で入れてくれるわけ。
これが、少しでも悪い物があったら一枚単位で返品するよ。きっちりと全て乾燥させてくれないと困るよ。となると、材木屋さんも手間が断然かかるし、リスクを見て値段が高くなるのは簡単に想像できますよね。
……………
今述べてきたのはうちの得意分野だからなわけで、もちろん不得手な分野もあります。
要は、「何でもできる」なんてのはほとんどなくて、そのつくり手つくり手の得手不得手があるわけで、それはそのつくり手が造ってきたお家を見て判断するしかないわけですね。
まっ、僕らは大体分かるけど、お客様がそれを見つけるのが難しいのかもしれませんが。だから第3者のアドバイザー的な事を商売にする方もでてくるんだけど、こちらもあれだしね~って所もありますし、、、難しいですね~。
つくり手との間に信頼関係が築けるのが大前提として、やっぱり最後は色んな事を総合的に判断するお客様の目。
そうなると、今までの全ての経験が問われるのかもしれませんね~。
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