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Let's Play The Saxophone!改訂版 16・初めから音が出せるから倍音へ

2024-12-24 06:36:09 | 初めてのサックス演奏
サックスを演奏するにあたって用意してほしいものです。
  • 教本として「サックス教本」、歌って音の響きを知るために「移動ド唱法の練習」
  • 演奏用として「リード3枚以上」音程の確認に「チューニングメーター」
  • スマートフォンにピアノのアプリ(移動ド唱法の練習や実音を確認するため)

「移動ド唱法の練習」は音の響き(サウンド)を知るために必要だと思います。

終止、半終止、移調、転調など様々な音楽の要素が小曲の中に詰まっています。

リードは良い、悪いは見た目では分からないので交換して使ってみて

鳴りやすいものをその都度選んで使います。できるだけ柔らかいものを選びます。

 

サックスを持って初めて教則本を開くと楽器や楽譜の説明の次に上のような楽譜の順番で演奏が

始まり行われていきます。しかし、ちょっと考えてください。

ここにはサックスで音を出す方法は書かれていないのです。

この楽譜を見て、運指表を見て音を出せと言われても無理ですよ・・ね!

音楽教室では「マウスピースを軽くくわえて、静かにゆっくりと息を吹き込んで

ください。そうすれば音が出ます。」ではどうぞ!てな具合で始まると、

次の日、次の日とどんどんテキストは進んでいきます。

そして、指は運指を覚え、早い動きが出来るようになる。

しかし、音は「静かにゆっくりと息を吹き込んで!」と言われた域を出ない。

ここで多くの人は挫折してしまうのです。

これから始める練習方法ではそのようなことはありません。

まずは、2オクターブ半から3オクターブの音が出せることと

タンギングはダブルタンギングができる状態をサックス演奏の

スタート地点と考えています。是非この新しいメソッドを試してください。

ここでは音を出すことと同時にを2種類のタンギングを覚えます

下の音階をピアノのアプリなどを使って実音を確かめ声を出して歌う。

サックスの譜面でキーがC というとこのような楽譜になりますが

これは各楽器の譜面上の表記で実音ではありません。

この表記をアルトサックスE♭とテナーサックスB♭の実音では下記の1オクターブ下になります。

 サックスは音が出せる機械です。リードを十分に安定的に振動させると音程も安定します。

1・舌をリードに押し付けて息を吹き込むと同時に離す「タ」「ta」
2・舌を動かさずに喉で息を断続的に切る「カ」「ka」

マウスピースを包むような口の形で唇の両脇から息がもれなようにします。

最初は力が入りますが慣れるにつれて力は抜けます。息のもれない形を覚えるのがテーマです。

注意・タンギングで「トゥ」や「ク」などは口が閉じることになり結果としてリードが押さえられ振動が妨げられます

上の図Aのアンブシュアで次の演奏をします。

1・音を出す「運指」は「G音」で
  Aのようにリードに全く圧力がかからない位置で下唇を前歯の上
  に巻き 込んで息がもれないようにしてから息を軽く吹き込みます

  この時リードに舌を軽く触れ息を吹き込むと同時に「ター」と
  タンギングをします。
  コントロールされない「バリ、バリ」とした破裂音のような音が出ます

 次は舌はリードに触れずに息を吹き込むと同時に喉で「カー」と発声する
 要領で息を吹き込みます
  コントロールされない「バリ、バリ」とした破裂音のような音が出ます

音程は気にせずに軽く!「バリ・バリ」の音が出ればOK!

 

次の「音をコントロールする」も同じ音とタンギングで!息を軽く吹き込みます

リードの振動が少しだけおさえれ破裂音的な部分がなくなります。

リードへの接触圧力を最小限にすることが課題です。

1で音が出ない原因として

 〇下のBのようにマウスピースに対し歯の位置が浅すぎるためか
  圧力がかかりすぎてリードがおさえられ息が入らなくなっている。
 〇リードの厚さが厚すぎてリードが振動しない。
 
ここでは音を出す・出る・原理だけを考えてください。
リードへの接触は触れる程度で圧力は小さくしリードを十分に振動させる。
次は息の圧力と倍音と音程・音域です。
 
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アンブシュアの注意点

下唇との隙間を埋めるのは「顎を閉じて」するのではなく「下の唇を盛り上げる」です。

上のアンブシュアを参考にして下の音階を演奏する(実音はアルトE♭、テナーB♭)

最後の「C音」のオクターブは運指は低い「C音」(基音)のままでオクターブキーを使わない

息の速度を速くして音程を上げます。タンギングは「ター」と「カー」を使います。

腹に力を入れ息の圧力を上げマウスピースに吹き込む結果、音程が上がる。

「C音」の第2倍音はオクターブ上の「C音」です。第1倍音は基音です。

ここでは倍音を出すの要領と1オクターブ上の音が倍音になることを覚えてください。

後から本格的に倍音の練習があります。

 

この時アンブシュアに力を入れリードとマウスピースの狭くすると息の速度は速くなりますが

リードの振動部分が減り振動は失われる。最悪の場合は音が出ない。

オクターブキーはオクターブ上の音を出しやすくするもので、「出るもの」「出すもの」ではないのです。

それぞれの管でオクターブ上の音にいかに強い力の息が必要かが分かります。

音程が上がるにつれアンブシュアで音を操作するようになると音にむらができる。

すでに教本で学んでいる人は気が付いている人もいると思うが「タ」と「カ」のタンギングを

連続するとダブルタンギングになります。

 

移調楽器と実音

音を出す方法の次に移調楽器としてのサックスについて覚えておきたいことを説明します。

移調楽器はコンサートキーに対して言う言葉でコンサートキーは「この曲は何調(キー)ですか?」

という時のキー(調子)で曲全体の基準になるものです。このキーに対して実音は基準値の440Hz(440ヘルツ)

で実際に出る絶対音で音名「A」を基準にしています。この音から上下に音列が作られます。

この実音に対してその楽器の出発点の「ド」(表記は「C」)はどこにあるかで、実音の「C」と

違っている楽器を移調楽器と言います。

Cメジャーのスケールで表しています。実音の間隔は「E」と「F」、「B」と「C」の間隔が半音で、

他は1音になっています。

この曲のキーは「C」ですという場合。コンサートキーが「C」です。

その楽器の出だしの「C」はどこですか?

ギターの「C」はピアノを実音の「C」とすると1オクターブ下の「C」になります。

しかし、1オクターブ違いですがピアノとギターのスケール(音列)の間隔は同じです。

コンサートキーが「C」の時ギターは「C」から始まるメジャースケールで演奏することになります。

次のアルトサックスの実音の「C」の音を見てみましょう。この時どこの音域にあるかは関係ありません。

どこかにある実音の「C」は低音部譜表の上第一線にあります。この時のアルトサックスの音程は

高音部譜表の三線と四線の間の第三間にある「A」です。

コンサートキーが「C」の時アルトサックスは「A」から始まるメジャースケールで演奏します。

この時アルトサックスのキーは「A」のメジャーです。

テナーサックスの場合はどうでしょう。

どこかにある実音の「C」は低音部譜表の三線と四線の間の第三間にあります。

この時のテナーサックスの音程は高音部譜表の第一間の「D」です。

コンサートキーが「C」の時テナーサックスは「D」から始まるメジャースケールで演奏します。

この時テナーサックスのキーは「D」のメジャーです。


 

 

音階に入る前にアンブシュアの確認をします

下唇との隙間を埋めるのは「顎を閉じて」するのではなく「下の唇を盛り上げる」です。

メジャースケールの音の間隔を確認します。

「C・D・E・F」と「G・A・B・C」の音の間隔は同じです。

この二つの音列は調(キー)が「C」の「ド・レ・ミ・ファ」と調(キー)が「G」の「ド・レ・ミ・ファ」

で「C」で「ド・レ・ミ・ファ」と歌ったものを5度上げて「G音」から「ド・レ・ミ・ファ」と歌えることになります。

音階を7音を連続して練習するのではなく「C・D・E・F」と「G・A・B・C」に分けて練習する時このような

音の性質を使う方法も参考にして下さい。

全ての音を「ター」のタンギングで行います。

調(キー)が「G」の「ド・レ・ミ・ファ」

いよいよ音階です。リードには最小限の圧力で唇の端から息を漏らさないように

ちょっと口を尖らすようにして息を吹き込みます。音程の正確さよりもリードの振動を感じて!

一音ずつ休みを入れながらリードの振動を十分に感じながら行います。

一音ずつ軽く腹筋に力を入れます。

音程は相対的なバランスです。一音ずつ音程を合わせようとするとアンブシュアが

くずれ、リードの振動も一音ずつバラバラになります。正確な音程よりも十分な振動を!

楽器はマシンです。マシンの条件に合ったリードの振動を与えれば楽器が鳴り

音程のバランスも整います。運指を覚えたらメトロノームを使いましょう。

ゆっくりとした速さでメトロノームの音に正確に合わせることを心がけてください。


いよいよ第2倍音を使っての練習です。

この運指で下の「C」の1オクターブの跳躍をオクターブキーを使わずに行います。

タンギングは「タ」と「カ」です。1オクターブ上げるときは「カー」のタンギングと

同時に腹筋を使って息に圧力をかけ速度をあげます。「カ」のタンギングで唇が一瞬

ゆるみますが唇の両脇の息の漏れがないことだけに気を付けてそのまま息を吹きこみます。

うまく1オクターブ上の「C」に上がらないときは喉を意識してください。

「カー」が「ハー」のような喉になると喉が開きすぎで息の圧力が上がらず

速度も出ません。または、腹筋に力が入っていますか?腹筋への力は瞬間的で

1オクターブ上の音が出てしまえば力は少し落ちても音は持続します。

ここでのタンギングは「タ」は使いません。「タ」はリードをキックするような

感じでやり易い面もあるのですが、ここでは腹筋と喉とアンブシュアのコントロールを

感じるほうが色んな倍音を使う時や高音を出すときの練習になるのでこのほうが良いと思います。

次のオクターブキーを使わない運指で「C - F」を同じ方法で行います。

「タ」のタンギングはリードを弾くような形になるので呼吸(腹筋)の圧力のかかるタイミングと

ずれても音になりますが「カー」の場合は呼吸(腹筋)に圧力がかかる(腹筋に力を入れる)

タイミングと「カー」と喉が開くタイミングが合わないとオクターブ上に上がらない場合があります。

この場合は「カー」と喉を開くより先に腹筋に力を入れるという感じで行うと出しやすいです。

 

ここでも音程の正確さよりもリードの振動が十分かを考えます。

楽器が要求するリードの振動になっていればそこに音程も音色もあると考えます。

絶対音感を持っていると音が出た瞬間にコントロールはできますがそのたびにコントロース出来る

ということはアンブシュアがその都度変わっているということです。

楽器が要求するリードの振動(ある程度の正確な音程を生む振動数)には許容範囲があると思います。

その許容範囲の中にある「特定のある位置」があなたにとって気持ちの良いものであればそこがあなたの要求する音色です。


「C‐F」の第2倍音はうまくできたでしょうか?

まだ口の形がハッキリしていないと思いますのでここで一番初めのアンブシュアの復習をして

息の漏れがないように確認します。リードの振動も忘れずに!

マウスピースを包むような口の形で唇の両脇から息がもれなようにします。

最初は力が入りますが慣れるにつれて力は抜けます。息のもれない形を覚える

「C‐F」の第2倍音はうまくできたでしょうか?

オクターブの跳躍を連続して行います。呼吸(腹筋)の圧力と運誌のタイミングが合わないと
音がかすったり出なかったりします。運指よりもちょっと早めに腹筋に力を入れるつもりで!

オクターブキーを使わない運指で「G - C」も同じ方法で行います。

「タ」のタンギングはリードを弾くような形になるので呼吸(腹筋)の圧力のかかるタイミングと

ずれても音になりますが「カー」の場合は呼吸(腹筋)に圧力がかかる(腹筋に力を入れる)

タイミングと「カー」と喉が開くタイミングが合わないとオクターブ上に上がらない場合があります。

この場合は「カー」と喉を開くより先に腹筋に力を入れるという感じで行うと出しやすいです。

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