【022】新薬師寺
住所 奈良市高畑町福井1352
宗派 華厳宗
山号 日輪山
開山 聖武天皇 光明皇后
本尊 薬師如来・十二神将
国宝 本堂 木造薬師如来坐像 塑像十二神将立像11躯 「法華経」8巻
重文 鐘楼、梵鐘、地蔵堂 南門、東門 木造十一面観音立像
伐折羅を筆頭に頭上に干支のない十二神将がすばらしい。全て塑像で、須弥壇を囲み薬師如来を守っており、土の芸術の展示場と言えます。新薬師寺の建立は、聖武天皇の病気平癒のためとも、光明皇后の眼病平癒のためとも言い伝えられており、その夫婦愛はうらやましいかぎりです。薬師寺と異なり、小さな境内。昔は白毫寺同様に荒廃し賭場になっていたと聞きます。よくぞ、これだけのものが残ってくれたものだと思います。博打に負けて塑像に当たり蹴ったり刀で斬りつけたりされていないことが不思議なくらいです。
近くに、20㎝大の丸い玉の土鈴を作っている工房があります。生意気に座布団に鎮座していて、数千円もします。しかし、なかなか買えないものらしい。母が手に入れて飾っていましたが、母が亡くなった日に、叔母が真っ先に持って帰ってしまった。私が気づいたときにはもう遅かったのです。「あ~欲しい!」のひとこと。それほどの丸い玉の土鈴なのです。
高円の野辺には、白毫寺があり、柳生街道の滝坂の道があります。滝坂の道には、夕日観音、朝日観音、地獄谷の磨崖仏があり昔のままの景色を味わうことができます。
御詠歌
眼のくもり やがてはれゆく 日のわやま
仏の誓い あらたなりけり
大和13仏 薬師如来 御詠歌
あなとおと るりの ひかりに もろびとの つみも やまいも きえはつるとわ
萩の咲く 新薬師寺を 訪ねたる
伐折羅の叫び 邪心逃げ去り