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音楽と船の日記

ブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけたつまらなくない未来

2020年03月18日 | 読書
小島健志 著のブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけたつまらなくない未来を読みました。




エストニアがこんなにIT化された国家とは知りませんでした、
きっかけはソ連からの独立により新たに国家を形成していく過程において
若い力を率先して採用して前例に囚われない社会を構築していった過程には驚きました。
IDカード1枚で全ての処理が可能であることは驚きです、
日本ではマイナンバーカードさえ普及していないのは、
行政側が自分たちの管理用として利用することしか考えていないわけですが、
エストニアでは国民へのサービス向上にどのようにして対応したかよく書かれています。
教育についてもいかに発想豊かな人材育成を目指しているか感心したしだいです。
しかし、この本を読んで思ったのはIT立国化を国家の柱として国を作ろうとしていますが、
主要産業は製造業,卸売・小売,不動産,運輸,建設等。
製造業は,主に機械,木材,製紙,家具,食品,金属,化学等が中心。
エネルギー資源関連では,オイルシェールを産出,主として発電に利用している。
でもこれらに関している人々は富裕層ではなく、貧困層に該当していて、
労働者の位置づけについては何も書かれていなく、ITスキルがない国民はどうなるのか不明です、
高齢者についてもどのように対応しているか、福祉政策とIT化に関する事もかかれていません。
ITに特化したスキル者だけに「つまらなくない未来」があり、
その他の国民には「つまらない未来」となってしまうのかそのことについては書かれていません。
それともう一つ気になったのはX-Roadのソースコード、ブロックチェーン等の
ソフト関係については詳細に書かれていますが、
ハード関連については何もかかれていません、
ネットワーク部分でいえば、光化はどこまで進んでいて、
ネットワーク機器は何処の製品を使っているのか、
管理は国なのか民間委託なのか等については書かれていなく、
自分は通信会社にいたので、この辺の事もっと知りたくネットに調べましたが、分かりませんでした。
それとIDカードを紛失、盗難にあった場合はどうするのでしょうか、
パスワードを盗まれたら一瞬にして全財産が失われるのではないかと危惧しました。
続編を期待しています。

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