世界の艦船は11月号の特集・海上保安庁の75年です。
前回の特集は2020年10月号「海上保安庁新時代」です。
今回は「海上保安庁の75年」で総括からはじまり、
各注目の新鋭船艇と航空機について解説されています。
注目した内容は
白石氏の「海保・海自の有事連携 「統制要領」を考える」です、
概念では理解していたつもりでしたが、制度としては問題ないと思います、
今後は情報の連携と共有化であり、共同訓練の継続・深化、情報通信機器等の整備ではないかと思います。
続いて「第5次交通ビジョン」と「75年間の海図をめぐる動きと将来」は
共に今後の船舶への安全航行と自動運行船では必要不可欠であります。
昔、東京マーチスから進化し続けている交通部、水路部は海洋情報部へと移行している中で、
基盤となるのは海洋通信網の充実であることは明白です。
今後の海上保安庁の業務は広範囲になり、多様性に対応する必要があるので、
保安官へのスキルアップは欠かせません。
もう一つの注目記事は井上氏の「米海軍潜水艦戦力の現況と将来」です。
10月号での「原子力推進艦」から核となる米海軍潜水艦について掘り下げています。
気になるのはヴァージニア級ブロックⅤとSNN(X)についてです、
ヴァージニア級ブロックⅤにはVPM装備により船体は長くなります、
これにより本欄業務である、対潜水艦戦での対応に不利になるのではないかと危惧します。
これはSNN(X)についても同様です、
対潜、対水上、徳守作戦、機雷設置、情報収集と多機能にすることによる、
リスクが生まれると思うのですが。
それと「産業基盤という課題」ではサプライチェーンが何千社にのぼり、
人手不足に直面しているとのことで、
現在、アメリカは好景気で全体的に人手不足であり、給与の高い会社に集まり、労働組合は強いし、
今後、建造がスケジュール通り進むかは難しい局面を迎えているのではないかと思います。