徒然なるままに

子供の頃から活字が好き。読んだ本のこととか日々の暮らしの中で感じたことを綴っていきます。

シンデレラマン

2005年10月05日 | Cinema&ドラマ&劇&音楽

久々映画を観てきた。 「シンデレラマン」あまり事前に何も調べないで行った。
ただラッセル・クロウ主演だということは知っていた。
彼はグラディエーターの演技が高く評価されている。おととしくらいの誕生日の夜に、「ビューティフル・マインド」をみたけれど結構よかった。
ただ好きなタイプの俳優ではないし、今回も「アカデミー賞候補」とうたっているので、あざといなあと思う気持ちもあった。
結果は、「よかった!!」
ボクシングの映画とは知らなかったので激しい打ち合いの場面は緊張した。
でもこの映画からはすごく感じることが多かった。
男の本当の強さについて
夫婦の信頼と愛情について
子供への親の愛について
信じ合う男と男の友情について

そして一番感じたことは相手にかける「言葉」について・・
自分を省みた。
それにしてもアメリカ大恐慌って本当にすごかったんだなあ。
子供にひもじさ、寒さを感じさせる親の辛さは経験したものではないと本当にはわからないだろうけれど、十分に伝わってきた。

妻を演じたほとんど素顔のようなレネー・セルウィガーの演技もまたすばらしかった。 またポール・ジアマッティ演じた、マネージャー「ジョー・グールド」、
これがよかった。名脇役だ。
かける言葉が魔法使いの言葉のように彼を導くような気がした。
彼の家に、又試合をすることになったことを「クイモノにして!」と怒って怒鳴り込んでいったジムの妻メイが、実はジョーが自分の家財を売って夫が港湾の荷役労働をやめてトレーニングに専念する金を渡していたことを知る。
がらんどうになった大きな部屋の小さなテーブルでジムの妻と向き合いお茶を飲み、「男の夢を支えるしかない」と彼女の言葉で知る・・ここにもまた素晴らしい妻がいた。

ラッセル・クロウはビューティフルマインドの時にはじじむさかったからあれから年数がたっているのに、小さな子供のいるボクサーの役は無理があると思ったけれど、さすが俳優、ビューティフルマインドの人?と思ってしまった。

たるんだ若くはない身体は、もうおしまいと烙印を押された、腹ペコのボクサーの悲哀を十分出している 。
暗い時代には人は希望がないと生きていけない。
彼はただただ家族を守りたいために戦い、そして人々に夢を与えた。
奇跡は起こる。
夢は叶うと。
飢えないで、暖かい布団で夜を過ごせることが実はとっても幸せなことなんだなぁ・・

これが実在の人だというのだ。なんてすごいんだろう。なんてすごい男だろう。


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