汚れに立ち向かえる優しさ
自分が憂鬱だとまわりは濁って見える。己も嫌だが、世界も嫌いになる。だ
が、それでも希望をなくさないでいられる、己も見放さずにいられる、世界の
内側にとどまっていられる―そんなたくましい優しさこそが、この病禍と戦争
と汚職にまみれた世に立ち向かえる深い祈りとなるのではあるまいか。
「優」と「憂」と
憂いの沼にしずみこんでも
わたしは
優しくなれるだろうか
―なにもかもめんどうだ
―どうせじぶんなんか
―うらやましいな あのひとたち
そんなびしょぬれの服をきても
絶えない憂鬱へむけて
優しいひとみをむけられるだろうか 光を望みながら
★いつも読んでくださり、ほんとうに有難うございます。