先週のSMAPレヴューに関しては、自分でも信じられないくらいのページヴューを叩き出し、ご覧頂いた方々には感謝の言葉しかありません。
本当にありがとうございましたm(__)m
さて、今日の1枚はそのSMAPのシングルと同日に同じビクターからリリースされたコチラ。
『Primera』
2015/2/18リリース
ビクターエンターテインメント
VIZL 790
昨年6月に『GUSTO』というフルアルバムをリリースしたエスペシアが、ついにメジャーデヴューしました。
前作は大好きな作品で、年間マイベストにも選んだ1枚でしたが、今回のリリースは聴く前から色々な情報が耳に入ってしまって(苦笑)期待半分・不安半分といった感じで聴き始めたんですが・・・・・・
イイですね、これ。個人的な好みでは首を傾げる部分もありますが、全体的には好きと断言できます。
エスペシアの代名詞とも言えるディスコ、ファンク、ブラコン、ブギ―、R&B、アーバンポップ・・・といった世界を更に磨き上げ、彼女たちの歌も進化が非常に感じられる仕上がり。特に歌の表情がとても豊かになっている様に思います。相変わらず、もなり嬢の耳に引っ掛かるクセ声も健在。
オープニングの「ウィ―・アー・エスペシア~泣きながらダンシング~」を若旦那がプロデュースするというのを聞いた時、違和感と不安しか覚えなかったし、音を実際に聴いて思ったのは「前半の3分半、カットして欲しかった」でした(笑)
しかし、本編は非常に素晴らしいと思います。ビンビンにグルーヴを叩き出すドラムとベース、軽快なギターカッティング、彩りを豊かにするストリングス、切れの良いホーン・・・実にノリの良いパーティディスコファンクで、Schtein&Longerのアレンジが冴えまくり。
2曲目にして「Interlude」(コレがまた角松敏生の曲のイントロみたいでカッコいい)を挟むという驚きの展開から、Rillsoulが作った「West Philly」へ。こんなに渋くてジャジィなミドルファンクをアイドル的活動もする彼女たちに歌わせるスタッフ・・・・好きです(笑)フリューゲルホーンの色っぽさ、柔らかさと歪さが共存するギターも素晴らしい。
続いても黒さ全開のジャズファンク「Sweet Tactics」。Schtein&Longerの仕事が光ります。ブリブリした太いベースラインと成長した彼女たちのヴォーカルを堪能して欲しい。
マセラティ渚による「シークレット・ジャイブ」ではAORやフュージョンのテイストを感じるサウンドメイクが秀逸。柔らかく浮遊感溢れるヴォーカルも聴き所。
6曲目「Skit」は個人的には無くても良いです(苦笑)
続く「さよならクルージン」はトークボックスが印象的なメロウグルーヴチューン。何度も言いますが、本当に歌の説得力が増してる。抑揚が効いててとても心地良い。
「Security Lucy」が、今までのエスペシアのイメージに一番マッチしてるかな。シンセが印象的な80年代ディスコテイストでグルーヴィなアップチューン。
全編通して、基本的にアーバングルーヴで攻めまくる構成を感じて、このご時世にガールズポップとしてコレがメジャーレーベルからリリースされているコトに感謝しかないです。
ちなみに初回限定盤にはremixが4曲とインストが5曲入った盤が付いてますが、こちらも本編に負けず劣らず素晴らしいです。特に「Security Lucy」のInsecure Booty MixとVINYL7 DUBは角松敏生好きの私としては非常に楽しめました。
彼女たちの楽曲には、古のエッセンスをただ取り入れるだけではない、それをもって新しい地平を切り開こうとする矜持を感じられるのです。
エスペシアの楽曲に、ガールズポップの先端が見える。メジャーになっても、その姿勢を保ち続けてくれるであろうと期待をしています。