日本グルーヴチューン振興会

藤岡みなみ&ザ・モローンズ『まるで、』

例年、7月~8月というのは購入するCDの枚数が減るのが通例で、夏枯れという言葉が実感される時期なのですが、反面4月~6月というのは豊作になる事が多く、今年も良いCDが多くリリースされている様に感じています。

 

で、そんな豊作という状況の中リリースされた、嵐のシングル「I seek/Daylight」な訳ですが・・・・・・・単独でレヴューするには至りませんでした。

他にレヴューしたいという盤が多かったという事と、前作の「復活LOVE」が余りにも良すぎた事。そして、これはもう個人の好みという事でしかありませんが、私の好きなベクトルからはズレていたというのが一番大きい理由です。編曲に石塚知生・佐々木博史・metropolitan digital clique・吉岡たく、という信頼の面子が揃っていても、楽曲の好みのズレは如何ともし難いのです。2曲目と3曲目が私にはどうしても受け入れ難い(苦笑)

「I seek」と「supersonic」に関しては非常に惜しいと感じました。「I seek」はちょいダサな(褒め言葉です)イントロに惹きのあるAメロまでは非常に好みなんですが、Bメロが全くワクワクしないんですよ。キャッチーな良いサビなだけに、そこが非常に残念だなと思うのです。「supersonic」は多分ヴィジュアル込みなら印象が変わると思うのですが、楽曲だけのインプレッションだと佳作の域を出ない。カッコいいのに引っ掛からない。

 

 

とまぁ、嵐を枕にしてしまって申し訳ないのですが、本日のレヴューはコチラ。

 

 

 

藤岡みなみ&ザ・モローンズ

『まるで、』

2016/4/20リリース

レーベル:Chuo Line Records

ディストリビューター:PCI MUSIC

MRNS 003



昨年2枚のミニアルバムをリリースしました。その2枚は2015年の個人的ミニアルバムBEST3のうちの2枚です。それくらいドハマりした彼女たちのミニアルバム第3弾がリリースされました。とりあえずトレーラーをご覧ください。






相変わらずフックの強い声で聴き手の心を捉えて離さない藤岡みなみ嬢は、ますます表現力が増している気がします。感情むき出しに自己満足に浸って歌う“自称歌姫”(笑)とは対極にいるヴォーカリストです。淡々と、それでいて心に残る唄を歌える人だと思います。

そして、その歌を作り、サウンドを構築し、プロデュースワークからエンジニアリングまで下支えするキーボードプレイヤーでリーダーのヒロヒロヤ氏。今回も素晴らしいお仕事っぷりです。エレピやシンセなどの鍵盤類が見せる豊かな表情と粋なフレーズ、切なさを湛えたポップなメロディ、打ち込みにも係わらず全く不満を感じないサウンドメイク・・・・本当に凄いです。

更に今回の作品、ネロくんのギターが最高に気持ち良くて大好き。ともすればセンチメンタルな方向に振れそうな楽曲でもネロくんのギターフレーズでバランスが取れてるというか何というか・・・・とにかく聴いてて心地良いんですよ。


温もりも、エッジも、切なさも、虚無感も、疾走するパワーも、スタイリッシュなフレーズも、先達に対する敬意も、古のロック・ポップスが持っていたエネルギー感も・・・・全てを内包して消化して醸し出される心地良さが、このアルバムにはあります。



名曲「脱水少女」




ギターがカッコいい「デロリアンで待ってて」





といった辺りは勿論おすすめですが、個人的には「キャノットレコード」がイチオシです。オルガンやエレピの音がオシャレでカッコ良くて大好きなんです。

是非、聴いて欲しい1枚です。


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