日本グルーヴチューン振興会

ウワノソラ『ウワノソラ』

今年は本当に豊作だなぁ・・・・・
何がって、アルバムですよ(笑)
まだ半年ちょっとだってのに、今年のマイベストどうしようかと迷ってしまう出来の作品が頻出。
そんな中、また今年のベストアルバムになるであろう1枚がリリースされました。





ウワノソラ
『ウワノソラ』
2014/7/23リリース
Happiness Records
HRVD-004
Uwanosora










関西在住の3人組バンド、ウワノソラのファーストアルバムです。全員がまだ20代前半、結成して2年経ってない・・・・そんな情報がウソの様に感じられるくらい、このアルバムに収められた曲は見事なクオリティの高さと瑞々しさを湛え、私の様なスタイリッシュグルーヴポップフリークを喜ばせてくれました。
本当に私の子供でもおかしくない(笑)様な年齢の彼らが、こんな楽曲を演奏し送り出してくれることがとても嬉しい。




一聴して解るのは、生の楽器の音を大事に丁寧に作ってるということ。特に、軽快にグルーヴする16ビートのギターカッティングや、楽曲の印象を司るフェンダーローズやクラヴィネットやハモンドオルガンといった鍵盤類が、もう素晴らしくて。
クレジットにはメンバー以外に十数名の名前があり、不勉強ながら知らない名前も多いが、ベースの千ヶ崎学やドラムの越智祐介、鍵盤のシーナアキコ、サックスのヤマカミヒトミといった心躍る方々の参加も確認できる。
しかし、本当に驚くのはコンポーズやアレンジはおろか、プロデュース、ディレクションからレコーディングといった作業をこのキャリアと年齢でこなしてしまうメンバーのポテンシャル。
いえもとめぐみ嬢の声は、初期ユーミンを思わせる実に心地良い引っ掛かりがあって、無垢な感じと絶妙のフックが絡み合う歌い手だし、桶田くんが作った「摩天楼」という曲には彼のコンポーザーとしての才を感じずにはいられない。勿論、角谷くんの多彩な能力はこのバンドの扇の要。





このアルバムを聴いて一番感じたのは、楽曲における過去の遺産に対する、抽斗の多さと視野の広さ、加えて自分たちの音にする為の理解力と咀嚼力の高さだと思う。
そこには、彼らの愛が感じられるのです。Lampや空気公団やSwinging Popsicleの様な先達に感じるのと同じ匂いを(奇しくも女性1人&男性2人ユニットだww)。
このアルバムに収められた楽曲には、山下達郎やユーミン、アル・クーパー、アイズレーブラザーズ、サンタナ、高中正義、大貫妙子、ウェザーリポート、エウミール・デオダート、フィリーソウル・・・・それこそあらゆる良質なポピュラーミュージックのエッセンスが詰まっています。
たぶん、ポップマニアの方が楽しめるとは思いますが、このアルバムをマニアだけのモノにしておくのは如何にも勿体ない。こういう良質なポップこそ世の中に溢れて欲しい。



なお、各楽曲の詳細なレヴューについては“Web VANDA”におけるウチタカヒデ氏の記事をご覧いただくのが宜しいかと思います。




最後に、この素晴らしい作品に出会わせてくれた&-氏に感謝。また人生を楽しませてくれるアルバムが増えました。


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