馬屋記ーヤギとクリの詩育日誌

詩育日誌02.21ヴィシーの泉

湧いている湯を飲む
椅子がある
休もう
あいさつしないのがあいさつ
光は淡い
重いコートを気にしている
壁は白い
前衛のうえを歩いている
窓は広い
観葉がよく育つ
バイオにも窓があけてある
歳をとらない
おだやかな気もちが立った
また座った
地球をいっしょに飲みましょうと書いてある
昆虫はいない
しずけさが落ちて床に響いている
靴底が泣いている
コツっ、コツっ、
木を切り倒している
かつてあった森を
ガラスでおおった温室
水道の蛇口をひねると
地下からどどドぉー
たぶんケルトの
森のやすらぎがでてくる
コップに汲んで飲む


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