どんぐりうさぎのタンポポ野原

自作の陶芸作品を見てほしくて始めたブログですが、いつのまにか
野鳥と小さな翅の友達とお花のブログになりました★

やわらかい砂のうえ / 寺地はるな を読みました。

2020-11-14 06:38:44 | 本のこと


「やわらかい砂のうえ」とは
心もとない気持ちを表した言葉です

24歳独身の女性が主人公
税理士事務所で補助の仕事の他
ひょんなことから
オーダードレスを作る会社で
お手伝いをすることになるのですが…

この主人公が めんどくさい性格で
読んでいて嫌になり
途中で読むのをやめようかと思いつつ
好きな作家さんの小説なので読み続けました

主人公には
「めんどくさくない子って要するに
扱いやすい子ってことやからね」
扱いやすい子になる必要ないって、と
断言してくれる友人ができて
物語の終盤では
鳥取砂丘を歩きながら
主人公はこんなことを思っています

人はひとりでは生きていけない、
なんて言うけど、
誰かと手を繋いでいたら
転んでしまう時だってあるんだと知った。
ためらいなく繋いだ手を離せるように、
隣を歩いている人を信じる。
自分の足でしっかり立つ。
そのことを、忘れないでいよう。


この文章を目にして
ああ読み続けてよかったと思いました